日本学術会議における男女共同参画の取り組み
会員・連携会員の男女比率の推移
日本学術会議は、第24期(2017年10月発足)に会員の女性比率が30%を超え、現在の第26期(2023年10月発足)では、38.9%に達しています。また、連携会員の女性比率も第25期には30%を超え、現在の第26期では36.3%に達しています。
平成15(2003)年6月、政府の男女共同参画推進本部は、いわゆる「202030」目標を掲げました。それは、「社会のあらゆる分野において、2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度になるよう期待するという目標」のことです。このころ(第19期)の女性数は13名(6.2%)にすぎませんでした。日本が女子差別撤廃条約を批准した昭和60(1985)年にわずか3名。ミレニアム(2000年)を迎えるまで、女性会員比率が2%以下の状況が長く続いたのです。
日本学術会議は、平成17(2005)年に会員選考を学協会を基盤とする推薦方式から会員・連携会員による推薦方式へと大きく変更し、新たに連携会員を設けました。これに伴い、女性数は飛躍的に増えました。女性会員は42名へと3倍にアップしたのです(第20期)。その後も女性会員比率は順調に上昇し続け、今に至っています。
図1 会員の男女比率の推移

(日本学術会議調べ)
図2 連携会員の男女比率の推移

(日本学術会議調べ)
図3 学会の長、学会役員の男女比率
- (1)学会の長

- (2)学会役員

(日本学術会議調べ)
(注)「日本学術会議会員」及び「日本学術会議の連携会員」は改選時当初における会員数、「学会の長、学会役員」は令和7年1月6日時点。ここでいう「学会」とは、日本学術会議が指定している「協力学術研究団体」をいう。役員とは、会則等に定める役員として各団体より報告のあったもの。
現在の取組み・今後への課題
第26期では、多くの男女共同参画関連委員会や分科会が活動しています。科学者委員会ジェンダー・エクイティ分科会に加えて、すべての部に関連分科会が設置されています。また、かねてより、第一部を中心にジェンダー系分科会が存在します。
女性比率が増え、委員会活動が活発になるにつれ、日本学術会議では学術におけるジェンダー平等のみならず、日本社会や国際社会におけるジェンダー平等の課題も様々に議論されるようになりました。シンポジウムの開催や提言の発出に向けた取り組みも活発になっています。
しかし、日本社会のジェンダー平等はいまなお十分に達成されているとは言えません。よく知られる「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」では、148か国中、日本の総合順位は118位(2025年)でした。政治・経済・学術のすべての分野において女性は飛躍しているにもかかわらず、意思決定に参加できなかったり、不安定な地位にとどまったりなど、改善課題はたくさん残されています。
日本学術会議では、男女共同参画関連委員会・分科会が今後とも協力し、様々な課題の解決に向けて、調査や政策提言を行っていきたいと考えています。
関係する委員会・分科会
- 科学者委員会男女共同参画分科会
- 第一部総合ジェンダー分科会
- 第二部生命科学ジェンダー・ダイバーシティー分科会
- 第三部理工学ジェンダー・ダイバーシティ分科会
- 社会学委員会ジェンダー研究分科会
- 史学委員会歴史学とジェンダーに関する分科会
- 法学委員会ジェンダー法分科会
- 法学委員会社会と教育におけるLGBTIの権利保障分科会
男女共同参画関連の提言・報告等(2014年10月以降)
| 公表年月日 | 区分 | 名称 | 表出の主体 |
|---|---|---|---|
| 2020-9-29 | 提言 | 社会と学術における男女共同参画の実現を目指して―2030年に向けた課題―(PDF形式:6,659KB) | 科学者委員会男女共同参画分科会、第一部総合ジェンダー分科会、第二部生命科学ジェンダー・ダイバーシティー分科会、第三部理工学ジェンダー・ダイバーシティ分科会 |
| 2020-9-23 | 提言 | 性的マイノリティの権利保障をめざして(Ⅱ)―トランスジェンダーの尊厳を保障するための法整備に向けてー(PDF形式:1,308KB) | 法学委員会 社会と教育におけるLGBTIの権利保障分科会 |
| 2020-8-4 | 提言 | 人の生殖にゲノム編集技術を用いることの倫理的正当性について(PDF形式:751KB) | 哲学委員会いのちと心を考える分科会 |
| 2019-11-7 | 幹事会声明 | 研究者の「働き方改革」と自由な研究時間確保の両立についての日本学術会議幹事会声明(PDF形式:142KB) | |
| 2019-11-6 | 提言 | 第6期科学技術基本計画に向けての提言(PDF形式:978KB) | 科学者委員会学術体制分科会 |
| 2018-12-1 | 幹事会声明 | 「医学部医学系入学試験と教育における公正性の確保を求める日本学術会議幹事会声明-男女共同参画推進の視点から-(PDF形式:191KB) | |
| 2017-9-29 | 提言 | 性的マイノリティの権利保障をめざして―婚姻・教育・労働を中心に―(PDF形式:1,193KB) 正誤表(PDF形式:116KB) |
法学委員会 社会と教育におけるLGBTIの権利保障分科会 |
| 2015-8-6 | 提言 | 科学者コミュニティにおける女性の参画を拡大する方策(PDF形式:1,151KB) | 科学者委員会 男女共同参画分科会 |
男女共同参画関連シンポジウム(2020年10月以降)一覧
- 2023/9/16(土) 15:00-17:00 女性の活躍推進のためのワークショップ 「多様な人材が活躍できる環境を皆で考えよう~ロールモデルとの対話から考える~」 場所:オンライン開催(Zoom)
- 2023/3/22(水) 13:30-17:00 学術フォーラム 「研究に関する男女共同参画・ダイバーシティの推進」 場所:日本学術会議講堂(オンライン配信あり)
- 2022/3/23(水) 13:00-16:05 公開シンポジウム 「生命科学分野におけるジェンダー・ダイバーシティ」第3回「Disability Inclusive Academia:障害のある人々の視点は科学をどう変えるか」 場所:オンライン開催(※手話通訳と文字通訳あり)
- 2022/3/13(日) 13:30-17:30 公開シンポジウム 「女性の政治参画をどう進めるか?」 場所:オンライン開催
- 2022/1/13(木) 17:00-19:00 公開シンポジウム 「歯学分野におけるジェンダー・ダイバーシティ~課題と展望について~」 場所:オンライン開催
- 2021/12/19(日) 14:00-18:00 公開シンポジウム 「生命科学分野におけるジェンダー・ダイバーシティ-大学・企業・学協会におけるダイバーシティ推進に向けた取り組み-」 場所:オンライン開催
- 2021/10/28(木) 13:00-16:30 公開シンポジウム 「生命科学分野におけるジェンダー・ダイバーシティ-大学における女性リーダーから見た課題と展望-」 場所:オンライン開催(Zoom)
- 2021/9/19(日) 13:30-17:00 公開シンポジウム 「コロナ禍における社会の分断:ジェンダー格差に着目して」 場所:オンライン開催
- 2021/8/18(水) 13:30-17:45 公開シンポジウム 「ジェンダード・イノベーション(Gendered Innovations)~一人ひとりが主役の研究開発が新しい未来を拓く~」 場所:オンライン開催
- 2021/7/30(金) 17:00-19:30 公開シンポジウム 「日本の刑法性犯罪規定を国際人権基準に合わせるために-日本学術会議提言から法務省検討会報告を検討する-」 場所:オンライン開催
- 2021/4/17(土) 13:30-17:00 公開シンポジウム 「同姓/別姓を選ぶ権利」 場所:オンライン開催