公開シンポジウム「日本の刑法性犯罪規定を国際人権基準に合わせるために-日本学術会議提言から法務省検討会報告を検討する-」

 第24期日本学術会議では、2020年9月29日に、第1部の3つのジェンダー関係分科会による提言「「同意の有無」を中核に置く刑法改正に向けて―性暴力に対する国際人権基準の反映―」(以下提言)を公表した。この提言は、2017年に改正された刑法性犯罪規定では、国際人権基準に合ったものとは評価できないことから、さらなる改正のために必要な視点を盛り込んだものであった。同提言は法務省「性犯罪に関する刑事法検討会」(以下検討会)において、参考資料として取り上げられた。検討会は2021年5月21日に終了し、報告書が公表されたが、報告書では論点が整理されたにとどまっており、「同意の有無を中核とする性犯罪規定」へと改正するとまでの合意ができておらず、今後、法制審議会での検討が待たれるところである。
 そこで、不同意性交罪の導入や性交同意年齢の引上げといった検討会の重要な論点についてよりいっそう深めて議論し、しかるべき刑法改正を展望するために、公開シンポジウムを開催することとした。

イベント概要

日時 2021年7月30日(金)17:00~19:30
開催地 オンライン開催
対象 どなたでも参加いただけます
定員 500名(事前申込・先着順)
プログラム
提言「同意の有無」を中核に置く刑法改正に向けて―性暴力に対する国際人権基準の反映―(令和2年9月29日)(PDF形式:1,418KB)
「性犯罪に関する刑事法検討会」取りまとめ報告書(案)(令和3年5月)(PDF形式:729KB)
開会挨拶
南野 佳代(日本学術会議会員、日本学術会議ジェンダー法分科会委員長、京都女子大学法学部教授・副学長)
趣旨説明
後藤 弘子(日本学術会議連携会員、千葉大学大学院社会科学研究院教授)
資料(PDF形式:378KB)
基調講演:性犯罪に関する刑事法検討会での議論の概要
小島 妙子(仙台弁護士会)
資料(PDF形式:273KB)
提言から見た検討会での議論
1 国際人権法と性暴力
谷口 洋幸(日本学術会議連携会員、青山学院大学法学部)
資料(PDF形式:499KB)
2 暴行脅迫要件について
島岡 まな(日本学術会議連携会員、大阪大学大学院法学研究科教授)
資料(PDF形式:389KB)
3 性交同意年齢について
矢野 恵美(日本学術会議連携会員、琉球大学大学院法務研究科教授)
資料(PDF形式:622KB)
4 地位利用について
吉田 容子(日本学術会議連携会員、京都弁護士会)
資料(PDF形式:153KB)
5  公訴時効等について
平山 真理(日本学術会議連携会員、白鴎大学法学部教授)
質疑応答
閉会挨拶
柘植あづみ(日本学術会議連携会員、日本学術会議ジェンダー研究分科会委員長、明治学院大学教授)
 申込み 参加費無料・事前申込・先着順
以下のリンク先の申込フォームより、お申し込みください。
申込フォームへのリンク
 問い合わせ 後藤弘子
メールアドレス:hirog(a)faculty.chiba-u.jp ※(a)を@にしてお送りください
備考 主催:日本学術会議法学委員会ジェンダー法分科会、日本学術会議社会学委員会ジェンダー研究分科会
後援:ジェンダー法学会