会長室
光石 衛 会長
会長メッセージ
日本学術会議の主な役割として、次の4つが掲げられています。それらは、政府・社会に対して日本の科学者の意見を直接提言すること、市民社会との対話を通じて科学への理解を深めること、地域社会の学術振興や学協会の機能強化に貢献すること、日本を代表するアカデミーとして国際学術交流を推進することです。日本学術会議は、1949年の設立以来、世界のアカデミーや学界と連携して学術の進歩に貢献してきました。
いま世界は、気候変動、感染症によるパンデミック、サイバースペースでの無秩序、世界各地での紛争など、いくつもの重要な課題に直面しています。かたや日本国内に目を向けると、大規模災害、人口減少問題、安全保障など、これからの世代のために細心の注意を払って取り組まなければならない課題が山積しています。これらの課題の多くは、ものごとが複雑に絡み合っており、科学技術だけでも行政だけでも解決することができず、両者が垣根を越えて緊密に連携して対応することの重要性が増しています。グローバリズムを標榜する一方でその綻びが見える国際社会において、また、その変化が目まぐるしい現代社会において、ナショナル・アカデミーの果たすべき役割は益々大きくなっています。
このような国内外の状況において、日本のナショナル・アカデミーである日本学術会議は、今期特に取り組む活動を「第26期日本学術会議アクションプラン」として掲げ、タイムリー、スピーディな提言等の発出、「国際アドバイザリーボード」の新設等による国際活動の強化、産業界との意見交換、会長メッセージ動画等の情報発信機能の強化などを積極的に実施してきました。
今後、中長期的な展望に基づく学術の発展はもとより、待ったなしの社会課題の解決に寄与すべく、各種の活動にしっかりと取り組んでいく所存です。
光石 衛
プロフィール、メッセージなど
- プロフィール
- 2024年10月 6日 - 7日
- 2024年 6月 3日