国際学術会議(ISC)

 国際学術会議(ISC:International Science Council)は国際科学会議(ICSU)と国際社会科学評議会(ISSC)が2018年(平成30年)7月に合併して設立された非政府及び非営利の国際学術機関です。各国科学者を代表する組織(140以上の国・地域アカデミー)及び学術分野・領域ごとの科学・学術連合(40ユニオン)によって構成されています。

国際学術会議(International Science Council (ISC))の次期会長に小谷元子連携会員が、副会長(財務担当)に白波瀬佐和子会員が選出されました。

2021年(令和3年)10月14日、国際学術会議(International Science Council, ISC)の総会において、理事会選挙が行われた結果、小谷元子日本学術会議連携会員(東北大学理事・副学長)が次期会長(President-Elect)に、白波瀬佐和子日本学術会議会員(東京大学大学院人文社会系研究科教授)が財務担当副会長(Vice-President for Finance)に選出されました。

ISCの理事会は15名の役員で構成され3年の任期です。今回の理事会選挙は59名が応募し、このうち34名が最終候補者リストに残り、選挙の結果14名が選出されました(注)。最終選考は、次期会長ポストが2名の候補者、財務担当副会長ポストが3名の候補者からそれぞれ選ばれました。15名のうち5名(会長、次期会長、副会長3名)がオフィサーと呼ばれる中核メンバーです。ISCの理事会役員に日本人が選出されたのは今回が初めてです。
(注):残りの1名は2018年7月の選挙で次期会長に選出済であり、この方が2021年10月16日から会長になります。

小谷 元子

小谷 元子 連携会員

国際学術会議(International Science Council)のPresident-elect に選出されたこと、大変に光栄であるとともに大きな責任を感じています。日本の学術・科学のこれまでの世界的貢献と、それに基づく信頼の表れと考えております。持続的社会のための学術・科学ということを長年考えておりましたが、世界的COVID-19感染拡大のなか、これまで以上にその重要性を強く再認識いたしました。人類が幸福な社会を築くために学術・科学が貢献する上では、学問分野、国や地域の壁を越えて協働することが大切です。科学のグローバル・ボイスと言われる国際学術会議においてその基盤を築くことに関われることを嬉しく感じております。
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白波瀬 佐和子

白波瀬 佐和子 会員

国際学術会議(International Science Council)の財務担当副会長に選出され、大変光栄に感じるとともに責任の重さを感じています。ISCは、2018年、国際科学会議(ICSU)と国際社会科学評議会(ISSC)が合併して設立されました。コロナ禍にあって、科学のもつ意味や役割がこれほど重要な時期はなく、新たな科学と社会との関係構築もグローバルなレベルで求められています。そこに係る倫理の問題もまたこれまで以上に複雑、かつ重要になっています。ISCにおける社会科学分野の役員として、文理を超えた学術機関の新展開に向けて少しでも貢献できればと考えています。
略歴(PDF形式:161KB)


■ISC(International Science Council: 国際学術会議)の概要
2018年7月、自然科学系の国際科学会議(ICSU)と社会科学系の国際社会科学評議会(ISSC)が統合し、世界最大の学術団体としてISC(International Science Council、国際学術会議)が誕生した。ISCはこの両団体の役割を統合させた世界的な学術団体で、140以上の国・地域アカデミーと41の学術分野別団体から構成されている。
日本学術会議との関係では、旧ICSUで、1963 年に茅誠司会長(当時)がICSU副会長を、1999-2002年吉川弘之会長(当時)がICSU会長を務めた。また、2009-2011年は日本人女性としては初めて、黒田玲子会員がICSU副会長を務めた。
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国際科学会議(ICSU)は国際社会科学評議会(ISSC)と合併して国際学術会議(ISC)を設立しました。

2017年の10月23日~24日に台北で開催された合同総会で国際科学会議(ICSU)及び国際社会科学評議会(ISSC)は、両組織を統合し、国際学術会議(ISC)を発足させることに合意しました。
この合意を受け、2018年7月3日~5日にフランスのパリにおいて国際学術会議(ISC)設立総会が開催され、両組織の統合が正式に承認されました。新組織の会長にDaya Reddy氏(南アフリカ、男性)、次期会長にPeter Gluckman氏(ニュージーランド、男性)、副会長にはJinghai Li氏(中国、男性)及びElisa Reis氏(ブラジル、女性)が選出されました。

井野瀬久美惠日本学術会議副会長がICSU(国際科学会議)の三大政策委員会の内の一つCFRSの新メンバーに選出

日本学術会議副会長であり、甲南大学文学部教授の井野瀬久美惠氏がICSU(国際科学会議)の三大政策委員会の一つ、「科学研究における自由と責任に関する委員会(Committee on Freedom and Responsibility in the conduct of Science (CFRS) 」の新メンバーに選出されました。任期は平成27 (2015)年10月1日から平成30 (2018)年9月30日までの3年間となり、科学の普遍性(Universality of Science)という基本原則に則り、主に科学者の権利に関する問題や科学者の行動規範等に焦点を当てるCFRSの活動を進めてゆきます。(平成27年6月29日)

巽和行日本学術会議第三部会員がICSU(国際科学会議)理事に当選

 第31回ICSU総会オークランドにて、巽和行日本学術会議第三部会員がICSU(国際科学会議)の理事に当選いたしました。(平成26年9月3日)

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WDS‐IPO(世界科学データシステム国際プログラムオフィス)開所式概要

WDS開所式1WDS開所式2

 日本に初めて置かれる国際科学会議(ICSU: International Council for Science)の国際オフィスとして、世界科学データシステム(WDS: World Data System)の国際プログラムオフィス(IPO: International Programme Office、事務局長:Mustapha Mokrane)が正式に活動を開始することとなり、5月9日に同オフィスの開所式が、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の主催、日本学術会議ほかの後援で開催されました。
 開所式には、ICSUのLee会長(1986年ノーベル化学賞受賞者)を迎え、来賓として、川端達夫総務大臣、神本美恵子文部科学大臣政務官、日本学術会議の大西隆会長と土居範久連携会員が出席し、挨拶、除幕式、署名式、記念スピーチ等が執り行われました。また、式典後の記念シンポジウムでは、日本学術会議の喜連川優会員と今村文彦連携会員ほかの講演も行われました。
 ICSUのWDS事業のIPOは、NICTに設置され、科学データの保全、品質管理、科学分野を横断する相互利用などを目指すWDS事業の実施主体となります。開所式終了後には、日本学術会議の春日文子副会長、ICSUのWilson事務局長、NICTの熊谷理事ほか関係者による意見交換が行われました。日本学術会議としても、今後、ICSUの活動及びWDS事業との連携をさらに深めていくこととしています。

ICSU第30回総会

 2011年9月27日~30日、ローマ(イタリア)でICSU(International Council for Science:国際科学会議)第30回総会が開催されました。
 ICSUは、1931年に非政府、非営利の国際学術機関として設立され、学問分野を代表する国際学術団体と各国を代表する科学アカデミーの双方を束ねる科学者コミュニティの国際的な要であり、いわば科学者の国連とも呼べる組織です。日本学術会議はICSU創立以来、日本を代表して加入しています。
 今回の会議には、日本学術会議から唐木英明副会長、黒田玲子第三部会員、村岡洋一第三部会員、土居範久連携会員、事務局1名が参加しました。

 ICSU概要(PDF形式:121KB) PDF

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