日本学術会議は、わが国の人文・社会科学、自然科学全分野の科学者の意見をまとめ、国内外に対して発信する日本の代表機関です。

代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  

    (和文)   第27回国際測地学・地球物理学連合 (IUGG) 総会
    (英文)   27th General Assembly of International Union of Geodesy and Geophysics (IUGG)

  2. 会 期

    令和元年7月9日~17日(8日間)

  3. 会議出席者名

    中田節也、辻村真貴

  4. 会議開催地

    カナダ・モントリオール市

  5. 参加状況  (103国数、参加者数:3723、日本人参加者:292)

  6. 会議内容

    • 日程及び会議の主な議題
      2019年7月9日~17日。4年に一度の総会。

    • 会議における審議内容・成果
      第27回IUGG総会はカナダのモントリオール市で上記の日程で開催された。今回は1919年にIUGGが発足して、ちょうど100周年に当たる記念大会であり、主テーマが「Beyond 100: The next century in Earth and Space Science」であった。日本からの参加者(292名)はカナダ(869名)、合衆国(680名)、中国(406名)について4番目であった。この会議では、地球温暖化が環境破壊などを引き起こしている課題に関して、CO2排出など温暖化予防や追跡調査などについて、科学者コミュニティーとして役割やFuture Earth、SDGsへの取り組みの重要性が再確認された。また、国際基準座標系 (ITRF)の重要性がIUGGとして追認された。 IUGG分科会委員長の中田節也(防災科研)が、日本の代表として日本学術会議の信任状を得て出席したIUGG評議会は、7月9日14:00-18:00、12日9:00-13:00、15日14:00-18:00の3回行われた。第1回目は、IUGGこの4年間の活動に関して、役員から、会員(メンバー国)の動向、役員推薦委員会報告、次回総会開催地候補地報告、規約委員会報告、学術プログラム報告があった。第2回目は、IUGGを構成する8アソシエーションの活動報告、国際学術会議(ISC)報告、政府間委員会報告、財政委員会報告、2020-2023年予算案報告があった。第3回は、2020-2023年予算案の採択、新役員投票、次回総会候補地プレゼン、委員会新役員の承認、レゾルーション採択投票があった。また、開会式、受賞式、および閉会式がそれぞれ7月10日16:00-18:00、13日16:30-18:00、17日16:30-18:00に開催された(写真1、2)。 IUGG新期役員 (任期2019-2023年) として、会長に K. Whaler (UK)、副会長にC. Rizos (Australia)、Secretary GeneralにA. Rudlof (Germany)、TreasurerにN. Andersen (Denmark)などが選出された。また、IUGG傘下の8アソシエーションの1つであるInternational Association of Seismology and Physics of the Earth’s Interior (IASPEI) の次期会長(任期2019-2023年)に選出された佐竹健治氏(東京大学)は今後4年間のIUGG Executive Committeeメンバーになる。

    • 会議において日本が果たした役割
      IUGG評議会においては、以下の決定事項について賛成票を投じた。
      1) カテゴリー1の最貧国(国連の規定によるLeast developed country)の年会費を、カテゴリー1の25%にする。
      2) 役員選挙
      3) 2019-23年度予算案の承認
      4) 次期IUGG総会開催地をベルリンに決定
      5) IUGGの国際政府間および国際科学団体へのリエゾン選出
      6) 3resolutionの採択。(1) 研究コミュニティーによる排出炭素の削減。(2)国際基準座標系 (ITRF)。(3)今総会開催地への謝辞。

    • その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
      今回の総会はIUGGの創設100周年の記念大会に当たるため、ユニオンセッションやアソシエーションのセッションにおいて100周年の記念セッションが開催された。また、この大会直後の7月29日に100周年記念事業がパリのユネスコ本部において行われ、IUGG創設時の加盟8カ国のうちの1つである日本が招待され記念の表彰楯を受けとった(写真3、4)。



会議の模様

  IUGGは8つのアソシエーション(以下の分野の国際学協会。雪氷圏科学IACS、測地学 IAG、地球電磁気学・超高層大気物理学IAGA、水文科学IAHS、気象学・大気科学IAMAS、海洋物理化学IAPSO、地震・地球内部物理IASPEI、火山・地球内部化学IAVCEI)から構成されるため、本IUGG総会において、それぞれのアソシエーションの総会や執行委員会が開催され、それぞれの会長や役員などの変更も行われた。そのため、日本学術会議から信任状が発行された、以下の研究者が日本を代表してそれぞれのアソシエーションの総会や執行委員会に出席した。IACS(榎本浩之)、IAG(橋本学代理、古屋正人)、IAGA(能勢正仁)、IAHS(辻村真貴)、IAMAS(中村 尚)、IAPSO(山形俊男代理、日比谷紀之)、IASPEI(佐竹健治)、IAVCEI(中田節也)。このうちIAHSでは個人会員制(会費制)の可能性が議論された。辻村氏(筑波大学)がInternational Tracer Commissionの副会長に再任された。IASPEIでは次期会長(任期2019-2023年)に佐竹健治氏(東京大学)が選出された。IAVCEIでは次期副会長(任期2019-2023年)に井口正人氏(京都大学)、執行役員に藤田英輔氏(防災科研)が就任した。 科学行事としては、ユニオンセッション、8つのアソシエーションのジョイントセッション、および各アソシエーションのシンポジウムが開催された。全体で233シンポジウムと560セッションで、約1000人のコンビーナーが関与した。投稿要旨数は約5000(内口頭発表約2400、ポスターが約1900、招待講演が約450)、ワークショップが20あった。 8つのアソシエーションでそれぞれのシンポジウムが開催された。ユニオンセッションとして、IAGを代表して北海道大学教授の日置幸介氏が「Geodesy sharpen you up」というタイトルで講演した。また、IUGG Early Career Scientist Awardの受賞講演として九州大学准教授の辻 健氏が「Imaging, monitoring and modeling of the Earth: Our past works and future visions」というタイトルで講演した。 IUGGでは4年に一度授賞されるEarly Career Scientist Award 10名の内の1人に、九州大学准教授の辻 健氏が選ばれた(写真2)。さらに、IUGGの運営にこれまで功績のあったIUGG Conferred Fellowとして、佐竹健治氏と東京大学名誉教授の中島映至氏が選ばれた。

次回開催予定:
2023年7月 ドイツ・ベルリン市


第27回IUGG総会開会式。2019年7月10日夕方、モントリオール市パラ・デ・コングレで。
Young Career Scientist AwardをIUGG新会長K. Whaler氏から受賞する九州大学准教授辻 健氏。
2019年7月13日夕方、モントリオール市パラ・デ・コングレで。
IUGG100周年記念式典で創設時参加8国の1つとして表彰楯を受ける日本。2019年7月29日、パリのユネスコ本部で
IUGG会長K. Whaler氏と東京大学教授小原一成氏。
日本が受け取った記念の表彰楯。

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