日本学術会議は、わが国の人文・社会科学、自然科学全分野の科学者の意見をまとめ、国内外に対して発信する日本の代表機関です。

会長室

日本学術会議会長 大西 隆


 

会長からのメッセージ

 新年おめでとうございます。1月7日(木)には、「少子化・国際化の中の大学改革」、8日(金)には「生薬の安定供給と開発に向けた薬用資源科学」、さらに9日(土)には、「防災学術連携体の設立と東日本大震災の総合対応の継承」という学術フォーラムやシンポジウムが連続して開催され、日本学術会議としては今年のカレンダーのように早々に正月休みの気分は消えて活動全開モードです。さらに、2月には、Gサイエンス学術会議が開催され、世界の主要国などの科学アカデミーが東京に集まります。昨年科学委員会、関与委員会、そして、統括委員会をまとめて誘致開催したフューチャーアースも、今年は本格的な活動を始めなければなりません。また、昨年仙台会議を行った防災・減災についても、日本が世界をリードする取組を行うことが一層問われます。今、手がけている分野横断型の課題別委員会や、分野別委員会、機能別委員会での議論もそれぞれ提言等の骨格を審議する重要な段階を迎えることと思います。年の後半には第24期の会員選考も始まります。皆様の本務も大変忙しいとは思いますが、第23期の日本学術会議の活動を実り多いものとする大事な年ですので、どうぞよろしくお願いします。

 今年、力を入れたいと思っていることの一つは、大学改革の促進です。昨年は、6月の人文社会科学系軽視問題に端を発した議論が行われ、次第にそれが、日本の大学のあり方そのものに関わる議論へと発展していきました。正月早々開催した学術フォーラムのタイトルを「少子化・国際化の中の・・」としたのは、18歳人口の減少傾向と、国際化による学生の流動の中で、日本の大学が大きな転換期に差し掛かっていると考えたからです。日本人の若い大学生だけを相手にするのでは、多少進学率の上昇で入学者が増える要素があるとしても、やがて大きく減少するのは避けられません。それはそれで自然の成り行きといえるかもしれませんが、社会人の学び直し、女子学生の特に大学院への進学者増、さらに留学生の増加などに向けて成すべきことがあるのはないかと思います。特に、世界の留学生は400万人に超えようとしているといわれます。その中で、日本への留学生は13万人程度で停滞気味、日本からの留学生は6万人程度で減少傾向にあります。世界の時間や意識の距離が短くなっていく中で、日本の大学の孤立化と縮小傾向はやはり気になります。一昨年からスーパーグローバル大学創生支援事業等によって、大学がグローバル化を目指す機運は確実に高まっていると思いますが、未だ、必ずしもグローバル化が軌道に乗ったとはいえない状況です。英語と日本語のバイリンガル教育の普及、留学生の国内での就職拡大、様々なプログラムによる多国籍の学生交流など、日本学術会議としても大学が目指すべき道をともに探り、改革への提案を行っていく必要があります。

 前述のように今年の後半からは第24期の会員選考が本格化します。大きな課題は女性会員の増加です。次の改選対象には女性会員が15人しかいません(2014年10月時点)。第24期スタート時点で女性会員を30%とするには、15人を一気に29人以上の新人女性会員に増やす必要があります。なかなか厳しいテーマですが、継続会員に34人の女性会員がいることを考えれば、もちろん不可能な数ではありません。しっかりと次代の日本学術会議を支えてくれる女性科学者を発掘したいものです。

2016年1月 第23期日本学術会議会長  大西 隆

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