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代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  

    (和文)   第16回国際地図学協会総会及び第27回国際地図学会議
    (英文)   The 16th General Assembly of the International Cartographic Association, and the 27th International Cartographic Conference (ICC)

  2. 会 期  平成27年8月23日~平成27年8月28日まで( 6日間)
  3. 会議出席者名
      森田喬、有川正俊、若林芳樹、伊藤香織
  4. 会議開催地  ブラジル国リオデジャネイロ市
  5. 参加状況  (参加国数、参加者数、日本人参加者)
      参加国数:54か国、参加者数:約700名
      日本人参加者:森田喬、有川正俊、若林芳樹、伊藤香織、藤田秀之、中埜貴元、ほか7名
  6. 会議内容  

    国際地図学会議(ICC)は国際地図学協会(ICA:ICSU加盟の31国際科学団体の一つ)が隔年に行う地図に関する国際会議である。4年ごとに総会を同時開催するが、今回は総会を行い、4年後の2019年の開催地に東京が決まった。また、開会式において、International Map Year (IMY) の開始が宣言され、国連の賛同のもと今後1年間地図分野の振興を図るさまざまな企画をICAおよび各国において展開することになった。

    今回は統一テーマ「世界を繋ぐ地図」のもとに、6日間にわたり67セッションに分かれて発表が行われた。関心の高いテーマについては復数のセッションが割り当てられるので、セッション数により人気分野を挙げると、5セッションがCartographic Heritage, 4セッションがMap use, Users and Usability/ Geospatial Analysis/ Semiotics, Map perception, Cognition and Knowledge/ Geovisualization/ Education and Training/ の5分野、3セッションが Remote Sensing and Image Processing/ Environmental Risks and Disasters Mapping/ Generalization and Multi-scale Representation/ Collaborative Mapping and and Social Cartography/ Art and Culture/ Web cartography/ の6分野、2セッションが6分野、1セッションは16分野であった。従って、過去の地図遺産を現代に如何に生かすかというテーマが盛んであり、続いて地図利用、空間分析、地図認識、視覚化、教育が続き、更に画像処理、災害対応、総描、参加型地図作成、芸術と文化、Web対応地図作成も盛んである。今後の新しい動きとしては、まだ一つのセッションでしかないがGeoservices という概念が立ちあがっており、インフラとしての空間情報構築から一歩進んでそれらの提供・サービスのあり方が議論されていくと思われる。

    会期中会場メインホールにおいて国際地図展(35カ国、423点)、国際子供地図展(38カ国、189点)、機関・企業展示ブース(23箇所)が併設・展示され、また、ブラジルの古地図についてリオデジャネイロ国立図書館、海軍博物館、ブラジル歴史地理研究所、ブラジル軍事歴史公文書館において展示があった。 また、技術巡検としてブラジル海軍水路部、リオデジャネイロ市統計/地図/空間情報/都市調査部門、リオデジャネイロ市役所オペレーションセンターの3箇所が用意された。社交行事としてはガラディナがコパカバーナ近くの海軍クラブで、また、次回(2017年)開催地米国ワシントンの招待でコパカバーナの海岸に面したホテルでレセプションが行われた。なお、国際地図展において、日本から出展した作品が、一般地図部門で2位、その他部門で3位に入賞した。

    大会会期前の活動として8月21日(金)に日本主宰のユビキタスマッピングと中国主宰の理論地図学のコミッションの共同ワークショップがリオ市内のウィンザー・フロリダホテルにおいて15名の参加者により開催された。テーマはTowards Evolutionary Cartography from Global Perspectives であった。

    総会は大会初日と最終日の2回行われた。
    (その1):参加国・投票権の確認、新加盟国・新賛助会員の承認、会長・事務局長・会計2011-2015報告と承認、2015-2019予算提案、定款変更の提案と承認、出版報告、ナショナルレポート報告、コミッション活動報告、2015-2019コミッション・主宰者・活動計画の提案、新執行部立候補者のプレゼンテーション、2019大会開催地立候補国のプレゼンテーション
    (その2):投票国の確認、2015-2019予算の承認、会長の選出(無競争でオランダのクラーク氏に決定)、事務局長兼会計の選出(無競争により引き続きハンガリーのゼンタイ氏に決定)、新執行部の選出(9名が立候補し7名を選出)、コミッション・主宰者・活動計画の27件の承認、2019大会開催地の選出(投票によりフィレンツェを下し東京に決定)

    ヨーロッパで行われる大会であれば1000名から1500名程度の登録者が見込まれるが南米で行われた大会であり700名程度と約半分の規模であった。これは同じく6年前に開催された南米チリのサンチアゴ大会が同規模であったから地理的なハンディはどうしても生じるようであった。内容については、主催者側が用意する刺激的な企画は見られなかったが研究発表の内容は、査読付フルペーパーを組み込んだセッション構成となっていたので一定の水準は保たれていた。 なお、機関・企業展示ブースにおいて中国が最も目立つ場所に国内の様々な機関の紹介を行う巨大なブース(企業展示全体の3割程度)を設置し注目を集めていた。


    次回開催予定 2017年米国ワシントン市、第28回国際地図学会議(ICC2017)

    ICCメイン会場風景 国際地図展日本コーナー
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