代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  

    (和文)   北極科学サミット週間2020、国際北極科学委員会(IASC)評議員会
    (英文)   Arctic Science Summit Week 2020, International Arctic Science Committee(IASC)Council Meeting

  2. 会 期

    令和2年3月27日~4月2日(7日間)

  3. 会議出席者名

    榎本浩之

  4. 会議開催地

    ビデオ開催:アイスランド、アクレイリ市

  5. 参加状況  (参加国数、参加者数、日本人参加者)

    28か国、参加者数650名、日本人参加者約20名

  6. 会議内容
    • 日程及び会議の主な議題(すべてビデオ開催)
      • 3月27日 International Science Day
      • 3月28日 IASC の大気、雪氷、海洋、陸域、人文社会のWG会合
      • 3月29日 IASC評議会
      • 3月30日 SAON, FARO, Funders Forum 等IASC関連会合
      • 3月31日 Arctic Observing Summit 会合
      • 4月 1日 Arctic Observing Summit 会合
      • 4月 2日 Arctic Observing Summit 会合
    • 会議における審議内容・成果

       IASCは、参加各国の活動状況をまとめたArctic Status report 2020を作成している。これは、2016年に発表した北極の10年研究目標(ICARP III)に対し、各国やIASCの5つのワーキンググループ(WG)の活動と今後の課題についてまとめるものである。
       さらに分野を横断した北極の科学推進の課題についてアクショングループからの報告として、IASCの活動にかかわる諸規定をまとめたハンドブックの作成、また、北極の科学に関する先住民との協働に向けた提案が紹介された。さらに新たな活動として観測活動に伴う炭素排出を調査するCarbon Footprintの検討グループが活動開始することになった。 COVID-19によって大きな制限を受ける北極の現場観測については、衛星観測や自動観測の利用、現地の先住民コミュニティーのサポートの可能性が議論された。

    • 会議において日本が果たした役割

       初日のInternational Science Day は、北極評議会の政策決定者とASSWの研究者の双方が出席する場であったが、そこで2020年に日本で開催が予定されている第3回北極科学大臣会合(ASM3)について、日本からの派遣者(榎本)とアイスランドの実施担当者がその趣旨や準備状況を紹介し、ASM3への科学提案作成のプロセスへの積極的な参加を呼び掛けた。
       IASC評議会では、Vice-Presidentの選挙が行われ、日本代表の派遣者(榎本)が選出された。任期は4年である。

    • その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)

      ビデオ開催に関するレポート:
      Vice-president選出の紹介



会議の模様

  • ビデオ開催への切り替え:今回は、COVID-19の影響により、急遽ビデオ開催に切り替えられたが、その運営はスムーズに行われ、また発表・議論の場も効果的に設けられた。
  • IASCメダルの選考報告が行われたが、米国の海生動物研究者のSue E. Moore氏が受賞した。なお、最終選考の3名のノミネートには、スイス連邦工科大学の大村纂名誉教授が入っている。


次回開催予定:
2021年3月19-26日 ポルトガル、リスボン市



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