代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  

    (和文)   第43回 海洋研究科学委員会 執行理事会
    (英文)   The 43nd SCOR(Scientific Committee on Oceanic Research) Executive Committee Meeting

  2. 会 期

    平成29年 9月4日~6日(3日間)

  3. 会議出席者名

    山形 俊男

  4. 会議開催地

    南アフリカ共和国 ケープタウン

  5. 参加状況  (参加国数、参加者数、日本人参加者)

    参加国数15カ国、参加者数約50名(南アフリカ共和国研究報告会参加者を含む)、日本人参加者 2名 山形俊男、Jing Zhang(張 勁)

  6. 会議内容  

    本執行理事会は総会と交互に開催されるもので、今回は南アフリカ共和国ケープタウンの二大洋水族館においてIAMAS-IAPSO-IAGA大会終了後の9月4-6日に開催され、SCOR国内委員会委員長の山形俊男海洋研究開発機構特任上席研究員と幹事の張 勁富山大学教授が出席した。初日はSCOR活動に貢献し、会期間に亡くなられた方々への追悼に引き続き、Marie-Alexandrine Sicre新議長の司会による議事に入った。議長の活動報告に続き、SCORが深く関与しているSOLAS、 IMBER、 GEOTRACE、IQOE、IIOE-2などについての進展状況報告、Future Earth関係情報紹介、ICSUによるSCORレビューへの対処の説明がなされた。引き続き事務局長Ed Urbanがより詳細な活動報告を行なった。初日の午後と二日目は進行中の作業委員会(WG)の報告に続いて、提案された。5件の作業委員会提案についてかなりの時間を割いて議論し、統合的プランクトン観測のP-OBS、大陸東岸湧昇域の学際研究のEBUS、外洋における漂流ゴミ調査研究のFLOTSAMの3件が有力とされた。しかし、決定は予算委員会の助言をまって最終日に行うこととし、最終的に上記3件が認められた。二日目の午後は南アフリカの研究者による研究発表にあてられ、その後、民族色豊かなレストランでレセプションが行われた。最終日は前述した作業委員会の最終決定の後、SCORと共同事業を行っているGEOTRACE、IMBER、 SOLASなどの国際計画やIABO、IAPSO、IAMAS、IOC、WCRPなどの国際組織の代表による報告と質疑応答が行われた。参加者全員が南アフリカ共和国のSCOR国内委員会に謝して、第43回SCOR執行理事会は終了した



会議の模様

新規作業委員会の事前評価では我が国はP-OBSについては採用可、EBUS、FLOTSAMついては採用すべきとしており、主張が十分反映されたといえる。我が国の研究者が中心的に関与していないのは大陸東岸湧昇域の学際研究のEBUSのみであるが、湧昇域の研究において、日本はこれまでかなりの実績があることから日本の研究者を加えるように助言した。今回の会合で認められた3つの作業委員会はいずれも海洋観測を含む重要なものであり、本年6月の国連海洋会議で提案されたInternational UN Decade of Ocean Science for Sustainable Development 2021-2030が動き出せば持続可能な社会形成に向けた海洋科学研究の大きなうねりが起きるものと予想される。次回は平成30年9月3-5日に英国のプリマスにおいて第34回SCOR総会として開催される予定である


次回開催予定 平成30年9月3~5日



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