代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  

    (和文)   世界工学団体連盟(WFEO):2016年理事会会合、常設技術委員会face-to-face、常設技術委員会委員長会合、タスクフォース グループ会合,WURC会合など
    (英文)   World Federation of Engineering Organizations (WFEO) : Extended Executive Council Meeting, STC face-to-face 会合,All STC Chairs Meeting, Task Force Group Meeting, WURC Face-to-Face Meeting etc.

  2. 会 期

    2016年12月3日~9日(7日間)

  3. 会議出席者名

    小松 利光(WFEO分科会委員長)

  4. 会議開催地

    リマ(ペルー)
    注)本会議期間中に、災害関連サイドイベントWECDRRも開催された。

  5. 参加状況  (参加国数、参加者数、日本人参加者)

    参加国数.....約20か国(加盟国約90か国中)
    参加者数.....約50名(内日本人2名),サイドイベントWECDRR 約1000名

  6. 会議内容  
    • 日程及び会議の主な議題

      12月3日:Capacity Building委員会 (WFEO-CECB) face-to-face会合
      12月4日:災害リスク管理委員会 (WFEO-CDRM) face-to-face会合,イノベーション委員会 (WFEO-CEIT) との個別会合
      12月5-6 日:世界工学会議 (WECDRR)
      12月7日:All STC Chairs 会合,WURC face-to-face会合
      12月8日:STC 評価委員会メンバーとの個別面談,ペルー工学会との個別会合
      12月9日:WFEO理事会 会合

      注)上記日程表以外に複数のタスクフォースグループ会合には聴講者として参加した(これらの会合は、筆者にとってマイナーな会議なので、以下の審議内容などには記述されない)。

    • (主要)会議における審議内容・成果

      -All STC Chairs 会合:10の常設技術委員会(STCs)の委員長(委員長代理含む)が一同に会して、STCの現状における課題の共有化と今後の活動における支援体制の強化を話し合った。特に、2015年に制定された国連-持続可能な開発目標(SDGs)に対して、STCsが具体的な貢献を行うための個別的、及び共同的なアクションプランについて議論された。

      -WFEO-CDRM Face-to-Face会合:STCsの1つであり、日本がホスト国である災害リスク管理に関する委員会メンバー(聴講者含む)20名の参加を得て定例会合を開催した。会合では、2016年の活動報告と、2017年のアクションプランついて提案を行った。加えて、現ホスト国の運営期限は2017年11月までなので、次期ホスト国の候補として、ペルー工学会があげられた。注:後日行われたWFEO理事会会合でペルー工学会を正式にホスト国として選任することを提案した。

      -WURC Face-to-Face会合:WFEOと国連機関や国際機関との連携を強化するための委員会であるWURCのメンバー会合では、国連SDGsを通した貢献の現状と今後の共通課題を検討した。

      -WFEO理事会会合:執行委員・理事会会員・インターナショナル/ナショナル会員・聴講者など約50名の参加者を得て拡大執行委員会会合が開催され、会長自身のトップセールスによる活動計画、本部事務局からの運営状況の報告(新事務局長の選任、事務所やスタッフの状況など)、会計報告、事業戦略タスクフォースグループ・常設技術委員会・地域会員・世界工学会議準備委員会などから、2016年の活動状況の報告と今後のアクションプランに関する提案があった。

    • 会議において日本が果たした役割

      日本が事務局を担っているWFEO-CDRMの活動報告では、直近1年間の主要活動(例:新メンバーの紹介,国際シンポジウムの開催,災害に関する他国際機関との連携状況)を報告し、今後の方針として委員会メンバーを含めた参加者間の意見交換を活発にし,今後の国際連携の推進・2017年の国際シンポジウムの計画、国連SDGsへの具体的な貢献、アジア地域の災害・土木工学団体における情報交換などを積極に行うことを提案した。

    • その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)

      特になし。



会議の模様

南米ペルーで開催された本理事会会合とサイドイベントWECDRRを通して得られた知見に基づき、WFEOの今後の発展についての考察を以下に報告する。理事会会合の内容では、現在、複数のSTC(常設技術委員会)の委員長による2016年の活動報告や各STC が設定したStrategic Planに基づき、2017年の活動プランの提案が行われた。特にWFEO全体で取り組むべきSDGs (Sustainable Development Goals:持続可能な開発に対する目標) や地球温暖化の防止のためのCOP22に対して、各STCの個別的、また協力関係に基づき工学的見地からの貢献が求められている。加えて、各STCのメンバー間の情報交換の促進、国際連携の拡充の自助努力も求められている。従来から引き続き問題提起されてきた若手技術者、女性技術者等の活躍の場を広げるために、常設技術委員会の内、専門技術委員会で受け入れて実際に活動しているなどの事例報告があった。常設技術委員会の活動評価委員会による、現行10のSTCについて、活動状況の評価について、自己評価と外部評価が行われ、各STC委員長への外部評価からのフィードバックが与えられた。今後の評価方法・手続きの改善についても議論された。


次回以降開催予定
 2017年11月下旬 ローマ(イタリア)WEF2017
 2018年10月中旬 ロンドン(UK)WFEO 50-year anniversary
 2019年11月中旬 メルボルン(オーストラリア)WEC2019


略語:
 CDRM = WFEO-Committee on Disaster Risk Management(WFEO 災害リスク管理委員会)
 STCs = Standing Technical Committees(常設技術委員会)
 WECC2015 = World Engineering Conference and Convention in 2015, held at Kyoto, Japan(世界工学会議@京都)
 WURC = WFEO-UN Relation Committee(WFEOと国連機関との連携委員会)

WFEO理事会 会合,
会場の風景1
WFEO理事会 会合,
会場の風景2
All STC Chairs 会合,
会場の風景
WFEO-CDRM face-to-face
会合,小松プレゼン
WFEOガーラパーティー,
会場の様子
各会議会場
ペルー工学会の建物


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