代表派遣会議出席報告
会議概要
- 名 称
(和文) 国際理論応用力学会議 ICTAM2016
(英文) ICTAM2016 (ICTAM=International Congress of Theoretical and Applied Mechanics) - 会 期
2016年8月21日~26日(6日間)
- 会議出席者名
(ICTAM分科会)藤井 孝藏
(総会委員)岸本喜久雄、松本洋一郎、西村直志、巽 友正、佐野 理
(コングレス委員)金田行雄、谷下一夫 - 会議開催地
モントリオール(カナダ)
- 参加状況 (参加国数、参加者数、日本人参加者)
参加国数: 54の国と地域、参加者数:約2110名、日本人参加者:約110名
- 会議内容
- 日程及び会議の主な議題
21日:参加登録開始、役員会、理事会、コングレス委員会
22日:開会式、開会講演、ミニシンポジウム、一般セッション、レセプション
23日:ミニシンポジウム、一般セッション、IUTAM総会(第1回)
24日:受賞講演、ミニシンポジウム、一般セッション、IUTAM総会(第2回)
25日:ミニシンポジウム、一般セッション、コングレス委員会、バンケット
26日:ミニシンポジウム、一般セッション、閉会講演、閉会式、理事会、等 - 会議における審議内容・成果
総会では
- 2018年~2019年に開催のIUTAM シンポジウム(流体力学部門8件、固体力学部門12件、流体・固体力学部門3件の計23件)およびサマースクール(2件)を決定した。
- 新役員(理事会、コングレス委員会、シンポジウム委員会)の選出をした。
President: Prof. N.Aubry (USA)
Secretary General: Prof. H.Petryk (Poland)
Treasurer: Prof. P.Eberhard (Germany)
コングレス委員に日本の薮野浩司教授(筑波大)を選出した。
- 総会のMember-at-Large委員に、Pedley, Bai, Salenc,onを承認した。
- IUTAMのAdhering Associate OrganizationとしてArmeniaのNational Committee on Theoretical and Applied Mechanicsを、またAffiliated OrganizationとしてThe World Council for Biomechanicsを承認した。
関連団体の会合を"endorse(金は出さない)"する数を増やす方向性で、関連団体の承認も簡素化することとした。
- IUTAMへの拠出金(単位額および分担数)について据え置きを決定した。
- 個々のIUTAMシンポジウムへの拠出金を5,000ドルとし、また使途に対する条件を緩和することを決定した。
- IUTAMシンポジウムプロシーディングスの水準、公開性、などの発刊方針に鑑み、シンポジウム主催者の判断によりプロシーディングス発行の是非を決定できることとした。コングレス委員会では
- 次期ICTAMの開催を2020年8月23日~28日、ミラノ市(イタリア)に決定した。 - 会議において日本が果たした役割
日本からの提出論文は96編で全体の5.6%、提出論文数では米国、中国(前回のICTAM開催国)、フランス、カナダ(今回のICTAM開催国)についで第5位となっている。また、流体力学部門ではテーマ別セッションのchairsとして34名のうち5名(14.7%)を日本人が占め、流体・固体力学分野のテーマ別セッションのchairsとして20名のうち1名(5%)を日本人が占めるなど、運営に貢献している。
総会においては、役員選出、規約改訂、IUTAM シンポジウムの決定などに5名の委員が投票権を行使した。また、コングレス委員会ではICTAMの開催に関わる重要事項の審議、次期開催地の決定等に2名のコングレス委員が貢献した。 - その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
欧州の2つの出版社Cambridge University PressおよびElsevierによりBatchelor PrizeおよびRodney Hill Prizeが設けられている。今回の受賞者は前者はR.Goldstein教授(英国Cambridge大)、後者はR.Ogden教授(英国Glasgow大)で、それぞれの授与式と受賞講演が行われた。
- 日程及び会議の主な議題
会議の模様
ICTAMは4年ごとに開催され、今回で第24回目という長い歴史を持つ世界的なイベントである。2000人規模の参加者がモントリオール市のコンベンションセンターに集結した。会議場では大小約30の部屋が、開会・閉会式、全体講演、招待講演、ミニシンポジウム、並列セッション、諸々のビジネス会議、レセプション、バンケット等の会場に当てられた。約2300件の論文の応募の中から1687件が採択・発表された。学術成果発表会は盛況で、どの会場も熱気に包まれていた。日本からの参加者は約110名、論文発表は96件(世界で第5位)で、コングレスの成功に日本は実質的な役割を果たした。
学術セッションの間をぬうように、IUTAM理事会、IUTAM総会およびコングレス委員会等が開催され、国際会議の運営に関わる重要事項の審議に貢献した。
次期ICTAM2020の開催は2020年8月23日~28日、ミラノ市(イタリア)の予定。
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ICTAM2016の主催者である J.M.Floryan教授(中央)と会議での最高齢発表者の巽友正 京大名誉教授(向かって右側) |
開会式で挨拶するIUTAM会長の V.Tvergaard教授 |