代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  

    (和文)   第16回国際生化学分子生物学連合(IUBMB)会議
    (英文)   the 16th International Conference of Biochemistry and Molecular Biology

  2. 会 期

    平成 28年7月17日~21日(5日間)

  3. 会議出席者名

    菊池 章

  4. 会議開催地

    カナダ国、バンクーバー市

  5. 参加状況  (参加国数、参加者数、日本人参加者)

    参加国数:約30か国、参加者数:約500名(事務局発表の登録者数)
    日本人参加者:菊池章(シンポジウム発表者) 他7名(ポスター発表者)

  6. 会議内容  
    • 日程及び会議の主な議題

      2016年7月17日から平成 28年7月21日まで、カナダ、バンクーバー市のコンベンションセンターで、カナダ分子生物科学会、全アメリカ生化学・分子生物学会との共催により、本会議は開催された。テーマは「発生、疾患、老化におけるシグナル伝達経路」であり、5日間の開催期間に5つのプレナリーセッションと、16のテーマ別シンポジウム、223題のポスター発表が行われた。5つのプレナリーセッションでは、2名のノーベル受賞者(Dr. Harald Zu HausenとDr. Andrew Fire)と5名のガードナー賞受賞者の講演が行われた。シンポジウムのテーマでは、代謝シグナルとチャネル、翻訳語修飾、細胞外マトリックスとシグナル、神経変性疾患、癌細胞とリン酸化酵素等が取り上げられた。

    • 会議における審議内容・成果

      本ConferenceはIUBMBが世界の国々に生化学分子生物学的科学研究を広めて、各国の若手研究者を教育していくことが大きな目標となっているので、プレナリーセッションでの講演内容は、優れた研究成果を挙げた研究者により研究の歴史と今後が語られた。癌と感染の領域では、Harald Zu Hausen博士が牛の肉を主として食べ、新生児期に母乳ではなく早期に牛乳を与えると、癌発症のリスクが高まるという疫学的解析は興味深かった。

    • 会議において日本が果たした役割

      日本は2006年に第20回IUBMB Congressのホスト国(本庶佑会頭)となった。今後日本でホスト国となることの意義を視察するために参加した。本会議は、Conferenceであり、Congressとは性格が異なるが、IUBMBの大きな理念は生化学分子生物学的科学研究を通しての人材育成と教育にある。仮にホスト国を目指すのであれば、科学研究発展途上国の若手研究者に参加を促し、彼らの向上心をさらに促すような講師陣を揃える必要がある。2018年第23回IUBMB Congressは韓国(ソウル市)で開催される。会頭のUhtaek Oh教授が参加されていたので、日本の生化学会、分子生物学会の関与について意見交換をできた。これをもとに、IUBMB分科会でIUBMBが日本学術会議加入国際学術団体であることの意義や将来の取り組みについて議論したい。


次回開催予定
本Conferenceは、第13回(2011)はメキシコで、第14回(2013)はモロッコで、第15回(2014)は台湾で開催され、今回が第16回である。2017年以降IUBMB ConferencesとSymposiaは統合され、IUBMB Focused Meetingとなることが決定されている。次回のホスト国の申請が2016年1月に開始され、次回開催については今後アナウンスされる予定である。


バンクーバーコンベンションセンター 会場内 展示会場 
ポスター会場


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