代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  (和文)   国際土壌科学連合 臨時運営会議 
               (英文)   Meeting of IUSS Executive Committee
  2. 会 期  平成27年1月16日~平成27年1月17日まで(2日間)
  3. 会議出席者名  犬伏和之
  4. 会議開催地  オーストリア国、ウィーン市、オーストリア環境省内会議室
  5. 参加状況  (参加国数、参加者数、日本人参加者)
      7カ国10名(うち日本人2名)
  6. 会議内容  
    • 日程及び会議の主な議題
      平成27年1月16日から平成27年1月17日 新IUSS事務局体制の説明(DI Martin Schamann, Head of Production, Division Manager Economy & Impact, Nature & UsageとSigbert Huber IUSS事務局長からの挨拶と経緯説明、Rainer Horn IUSS会長からPermanent IUSS Officeの意義説明、Andreas Baumgarten IUSS事務局次長からホームページなど支援体制の紹介)
      会長・前会長および事務局長から業務報告(Horn会長からFAOローマ本部での国際土壌年に関する会議報告、インド・タイ・ブラジル・南アフリカなどでの関連会議の開催計画の紹介など)
      部門長から教務報告(国際土壌年関連シンポジウムの企画案の整理など)
      財務会計報告(ドル建て会計をユーロ建てに変更中。部門長裁量で活動支援を行うがその指針を示す。各国からの会費納入状況。国際土壌年活性化資金Stimulus fundの活用方針:途上国への支援を重視、会計・活動報告の義務化)
      規約委員会・学会賞選考委員会報告(受賞対象者の資格など)
      次期会長選出方法・日程の確認(規約どおり推薦を受ける、推薦母体に部門を含める、など)
      国際関係団体との連携報告(ICSU, IUGG, EGU, GSP, IUFROなど)
      IUSSウェッブサイト・アラート・ブルティンの内容確認(ホームページスタイルを刷新し、国際土壌年企画として各部門長が3ヶ月づつ交代で各部会・ワーキンググループ・各国土壌学会などに毎週関連活動の紹介を依頼しHP掲載する:誰がいつどこで何を企画しているか、土壌から市民向けのメッセージを添える)、写真募集など。
      国際土壌年記念出版(キールでのIUSS会議に向けた出版計画:市民・学生向け土壌関連テーマのリストアップ、出版社の選定など)
      国際土壌年完了記念企画(本年12月7日ウィーンにて国連,FAO, オーストリア駐在タイ大使などに共催を呼びかけ市民向け講演会と学術シンポジウムを企画する) 交代IUSS旧役員への感謝状など

    • 会議における審議内容・成果
      新事務体制がオーストリア環境省の協力で、無事スタートし、国連総会決議で昨年12月から開始した「国際土壌年2015」の企画が、世界各国で順次、推進されており、土壌の重要性を広く社会に発信していることが確認され、本年9月のドイツ、キールでのIUSS会議に向け、その成果を集約し、12月に再びウィーンにて総括することが決定した。

    • 会議において日本が果たした役割
      IUSS協力学術雑誌として日本が編集刊行している Soil Science and Plant Nutrition誌のIUSS Special issue(2014年6月韓国済州で開催された第20回国際土壌科学会議の基調講演をまとめた特集号)の編集状況を報告し、前会長Jae Yang教授と次期会長Rattan Lal教授をゲストエディターとして審査し、本年9月のキールでのIUSS会議で刊行を目指すことを提案し、承認された。また漢字をはじめ世界各国語での「土」の文字を集め、写真と共にカレンダー作成に生かす企画案が採択され、準備に着手した。

    • その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
      昨年、英国BBCが作成しIUSS前事務局長も参加した一般向けドキュメンタリー "Deep Down and Dirty" が和訳されNHKから「土の不思議」として放映されて当月間優秀作品に選ばれたが、本会議前日にも再びBBCで「土壌科学の内側」を紹介する番組が放送された。本年12月5日(世界土壌の日)には各国で関連企画が計画されており、日本でも市民向け講演会が企画されている。日本学術会議でも共催など支援の検討をお願いしたい。


会議の模様

土壌の持つ、食料生産機能・大気や水質浄化機能・地球環境変動緩和機能などを広く社会と共に議論していくことが重要であることが認識された。一般市民向けブックレットなどの出版やフォトコンテストなどの企画も各国でさらに推進し、IUSSで活動を集約することが宿題として残された。次回開催予定である 2015年9月 IUSS会議(国際土壌年シンポジウム、ドイツ、キール開催)では、国際環境生物地球化学シンポジウム(スロベニア、ピランで開催予定)と連携して参加者を広く世界から集めようとの提案も確認された。このほか、カナダ、チェコ、フランスなど世界各地で国際土壌年関連の会議が計画されている。また、2016年にはIUSS中間会議がブラジル、リオデジャネイロで開催予定である。


次回のIMA business meetingは2016年にルーマニアで開催されるEMUで行われることになった。また、次回の国際鉱物学連合総会(IMA2018)は2018年8月13日~17日にオーストラリア メルボルンで開催されることが既に決められている。展示ブースにおいてIMA2018広報用ブースが出展され、閉会式には組織委員長Dr. Stuart MillsによりIMA2018の広報活動が行われた。


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