代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  (和文)   世界工学団体連盟理事会(WFEO):2014理事会会合、技術委員会委員長会合、災害リスクマネジメント委員会Face-to-Face年会

    (英文)   World Federation of Engineering Organizations (WFEO) :
            Executive Council Meeting, All STC Chairs Meeting, Committee on Disaster Risk Management Face-to-Face Annual Meeting

  2. 会 期  2014年 12月8日~12日(5日間)
  3. 会議出席者名  小松 利光(WFEO分科会委員) 塚原 健一(WFEO分科会委員)
  4. 会議開催地  パリ(フランス)
     注)本年の理事会、常設技術委員会(STC)のFace-to-Face会合等は、アフリカのナイジェリアで11月に開催されたWECSI2014@Abuja期間中に本来実施される予定であったが、開催前に現地でテロ事件が多発し、加えて当地ではエボラ出血熱患者が発見されたために、多くの理事会メンバーが不参加を表明したために、急きょ12月にフランスのパリで理事会等が開催されることになった。
  5. 参加状況  (参加国数、参加者数、日本人参加者)
      参加国数.....24か国(加盟国約90か国中)   参加者数.....約160名(うち日本人 6名)
  6. 会議内容  
    • 日程及び会議の主な議題
      • 12月 8日:All STC Chairs 会合に参加,
      •        WURC Face-to-Face会合に参加
      • 12月 9日:WECC2015準備委員会会合に参加
      • 12月11日:CDRM Face-to-Face会合に参加
      • 12月12日:WFEO拡大理事会会合に参加
      • 注)12月10日は、他常設委員会のFace-to-Face会合に聴講者として参加した(これは執筆者にとってマイナーな会議なので、以下の審議内容などには記述されない)。
    • 会議における審議内容・成果
      • -All STC Chairs 会合:10個の常設技術委員会(STCs)の委員長が一同に会して、STCの現状における課題の共有化と今後の活動における支援体制の強化を話し合った。
      • -WURC Face-to-Face会合:WFEOと国連機関や国際機関との連携を強化するための委員会であるWURCの年次会合では、国連防災会議(WCDRR)へのWFEO-CDRMからの貢献、国連ポスト2015持続的可能な開発アジェンダ(Post 2015 Sustainable Development Agenda)策定へ向けてWFEOからの積極的な提案を行うことなどを議論した。
      • -WECC2015準備委員会会合:2015年11月に京都(日本)で「世界工学会議」を行うことになっているが、その組織委員会の進捗状況を報告した。
      • -CDRM Face-to-Face会合:常設技術委員会(STC)の1つである災害リスク管理委員会(CDRM)の年次会合では、本委員会の2014年10月までの活動報告と今後の課題や方針について議論した。特に国際シンポジウムの共催、国連防災会議への貢献、災害リスク管理のガイドライン作成について議論を行った。
      • -WFEO拡大理事会会合:執行委員・理事会会員・ナショナル会員・聴講者など約160名の感化を得て拡大理事会会合が開催され、会長自身のトップセールス実績、本部事務局からの現状報告、会計報告、事業戦略タスクフォースグループ・常設技術委員会・地域会員・世界工学会議準備委員会などからの現状までの活動と今後のプランに関する報告があった。
    • 会議において日本が果たした役割
      日本が事務局を担っている災害リスク管理委員会(CDRM)のFace-to-Face会合では、委員会会員を含めた参加者間の意見交換(今後の国際連携の推進・委員会の組織改革・災害リスク管理のガイドラインの作成など)を活発に行うことを推進した。同様に、日本が組織委員会事務局を担うWECC2015の準備委員会会合では、その緻密な進捗状況の報告のおかげでWFEO執行委員などのWECC2015に対する賛同や協力を得ることができた。
    • その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
      マーケティングタスクフォースグループより、今後の国際機関との連携・共同活動により積極的に関わる為にWFEOの名称と各常設技術委員会(STC)の名称をより簡易的でインパクトのある名称に変更するように提案があった。理事会会合では、数年内に変更することが要請された。


会議の模様

複数の会合を含めた会議全般の詳細な所見として、WFEOの今後の発展について、WURC Face-to-Face会合や理事会会合での方向性は、Rio+20(国連主催 2012年 ブラジル‐リオデジャネイロ)で提唱されたSustainable Developmentに基づき2015年夏に制定される国連ポスト2015持続的可能な開発アジェンダ(Post 2015 Sustainable Development Agenda)に対してWFEOとして技術・工学的視点からのインプットを行う為に提案書を作成することを確認した。また、All STC Chairs 会合と理事会会合で強調されたことは、常設専門委員会(STCs)のファイナンシャルの不足問題を解消するために、国連等の国際機関・団体との連携や世界銀行や地域ファンドなどとの業務提携の推進を強化することと、従来から引き続き問題提起されている若手技術者、女性技術者等の活躍の場を広げるために、STCsの内、専門委員会で受け入れて活動してもらうことなどであった。今回もSTCs活動に対する評価委員会によって、現行10個の委員会の活動状況の定量的な調査と評価、及びそれに基づく今後の方向性についての提案も行われた。特に理事会会合では、アフリカのナイジェリアで開催されたWECSI2014@Abuja国際会議の報告が行われ、約40各国から約4000人の参加者(内95%以上がナイジェリアからの参加者)の中で、活発な討論会・有益な見学会・技術的な展示会などが実施され、成功裡に会議が終わったことへの多大な称賛が沸き起こった。


次回以降開催予定

2015年11月末 京都(日本)WECC2015
2019年11月中旬 メルボルン(オーストラリア)WEC2019


略語:

CDRM = WFEO-Committee on Disaster Risk Management
STC = Standing Technical Committee(常設技術委員会)
WCDRR = World Conference on Disaster Risk Reduction, the 3rd conference in 2015 March, held at Sendai, Japan.
WECC2015 = World Engineering Conference and Convention in 2015, held at Kyoto, Japan
WECSI2014 = World Engineering Conference on Sustainable Infrastructure in 2014, held at Abuja, Nigeria



WFEO理事会会合,会場の風景1

WFEO理事会会合,会場の風景2

WFEO-CDRM Face-to-Face会合,会場の風景1

WFEO-CDRM Face-to-Face会合,会場の風景2

All STC Chairs 会合,会場の風景

WURC Face-to-Face 会合,会場の風景

会議会場のユネスコビルから見たエッフェル塔
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