代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  (和文)   アジア科学アカデミー・科学連合 総会
               (英文)   AASSA General Assembly Meeting
  2. 会 期  2014年10月14日~17日(4日間)
  3. 会議出席者名  相原博昭(第三部部長)、山田淳(事務局次長)
  4. 会議開催地  ニューデリー(インド) 
  5. 参加状況  (参加国数、参加者数、日本人参加者)
      参加国数:22か国  参加者数:95人  日本人参加者:2人
  6. 会議内容  
    • 日程と主な議題
      アジア科学アカデミー・科学連合(AASSA)総会は2年に1回開催され、今回はインド科学アカデミー(INSA)のホストにより22か国・95名が参加する盛大な会議となった。INSAは同総会と並行して、南アジア科学アカデミー第3回サミット、科学フェスティヴァルに関するシンポジウムの2会合を実施し、いずれも活況を呈していた。
    • 会議における審議内容・成果
      AASSAは旧AASAと旧FASASの合併により加盟30か国・34アカデミーを擁する一大地域グループを形成するに至り、IAPより傘下の地域連合として認定される等、その影響力を増してきているが、これまでアジア学術会議(SCA)を中心に活動してきた日本(SCJ)は比較的最近になって加盟を決定した。16日行われた総会で日本の加盟が全会一致により正式に承認され、各国より温かい歓迎を受けた。
      同総会で次期(2015-2016年)執行理事会メンバーの選挙が行われ、会長ポストは現職の韓国とインドが競った結果、後者のKrishan Lal(INSA前会長)が選出された。
    • 会議において日本が果たした役割
      INSA現会長のGadagkar博士は総会直前もSTSフォーラム参加のため京都に滞在する等、日本と永年にわたり強い絆を有してきており、今回も日本の初参加を殊の外歓迎してくれた。次期のAASSAはインドの新会長の下で従来以上に同国のリーダーシップが発揮されると予想されるが、今回の参加でAASSAに加え日・印二国間の一層の協力強化に向けた気運も醸成される結果となり、非常に有意義であった。また、AASSA中にはSCAメンバーでもある加盟国が多数含まれているが、相原部長がこれらを含め全参加国及びINSA幹部と面識を得たことは、今後のSCJの活動にとり大きなアセットとなるものであった。
    • その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
      今回、日本の他にASEAN工科・技術アカデミーがオブザーバーとしての加盟を認められた。他方、北朝鮮及びミャンマーのアカデミーは「手続不備」等で加盟を認められなかった。更に、従来メンバーとされてきたサウジアラビアの「King Abdulaziz City for Science and Technology」が、一度も拠出金を払わず活動実績もないことから除名となった。


会議の模様

AASSAの活動は毎回の総会よりむしろ、期間中の各メンバー主催による地域ワークショップ(2年間で計10回ほど)に主眼が置かれている趣であり、正式参加を果たした日本としても、然るべきタイミング・内容で右の国内招致を検討する必要があろう。(これに対しSCAは、毎年開催される総会をより重視している。)
Gadagkar会長の決断で、今次総会には多数のインドの若手研究者が招かれ、全会合にフルに参加するとともに積極的に発言も行っていた点が印象的であった。この点をはじめ今回INSAが総会主催に傾注した努力は並々ならぬものがあり、参加者のビザ取得支援(インド訪問の場合この点がまず関門となる)、空港送迎、視察の際の移動アレンジ等、いずれを取っても綿密かつ真摯なものであった。更に、全日程を通じ各セッションの開始・終了・休憩時間がことごとく「定刻」で進行した点は実に驚嘆すべきであり、他の多くの欧米先進国を顔色なからしめる立派な議事運営であった点を付記したい。



次回開催予定  2016年 (時期・場所は未定)


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