代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称  (和文)   グローバルヤングアカデミー年次総会 2014
               (英文)    GYA Annual General Meeting 2014
  2. 会 期
      2014年 5月21日~25日(5日間)
  3. 会議出席者名

      駒井章治(若手アカデミー委員会委員長)・狩野光伸(同副委員長)

  4. 会議開催地
      チリ サンチャゴ
  5. 参加状況  
      34カ国、105名、うちに日本人2名
  6. 会議内容  
    • 日程及び会議の主な議題
      会 期  2014年 5月21日~25日(5日間) 会議の主な議題:「有限な世界における天然資源」
    • 会議における審議内容・成果
      全体会合では、次のような内容が議論された。すなわち、食料の供給、水不足、再生可能エネルギー発電、持続可能な鉱業開発、技術の世界での人材育成は、人類が直面している最も顕著な課題群である。これらは、とりわけ持続可能性に関連して、政策立案者や民間に、学術研究の広い理解を共有していくための重要な機会も提供する。またその解決は、単一の科学領域のみに閉じこもっていては不可能であり、基礎科学者、実験科学者、社会科学者そして人文科学者など、広く関係者の協力が不可欠である。発展途上国では特に、天然資源の管理と生活環境の改善が持続可能な開発のための基礎である。
      また、メンバー全員がいずれかに参加して行う、少人数によるワーキンググループといわれる複数の活動について、政策とグローバルな課題、教育とアウトリーチ、オープンサイエンス、研究環境の四象限に分けて理解し、これらの中で各ワーキンググループが活発に活動していくことで一致した。
    • 会議において日本が果たした役割
      狩野が本年次総会のプログラム委員となり、できる限り、開催地南アメリカからの方々をプログラムにおける主要スピーカーに選ぶこと、また、開催地の若手科学者が参加可能なセッションを設置するよう、議論を主導し、この方針が実現された。
      この活動や、新規メンバー選考委員としても活動したことなどにより、GYAの執行委員会メンバー(9名)に狩野が立候補する運びとなり、結果、本年次総会における参加者全員の投票において、全候補者中1位の得票を集めて選出された。第一期に駒井が執行委員会メンバーを務めて以来、二回目、現在唯一の日本からの役員である。
      2014年2月に東京・日本学術会議において開催された、GYAアジア地域メンバー代表による会合について、駒井・狩野が共同代表に選出されていたが、この活動をGYAとの緊密な関係の元に継続していくことが、さらなるアジア地域メンバー参加者の一致を経て決定された。
      その一環として、前記ワーキンググループの「研究環境」群に含まれ、若手研究者の現状調査と人材育成方策の案出を目的とする、Global State of Young Scientists (GloSYS)において、アジア地域においてまずタイNTDSAからの資金を得てASEAN地域に焦点を絞った先行研究を開始することとなり、この遂行に特に駒井が日本在住の社会科学者の協力を得て助力していき、また可能な範囲でわが国においてもさらに調査活動を拡大していく可能性を探っていくことで一致した。
      また別のワーキンググループであるOptimizing Assessment - Promoting Excellenceにおいては、これまで主に駒井・狩野と、タイOrakanoke Phanraksa氏の間で進められ、韓国STI Policy Review誌に発表されたPerceptions of Research Excellence in Thailand and Japanの内容に基づき、さらなる活動方針が議論された。


会議の模様

今年の年次総会は、アンデス山脈と太平洋の間に位置するチリ・サンティアゴで開催された。これは、「有限の世界における天然資源」に焦点を当てた本会議のために相応しい環境であった。チリ大学とポンティフィチリ・カトリック大学の好意による提供会場と、宿泊先であるNHシウダードデサンティアゴで、会議が行われた。これは南アメリカで開催された最初のグローバル・ヤング・アカデミー( GYA )の会議であった。 GYA共同議長Sameh Soror(エジプト)が指摘したように、この開催国選定は、GYAの真に「グローバル」な性質を反映するものである。共同議長Rees Kassenの開会の挨拶では、チリのように天然資源を豊富に有する国であっても、そうでない国であっても、結局は国が保有する人的資本が重要となることを参加者に思い出させた。人的資源は、GYAがこれから世界の主要な科学顧問としての役割を構築していこうとする際に最重要な、知的そして文化的な資源である。
チリとドイツで並行して進められた、前期の執行委員会とこの一年間のプログラム委員会のチームの努力が報われたことは、会議の開始から明らかであった。プログラムは非常によく組織され、5日間の会議には優れた発表が多く存在した。今年次総会に参加した105名の科学者には、34カ国から78名のGYAメンバーに加えて、チリの若手研究者だけでなく、南米の著明な科学者である、Jorge Sequeira氏(国連教育科学文化機関UNESCO)、Angelica Bucio氏(Communications Officer of the International Council for Science, Regional Office for Latin America and Carribean ICSU ROLAC)、Juan Asenjo氏(チリ科学アカデミー)、Jorge Allende氏 (Inter-Academy Partnership)、さらにHoward Alper氏(Government of Canada’s Science, Technology and Innovation Council)らが含まれた。

今年次総会初日より、28カ国から45名の新規に選出されたメンバーが加わり、GYAのメンバーシップ上限として定めてきた200名に初めて達した。これにより、GYAの構成国は58カ国に達した。共同代表Rees Kassenからは新メンバーへ、他の科学会議とは違ってメンバーは「腕まくりをして、できるだけ早く仕事に取り掛かる」ことが必要で、「睡眠は帰りの飛行機で取るものだ」という「注意喚起」が発せられた。さすがにこの言には唖然とした新規メンバーもいたかもしれないが、その後に交わされたメンバー同士の挨拶と、行われた「スピードデーティング」の取り組み(1分毎区切って新しい人と自己紹介を交わしていく)で、皆新しい仕事に向かう気力が充溢したと思われる。新規メンバーは初めて互いに出会い、旧来のメンバーは、旧交を温めた。

二日目はまず、Sergio Lavandero氏(Vice President of Research and Development, Universidad de Chile)、Maria Elena Boisier氏 (President of the National Commission for Scientific and Technological Research (CONICYT), Government of Chile)により、経済的および社会的発展をリードする科学の役割を強調する歓迎の挨拶が行われた。そこではまた、若手科学者が責任を持ち、自然資源を利用する社会を構築していく上で、指導的役割を引き受けることの必要性が強調された。
続いて、チリ科学アカデミー会長でIAPへの代表であるJuan Asenjo氏から、IAPやGYAが協力して継続的に世界的課題に取り組んでいくことの必要性が示された。世界的重要性のある課題への共同声明起草や、サマーダボスなどの会議への参加者を共同指名、あるいは将来展望の訓練機会の共同提供などが例に挙げられた。UNESCOラテンアメリカ・カリブ海地区教育担当事務所代表のJorge Sequeira氏は、人々、特に若者、そのものが、世界でもっとも貴重な資源であるという見解を述べた。また同氏は、世界の誰一人として、すべての課題に一人だけでは解決をもたらすことはできないこと、そして、科学者の役割として、社会に貢献する知を創出する責任があることを強調した。
カナダ政府科学技術顧問のHoward Alper氏は、カナダにおける大胆な人材育成の取り組み、例えば、博士課程学生に対する奨学金、ポスドクに対する資金、そして世界中のどこからでも応募可能な研究ポストなどの紹介があった。氏はまた、知的財産に関するよく考え抜かれた政策が、アカデミアから産業界への知の移転を促進させること、また公式・法的な障壁を取り除くことの重要性、そして、長期的視野にたった利益追求が、短期の経済的見返りに集中するよりも重要であることを述べた。同氏は最後に、組織が効果的に最大限のインパクトをもたらすためには、2,3の課題に集中すべきであると語った。
続いて、Jorge Sequeira氏、Howard Alper氏、そしてAngelica Bucio氏、さらに3人のGYAメンバー、James Tickner氏(オーストラリア)、 Olanike Adeyemo氏(ナイジェリア)、そしてAntonio Andreoni氏(英国)によるパネルディスカッションが行われた。そこでは、今回取り上げられているような世界的課題に対して、努力が続けられているという喧伝の割にこれまでの進歩が限られていること、また科学に期待されていることと科学が実際にできることの乖離に対する懸念が表明された。さらに、天然資源の扱い方における先人の知恵の重要性、そして、科学的方法論をより広い社会に対して明らかにしていくことの継続的必要性が語られた。
この内容の濃い午前のセッションに続き、ポンティフィチリ・カトリック大学に場所を移して午後のセッションが続いた。同大学学長のIgnacio Sanchez氏による暖かい歓迎の挨拶に続き、ICSUのAngelica Bucio氏による基調講演が行われた。そこでは、我々自身が持続可能な世界に向けて変革していくことの重要性と共に、ICSUとGYAの共通性、すなわち、科学教育を通じた科学の普遍性の獲得と、グローバルな科学コミュニティの開発により、科学が信頼され、世界中の社会から高く評価される状態に至るための活動の必要性が述べられた。
基調講演に続いて、並列の科学セッションでは、希望したGYAメンバーが、会議のテーマに合わせた研究活動を発表した。これらのセッションの分野は、科学と工学、政治、人文科学、生物医科学に及んだ。その後、 GYAメンバーは、さらに、ワーキンググループの活動(下記囲み参照)を行った。

GYAのワーキンググループは、現時点で11存在し、4つの分類がされている。
  • 1)政策とグローバルな課題:

    GYAメンバーは、科学的助言の役割を世界各国で担っている。メンバーは優れた科学者であるだけでなく、焦眉のグローバルな課題に、政策立案者と共に取り組もうとしている人材である。GYAワーキンググループのひとつ、「Think Tank」は後述の本年次総会でのパネルディスカッション「Honest Brokers: GYA as a Global Scientific Adviser」の構成を担当し、メディア、政治家、大学や国際科学機関の代表を招聘した。このほか、本分類に含まれる新たなワーキンググループとして、「気候変動」や「惑星のための持続可能な食料」といった取り組みが開始され、それぞれGYA報告書の起草や他機関との共同声明の起草といった貢献が進んでいる。

  • 2)教育とアウトリーチ

    科学教育の推進は、常にGYAの中核活動である。2012年に南アフリカで開催された年次総会では、引き続きアウトリーチ活動の一環として、 GYAメンバーの一部が地域の学校を訪問し、とりわけオランダ若手アカデミーで開発された科学教育ゲーム「ムンドゥス探検Expedition Mundus 参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/tits/17/9/17_9_36/_article/-char/ja/ 」を行った。現在、同名のワーキンググループが、エクスペディション・ムンドゥスと関連のアウトリーチ活動のグローバル化についてのアイデアを開発しており、これまでオランダ語でのみ発行されていた同ゲームの、少なくともその英語化が完成した。
    「若者のための科学教育Science Education for Youth」というワーキンググループのメンバーは、多くの場合、各国の若手アカデミー、例えばパキスタン若手アカデミーと協力して、各国でアウトリーチ活動を組織している。このワーキンググループでは、現在、世界中のさまざまな国での基本的な科学教育システムの比較研究を行う準備を進めている。また、各GYAメンバーがそれぞれの国での教育アウトリーチ活動のよりよい「大使」となるための研修/アドバイスを提供している。
    先進国と途上国間の知識移転を促進することについても、 GYAのメンバーは、いくつかの取り組みを設定している。若手研究者の科学的環境に関連して、「グローバルヤングアカデミー - 若手大使プログラム the Global Young Academy - Young Scientist Ambassador Program( YSAP )」は、先進国と途上国間の「大使」として機能するようにGYAメンバーの活動を推進している。前の「大使」からのミッションレポートなどはYSAPのウェブサイトhttp://gya-ambassador.org/ で見つけることができる。

  • 3)オープンサイエンス

    GYAは、オープンサイエンス運動の目的は、若い科学者の最善の利益となり、科学そのものの最善の利益に資することであると確信している。すなわち、先進国と途上国の科学者間のコラボレーションを促進する機会を提供するものであるとともに、科学者と、関心のある科学者以外の人々の間をつなぐものでもあると考える。2012年11月に発行された「Statement on Open Science: Making Open Science Possible http://www.globalyoungacademy.net/gya-publications/OpenAccess_GYAStatement.pdf」の中で、GYAは「開かれた科学」に向かう上での障壁に対処する提案を策定した。 GYAのワーキンググループとしては、「研究ソフトウェア research software」が存在している。途上国の科学者の課題のひとつは、定価でライセンスを購入するための財源がないためにリサーチソフトウェアへのアクセスが制限されていることである。これは研究の品質に妥協をもたらす、または必要なソフトウェアの海賊版の利用につながる、あるいは、極端な場合には頭脳流出に至る原因となる。このため、このワーキンググループでは、途上国の研究機関に対して実質的な割引ライセンスを交渉する計画を持っている。また、先進国途上国を問わず、科学者に対して無料あるいはオープンソースの代替ソフトウェアを用いることを推進することを計画している。

  • 4)研究環境

    GYAメンバーは、世界の若手研究者が直面している課題と機会の双方を特定していくことを強く望んでいる。ワーキンググループのひとつである「Global Status of Young Scientists (GloSYS)」(駒井・狩野を含む)では、若手研究者の現状を探る国際的な先駆的研究を行った。世界のすべての地域から650名の若手研究者の参加を得て、世界的課題の特定を試み、政策提言を策定しています。この結果、地域毎の研究の必要性も示された。
    「優れた科学の評価を最適化し促進するOptimizing Assessment - Promoting Excellence」ワーキンググループは、若手科学者の能力のより適切な開発に必要な科学的業績の測定指標を見出すことを目的としている。2013年に、このグループのメンバー(駒井・狩野を含む)は、STI Policy Review誌(第4巻、NO2)にタイと日本の研究優秀の認識に関する地域研究を発表した。 2014年6月には、グループメンバーがコペンハーゲンでEuro Scienceオープンフォーラム(ESOF)2014でのワークショップでGloSYS研究とともに、そのプロジェクトの結果を発表した。


科学は、公共の利益になると期待されているが、実際には、科学者、市民、意思決定者、およびメディアそれぞれの関与と意思疎通がなければ(GYAサントン宣言http://www.globalyoungacademy.net/gya-publications/TheSandtonDeclarationonSustainabilityfin1.pdfを参照)、科学の成果は、十分に実現することができない。多くの研究機関では、そうした活動をプロモーションやテニュアなどの審査の際に評価するとはいうものの、具体的にそのよい指標はあるのだろうか。「Measuring Excellence in Science Engagement (MESE)」ワーキンググループでは、科学におけるこうした活動の評価をどのように行うのがよいかを模索している。

「科学における女性」ワーキンググループは、科学におけるひどい男女比率に注意を向けている。多くの女性は科学のキャリアにおいて成功するための十分な援助を受けていない。メンバーはGYA広報誌に関連した個人的見解を共有し、また、若い女性科学者に対するメンタリングのネットワークを広げている。

「Young Scientists Mobility and Migration : Action Against Brain Drain」ワーキンググループは、頭脳流出の現象に着目し、各地に離散する発展途上国出身の若い科学者と各地にとどまる科学者間の学術・知的交流のための持続可能なプラットフォームを確立し、それらの間のメンタリングを伴う連携を促すことを目的としている。それに加えて、自国で国際会議やセミナーの開催を通じて、地域の若手研究者のスキルの向上を目的としている。

他方、若手科学者は課題に遭遇しているばかりではない。若手科学者は頻繁に、彼らのキャリアの残り時期ずっと一緒に過ごすような「知恵の言葉」を上司から受け取る。これらの「知恵の言葉」は、共鳴できるような格言の形であったり、特に洞察力に富んだアドバイスの形であったりするが、その先何年もの間、受け手にインスピレーションと助言を提供する。ワーキンググループ「知恵の言葉Words of wisdom」の目的は、協力者からこのような言葉を収集し、世界中の初期のキャリアの研究者のためのリソースとなるよう貢献することを志している。

この日の夜は、加えて、在チリドイツ大使邸における歓迎会が開かれ、Hans-Henning Blomeyer-Bartenstein大使自らが、参加GYAメンバーを一人ひとり出迎えいただいた。

3日目は、科学教育と、科学の関与について焦点が当てられた。Jorge Allende氏(The coordinator of the IAP global program on science education)により、ユーモア豊かな、しかし真摯なメッセージを含む講演が行われ、まず科学教育における早期開始の重要性が次のようにまとめられた。「私たちは、子供たちの神経活動がホルモンによって支配されるより前に、彼らの神経活動に達する必要があります。」同氏はまた、より効果的に社会に科学を伝えるための三つの戦略を提案した。第一に、専門用語は脇において、非専門家とコミュニケーションを図るよりよい方法論を考案する必要。第二にInquiry-Based Science Education (IBSE)すなわち教室でできる実験に基づいて生徒に問いかけそれに答えさせる訓練を行うという方法論。このために、科学の教師は、IBSEのさまざまな技術の訓練を受けることが望ましく、それを身につける必要がある。第三に、科学的発見や社会への関心を促進するために、よく訓練された科学ジャーナリストの必要。
続いてのパネルディスカッションは「Honest Brokers: GYA as a Global Scientific Adviser、誠実な橋渡し役:グローバルな科学助言者としてのGYA」と題して行われた。パネリストは現地の政治家やジャーナリストも含む、Jorge Allende氏 (IAP / Science Education)、Catherine Beaudry氏(GYA)、Felipe Kast氏(former Minister of Planning)、Guru Madhavan氏(GYA, AAAS)、Eric Parado氏(Universidad Adolfo Ibanez)、Jorge Sequeira氏(UNESCO)、そしてモデレーターはPaula Escobar氏(Editor in Chief of Magazines, El Mercurio)であった。GYAが今後国際社会に影響を持っていこうとするにあたり、GYAの戦略としては、国際社会へ「選択肢」を知らせ、取りうる行動の「オプション」を供給していくことに基づくべきであると結論された。具体的には、我々は社会の一部としてそれを理解し、社会と科学界の間のギャップを埋める必要があること、また、我々は、科学教育と教育システムの質の向上に貢献し、科学の若い学習者、特に女性の興味をサポートする必要があることが述べられた。この日も続いてワーキンググループの活動が行われた。

会議の4日目は、新しい共同代表と執行委員会のメンバーの選出を含めた、GYA運営にかかわる内容に専念した。前日に設けられた立候補者紹介の時間に続き、4日目に選挙が行われ、まず共同代表としては、立候補者群から、先進国から新任のEva Alisic氏(オーストラリア)、そして途上国からは再任となるSameh Soror氏 (エジプト)が選出された。Eva Alisic氏は、「グローバルなメンバーシップを活用することで、GYAは国際的な文脈で科学と公共政策の問題に関するユニークな視点を提供しよう」と訴え、当選した。執行委員会メンバーも立候補者群から選挙が行われ、アルファベット順で、Abdullah Shams bin Tariq氏 (バングラディシュ)、Fridah Kanana氏(ケニア)、Ghada Bassioni氏(エジプト)、Gijs Wuite氏 (オランダ)、Laura Petes氏(アメリカ)、狩野光伸氏(日本)、Rob Jenkins氏(英国)、Wilfred van der Wiel氏(オランダ)、Yusuf Baran氏(トルコ)が選出された。これに加えて、GYA規約に関する議論と改正への投票が行われた。この日の夜は、今年限りで任期終了となる、GYA創立時メンバーの惜別の意味も持った夕食会となった。

最終日の午前は、創立時メンバーの一人である、Mathias Klaui氏(ドイツ)が今後五年の活動方針に関するブレインストーミングを先導した。ディスカッションのトピックは、組織構成の問題や、資金調達、各国若手アカデミーとの関係、GYAの可視性を向上させること、科学的優先順位、そしてGYAのブランド構築などが含まれた。

以上、本年次総会は、IAPと開催国からの支援、とりわけComision Nacional de Investigacion Cientifica y Tecnologica (CONICYT)(チリ)、Iniciativa Cientifica Milenio (ICM)(チリ)そしてthe Institute of Complex Engineering Systems (ISCI)の支援によって開催された。この場を借りて御礼を申し上げる。

<参考:GYAホームページ www.globalyoungacademy.net/ >


次回開催予定  2015年5月


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