公開シンポジウム「翼がつなぐ世界―鳥と人の歴史・生態・未来―」

 鳥は、陸・海・空という多様な環境へと進出した、脊椎動物の中でも極めて特徴的な分類群です。恐竜に起源を持つその進化の歴史は長く、現在も地球上の様々な生態系の中で重要な役割を果たしながら繁栄を続けています。多くの種が昼行性で人の目に触れやすいことから、鳥は古くから人間にとって身近な存在でした。食料として利用される一方、人と協働する存在でもあり、また文化の中でも特別な位置を占めてきました。
 鳥の卓越した飛翔能力と高い移動性は、単に鳥自身の生存戦略にとどまらず、種子散布や捕食関係、さらには大陸間の移動を通じた生態系のつながりなど、遠く離れた地域の自然環境にも大きな影響を及ぼしてきました。一方で現代社会においては、感染症の拡散、環境変化による個体数の減少など、鳥をめぐる様々な課題が顕在化しています。
 本シンポジウムでは、鳥と人との関係を過去から現在にわたって多角的に見つめ直し、歴史的な事例から最新の研究や保全の取組までを紹介します。鳥という魅力的な生物を通して、人間と自然の関係を改めて考え、これからの時代を鳥と共に生きるための新しい視点や取組について議論する場としたいと考えています。

イベント概要

開催日時 令和8(2026)年7月12日(日)13:00 〜 16:30
開催地 オンライン開催
対象 どなたでも参加いただけます
定員 約500名(当日先着順)
プログラム
13:00 挨拶
村山 美穂(日本学術会議第二部会員/京都大学野生動物研究センター教授)
13:05 趣旨説明
池谷 和信(日本学術会議連携会員/国立民族学博物館名誉教授)

前半:鳥と人の関わりのこれまで

司会
野林 厚志(日本学術会議連携会員/国立民族学博物館グローバル現象研究部・研究部長,教授)
13:15 「世界の自然と自然、人と人をつなぐ渡り鳥」
樋口 広芳(東京大学名誉教授/慶應義塾大学訪問教授)
13:35 「野生のウミウに強くこだわる理由-日本列島における鵜飼漁の歴史とワイルドライフ」
卯田 宗平(国立民族学博物館グローバル現象研究部教授)
13:55 「森をめぐるカワウと人との関わり」
亀田 佳代子(滋賀県立琵琶湖博物館館長)
14:15-14:30(休 憩)

後半:鳥と人の関わりのこれから

司会
山﨑 由美子(日本学術会議連携会員/新潟医療福祉大学心理・福祉学部心理健康学科教授)
14:30 「鳥インフルエンザとワンヘルス:ヒト・動物・環境の視点から」
渡邉 登喜子(日本学術会議連携会員/大阪大学微生物病研究所感染機構研究部門教授)
14:50 「野生復帰による人とコウノトリの関係性の再構築」
菊地 直樹(金沢大学先端観光科学研究所教授)
15:10 「ライチョウの野生復帰と腸内細菌」
牛田 一成(NPO法人 希少動物種保全科学研究センター 理事長)
15:30 「生殖細胞の保存と活用による希少鳥類の保全」
金子 武人(大阪公立大学大学院獣医学研究科教授)
15:50 総合討論
松本 晶子(日本学術会議連携会員/琉球大学国際地域創造学部教授)
安田 仁奈(日本学術会議連携会員/東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
コメンテーター
環境省担当者(環境省野生生物課)
16:30 閉会
 申込み 参加費無料
以下のページのリンク先よりお申込み下さい。
申し込みフォームへのリンク
 問い合わせ wildlife.science.symposium(a)gmail.com ※(a)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議統合生物学委員会・基礎生物学委員会合同ワイルドライフサイエンス分科会
共催:京都大学生態学研究センター、京都大学野生動物研究センター