学術フォーラム「環境化学物質の健康影響:その理解と健康をまもる生活環境の維持に向けて:1.環境化学物質の健康影響とは」

 現代の生活はさまざまな化学物質の利用の上に成り立っている。一方で、人類の活動に伴って生活環境中に放出される環境化学物質は、本来の利用目的とは異なる形でヒトや生態系に悪影響を及ぼす可能性がある。
 かつて人類は、高用量の環境化学物質による甚大な健康被害を経験し、その後、各国で悪影響を防止するための研究や施策が実施されてきた。しかし近年では、環境化学物質の低用量影響や世代を越える影響など、従来あまり想定されてこなかった多様な問題が報告されている。将来にわたり人類が健康に生活できる環境を維持するためには、環境化学物質全体を視野に入れ、その全容が未解明な作用様式の解明、ヒトへの影響の把握と評価、曝露評価およびリスク評価を継続的に進め、適切な管理につなげていくことが求められる。さらに、環境化学物質の評価と管理には国民の理解とそれに基づく行動が不可欠である。本フォーラムでは、まず健康影響評価に関わる課題を取り上げ、多分野の関係者が一堂に会して総合的に議論し、多様な意見を聴取し双方向の対話を行うことを目的とする。

イベント概要

開催日時 令和7(2025)年12月18日(木)13:30 ~ 16:45
開催地 日本学術会議講堂(東京都港区六本木7-22-34) オンライン配信あり
対象 どなたでも参加いただけます。
定員 日本学術会議の講堂での参加については、定員になり次第締め切り、超過の際はオンライン参加とさせていただきます。
参加費 無料
プログラム
総合司会・コーディネーター
中村 桂子(日本学術会議連携会員/東京科学大学名誉教授)
野原 恵子(日本学術会議連携会員/国立研究開発法人国立環境研究所客員研究員・名誉研究員)
13:30 - 13:35 開会挨拶
森口 祐一(日本学術会議第三部会員 環境学委員会委員長/東京大学名誉教授)
13:35 - 13:45 趣旨説明
野原 恵子(日本学術会議連携会員/国立研究開発法人国立環境研究所客員研究員・名誉研究員)

第1部

セッション1
座長
小椋 康光(日本学術会議連携会員/千葉大学大学院薬学研究院教授)
13:45 - 14:20「環境化学物質の健康影響リスク評価」
青木 康展(日本学術会議連携会員(特任)/国立研究開発法人国立環境研究 名誉研究員)
14:20 - 14:55「従来の毒性とシグナル毒性:内分泌かく乱との関係」
菅野 純(日本学術会議連携会員/国立医薬品食品衛生研究所 客員研究員・名誉職員/日産玉川病院・病理)
セッション2
座長
鹿嶋 小緒里(日本学術会議連携会員、広島大学IDEC国際連携機構プラネタリーヘルスイノベーションサイエンスセンター(PHIS)センター長/広島大学大学院先進理工系科学研究科准教授)
14:55 - 15:30「環境化学物質の多世代・継世代影響」
野原 恵子(日本学術会議連携会員/国立研究開発法人国立環境研究所客員研究員・名誉研究員)
15:30 - 16:05「オルガノイド技術を用いた環境化学物質の影響評価」
戸塚 ゆ加里(星薬科大学衛生化学研究室 教授)
16:05 - 16:20 休憩

第2部

16:20 - 16:40 総合討論
座長
渡辺 知保(日本学術会議連携会員/長崎大学大学院プラネタリーヘルス学環教授)
パネリスト
青木 康展(日本学術会議連携会員(特任)/国立研究開発法人国立環境研究名誉研究員)
菅野  純(日本学術会議連携会員/国立医薬品食品衛生研究所客員研究員・名誉職員/日産玉川病院・病理)
野原 恵子(日本学術会議連携会員/国立研究開発法人国立環境研究所客員研究員・名誉研究員)
戸塚 ゆ加里(星薬科大学衛生化学研究室教授)
16:40 - 16:45 閉会挨拶
中村 桂子(日本学術会議連携会員/東京科学大学名誉教授)
16:45 閉会
 申込み 以下のページのリンク先よりお申込みください。
参加お申し込みフォームへのリンク
 お問い合わせ先 日本学術会議事務局企画課学術フォーラム担当
電話:03-3403-6295
備考 主催:日本学術会議
後援:国立医薬品食品衛生研究所、国立環境研究所、日本衛生学会、
   日本環境化学会、日本公衆衛生学会、日本毒性学会、
   日本内分泌撹乱物質学会、日本免疫毒性学会、日本DOHaD学会