代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称
    (和文)サイエンス20
    (英文)Science20
  2. 会 期
    令和5年7月21、22日(2日間)
  3. 会議概要
    1. 会議開催地:インド・コインバートル
    2. 参加状況

      参加国約18か国、参加者約120名、日本人参加者1名(高村ゆかり、筆者)
      日本人参加者の氏名・職名・派遣機関:若林芳樹(東京都立大学・教授、筆者)ほか12人

    3. 次回会議予定:2024年 ブラジル

  4. 会議の内容

     Science20(以下、S20)は、G20サミットに対して共同で科学的な提言を行うことを目的とする、G20各国の科学アカデミーによる会議である(2017年に、ドイツの科学アカデミー・レオポルディーナが、同国のG20開催に伴い、S20開催を各国へ呼びかけたことにより発足)。本年のS20は、インド国立科学アカデミー(INSA)が議長となり、開催テーマ「Transformative Science for Sustainable Development(持続可能な開発のための変革する科学(仮訳))」のテーマの下、インドのコインバートルにおいて対面にて開催された。現地には、18ヵ国(S20加盟国以外の招待国のバングラデシュ、シンガポールを含む)から約120名の参加者が集い、2日間にわたり、S20共同声明のとりまとめに向けた活発な議論が行われた。
     会議1日目には、まず本年のS20共同議長であるAshutosh Sharma氏(インド国立科学アカデミー会長)より各国代表団への歓迎挨拶が行われた。続けて、前年及び翌年のS20議長国であるインドネシア及びブラジルの代表者より開会挨拶が行われた。その後、インドの起草委員会の各議長等より共同声明で扱われるテーマに関するスピーチが行われ、3つのサブテーマに関する共同声明案の議論が参加者間で行われた。
     会議2日目には、前日の議論を受けた修正版の共同声明案が議長側より配布され、引き続き共同声明案の内容にかかる議論が行われた。また今後の声明のとりまとめプロセス及びスケジュールについても議論が行われた。結果、会議の参加国間で大筋の共同声明の方向性及び同声明のとりまとめプロセスが合意され、各代表者は会議終了後に修正版の声明案を各国に持ち帰り、署名のための手続を行うこととなった。また今回、現地参加できなかったS20メンバーにも後日議長よりメールで共同声明案を送り、署名のための手続を呼び掛けることとなった(共同声明は8月25日にG20インドに向けて公表された)。
     会議の最後には、閉会式が行われ、本年の主催国のインド代表から来年の主催を務めるブラジル代表へS20議長の引継ぎが行われた。

高村副会長の発言の様子
参加者集合写真