代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称
    (和文)変動する太陽地球結合系の予測可能性(PRESTO)に関するSCOSTEP-UN-ISWIワークショップ
    (英文)SCOSTEP-UN-ISWI Workshop on the Predictability of the Variable Solar-Terrestrial Coupling (PRESTO)
  2. 会 期
    2023年5月29日から2023年6月2日まで(5日間)
  3. 会議概要
    1. 会議の形式:シンポジウム
    2. 会議の開催周期:不定期
    3. 会議開催地、会議場:イタリア国トリエステ市、国際理論物理学センター
    4. 会議開催母体機関:太陽地球系物理学科学委員会(SCOSTEP)
    5. 会議開催主催機関及びその性格:

      太陽地球系物理学科学委員会(SCOSTEP)、常設の国際学術団体(加入国数:30か国)

    6. 参加状況(参加国名・数、参加者数、日本人参加者の氏名・職名・派遣機関):

      39カ国から83名が参加。
      参加国: アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、アゼルバイジャン、ベルギー、ブラジル、ブルンジ、カナダ、中国、コートジボワール、チェコ共和国、エジプト、エチオピア、フィンランド、フランス、ジョージア、ドイツ、ガーナ、ギリシャ、ハンガリー、インド、インドネシア、イタリア、日本、カザフスタン、ネパール、ナイジェリア、ノルウェー、パキスタン、ポーランド、ロシア、ルワンダ、韓国、スペイン、スイス、トルコ、ウガンダ、米国

    7. 次回会議予定(会期、開催地、準備組織、主なテーマ):

      未定、次年度がPRESTOプログラムの最終年度に当たるため、総まとめの会議を予定

  4. 会議の学術的内容
    1. 日程と主な議題:

      2023年5月29日~2023年6月2日
      SCOSTEPが2020-2024年に推進するPRESTOプログラムの成果や今後の方向性に関する議論を行った。国連の国際宇宙天気イニシアティブ(UN-ISWI)と協力して開催する。初日に大学院生や若手研究者向けのスクールを開催した。

    2. 学術的内容に関する事項(当該分野の学術の動向、今後の重要課題等):

      SCOSTEPは国際学術会議(ISC)傘下の学術組織として、太陽地球系物理学において、地球惑星科学の分野間にまたがる広い領域で、一定期間(5か年程度)にわたる国際学術協力事業を立案・推進している。2020-2024年には国際学術協力事業としてPRESTO(変動する太陽地球結合系の予測可能性)プログラムを推進している。本ワークショップではPRESTOプログラムに関する最新の成果が議論された。短期・長期の太陽地球結合系の変動とその地球への影響(宇宙利用、気候変動)が議論された。

    3. その他の特記事項:

      日本は参加者である塩川和夫(筆者)がSCOSTEPのPresidentを務め、本会議・スクールもDirectorとして開催を主導した。

所見

太陽地球系物理学は、安全安心な宇宙利用や地球の気候変動の理解・予測に必須な学問分野であり、この分野の国際動向の議論をリードしていくことは日本にとって重要なことである。現在はSCOSTEPの会長及び8名の理事のうちの2名が日本から選出されており、日本のこの分野に果たす役割の大きさを表している。今後、日本が大きな責任をもってこの分野をけん引していくことが期待されている。