代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称

    (和文)国際歴史学会(ICHS), 世界国際関係史学会(CHIR)大会
    (英文)ICHS Poznan Conference, CHIR Poznan Conference, 2022.

  2. 会 期

    2022年8月22日~27日(6日間)

  3. 会議出席者

    羽場久美子(筆者)、渡邊啓貴ICHS委員ほか

  4. 会議開催地

    ポーランド、ポズナン

  5. 参加状況

    参加国数30-40カ国、参加者数1000人
    日本からは、20人弱で多くはなかった。アムステルダム大会など、コロナ前の大会では常時40人ほどの参加者がいた。

  6. 会議内容

    CHIR(世界国際関係史学会)は、国際歴史学会のアンブレラ組織で、主に近代から現代における国際関係史を専攻する研究者からなる。理事会は、会長がソルボンヌ大学、事務局がミラノ大学に置かれ、メンバーは、フランス、ドイツ、イタリア、スペインン、チェコ、スロヴァキア、ルーマニアなどヨーロッパのメンバーのほか、日本、中国、韓国のメンバーからなる。今回、理事会役員改選選挙が行われ、最多得票を、イタリアの事務局長カナヴェロと、日本から羽場久美子が得た。が、その後の理事会では、アジアがおりしものロシア・ウクライナ戦争の結果、飛行機とサーチャージの値段がコロナ前のほぼ3,4倍に跳ね上がり、残念ながら日本からの代表を除いて、インド、韓国、タイのメンバーすべてが参加できずロシアのメンバーは参加を拒否された。結果、インドを除いて得票数が足りず、アジアメンバーはいずれも理事選出失格となった。役員はアジアがほぼ落ちて欧州以外には出席者が日本とパリ在住の韓国人のみとなった。続いて開かれた役員会ではほぼ欧州勢の中、会長選挙は5・5の引き分けで決まらず、事務局のミラノ大学継続のみが決まり、後は持ち越しとなった。最終的に11月末のオンライン会議で、ソルボンヌ大学のバデル教授が会長に選ばれた。グローバル化と多様化、アジアと世界の連携を呼びかけて、総会では圧倒的に支持された(ソルボンヌの会長候補の2倍の得票を得た)が、残念であった。国際会合では主に第2次世界大戦後の欧州とアジアの比較政治史、ソ連支配下の東欧等の議論が行われた。

会議の模様

2年遅れであったこと、ロシア・ウクライナ戦争の最中で、また、ポーランド国境がウクライナに面していたこと、先に書いたように、欧州以外は燃油サーチャージや飛行機代の高騰でアジアからの参加者は極めて少なかった。ポーランドを中心とする東欧諸国、西欧南欧諸国がメインで、次期開催国、イスラエルからは多くの参加者が来ていた。

次回開催予定: 2026年8月末