代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称

    (和文)第44回国際宇宙空間研究委員会(COSPAR)総会および惑星保護パネル会議
    (英文)COSPAR2022 44th Scientific Assembly, and Planetary Protection Panel Meetings, and Panel on Planetary Protection Meeting

  2. 会 期

    2022年7月16日~24日(9日間)

  3. 会議出席者

    中村昭子(筆者)、惑星保護パネル委員長、副委員長、委員

  4. 会議開催地

    アテネ Megaron Athens International Conference Centre(およびDivani Caravel Hotel (総会セッションの一部)(ギリシャ)

  5. 参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)

    参加国数:約15か国、参加者数:約25名(うち日本人参加者1名)※惑星
    保護パネル会議

  6. 会議内容
    • 日程及び会議の主な議題
       7月16日 評議会
       7月17日 科学セッション
       7月18日 科学セッション、受賞式
       7月19日 科学セッション、事務会議
       7月20日 科学セッション(惑星保護パネルセッションを含む)、事務会議
       7月21日 科学セッション(惑星保護パネルセッションを含む)、事務会議、惑星保護パネル会議
       7月22日 科学セッション(惑星保護パネルセッションを含む)、事務会議(惑星保護パネル事務会議を含む)
       7月23日 科学セッション
       7月24日 評議会
    • 会議における審議内容・成果
      惑星保護パネル会議とその事務会議では、月、金星、火星、氷衛星につ  いて現状の惑星保護カテゴリ区分の報告と、新しい知見に関する報告および意見交換を行った。特に、火星ミッションに乗り出す宇宙機関が増えてきたことや民間企業による宇宙ビジネス活動を背景として、火星の惑星保護指針への注目度が高まっている。そこで、最近の科学的データと文献を評価して指針への影響を検討し、指針の将来の修正に関する科学的コンセンサスを確立するためにどのような知見や作業が必要かについて議論した。その内容は、投稿論文としてパネル内のタスクチームを中心にまとめつつある。
      惑星保護パネルのメンバー交代と構成(各国の宇宙機関代表と科学者代 表から構成される)について確認し、民間企業に対しても惑星保護会議の場への参加を呼び掛けていくことを再確認した。
    • 会議において日本が果たした役割
      惑星保護パネルが主催する科学セッションにおいて、はやぶさ2や火星 衛星探査計画(MMXミッション)等、日本の探査計画における惑星保護の取り組みについて情報共有を行っている。

会議の模様

惑星保護パネルは、MMXミッションの惑星保護カテゴリ区分について科学的検討結果のレビューを行い、区分の修正をCOSPAR理事会に提言した.今後のミッション(例えば土星衛星タイタンの探査)についても、パネルが同様の役割を担いシステマテックに手続きを進めることができるように枠組みを整えていくことが次のステップとなっている。

次回開催予定
 第45回COSPAR総会 2024年7月13-21日(釜山、韓国)
 惑星保護パネル会議 2022年9月以降(ウィーン、オーストリア)

会場となったMegaron Athens International Conference Centre