代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称
    (和文)サイエンス20(S20)2025
    (英文)Science20(S20)2025
  2. 会 期
    2025年9月23日(1日間)
  3. 会議概要
    1. 会議の形式:オンライン会議
    2. 会議の開催周期:年1回
    3. 会議開催地、会議場:オンライン(ZOOM)
    4. 会議開催母体機関:南アフリカ科学アカデミー(Academy of Science of South Africa(ASSAf))
    5. 会議開催主催機関及びその性格:南アフリカ科学アカデミー
    6. 参加状況(参加国名・数、参加者数、日本人参加者の氏名・職名・派遣機関)
      参加国:19か国
      参加者数:100名程度(うち日本人参加者4名)
    7. 次回会議予定(会期、開催地、主なテーマ):
      会期:2026年
      開催地:アメリカ合衆国
      主なテーマ:未定
  4. 会議の学術的内容
    1. 日程と主な議題:

      2025年9月23日、S20共同声明案について

    2. 提出論文(日本人、日本人以外):なし
    3. 学術的内容に関する事項(当該分野の学術の動向、今後の重要課題等):

       Science20(以下、S20)は、G20サミットに対して共同で科学的な提言を行うことを目的とする、G20各国の科学アカデミーによる会議である(2017年に、ドイツの科学アカデミー・レオポルディーナが、同国のG20開催に伴い、S20開催を各国へ呼びかけたことにより発足)。本年のS20は、南アフリカ科学アカデミー(ASSAf)が議長となり、開催テーマ「Climate Change and Well-being(気候変動とウェルビーイング(仮訳))」のテーマの下、オンラインにて開催され、S20加盟国の専門家が共同声明案について協議を行った。
       会議では、本年の議長を務めた南アフリカ科学アカデミー会長のトカザニ・マジョージ(Thokazani Majozi)教授が歓迎の挨拶を行った。その後、ヒムラ・ソージャル(Himla Soodyall)教授から、本年のS20プロセスにおける議論について報告と共同声明の微修正版の提示が行なわれた後、各国アカデミー代表者より共同声明へのコメントが述べられ、議長も共同声明に対する見解について発言した。また、議長からは、未承認のアカデミーに対し、引き続き南アフリカ時間9月30日正午まで承認を受け付けることが発表された。
       閉会に際して、本年の議長の他、前年に議長を務めたブラジル科学アカデミー(Brazilian Academy of Science)会長及び来年の議長を務める全米科学アカデミー(National Academy of Science, USA)会長から、トロイカとして閉会の辞が述べられたほか、南アフリカ科学アカデミー会長から全米科学アカデミーの代表者への引継ぎが行われた。全米科学アカデミー会長より、次回のS20は対面開催として、2026年に開催する方向で検討していることが発表された。今後、開催概要が決定次第、S20各国アカデミーに対し、詳細の案内がある見込み。

    4. その他の特記事項:

       共同声明案の起草にあたり、テーマの専門家である日本学術会議会員及び連携会員に共同声明案の査読に協力いただき、日本学術会議として共同声明の起草に大きな貢献を行った。科学者によって作成されたS20共同声明の提言が、11月のG20サミットに貢献することを期待したい。

所見

2026年のS20においても、本年の議論の成果を引き継ぎ、S20各国アカデミーが協働して、G20サミットに対して有意義な提言ができるよう、議長の全米科学アカデミーに期待する。日本学術会議としても引き続き実質的な貢献ができるよう、尽力していきたい。