代表派遣会議出席報告
会議概要
- 名 称
(和文)国際宗教学宗教史学会(IAHR)理事会等
(英文)International Association for the History of Religions (IAHR), Executive Committee Meeting - 会 期
2024年8月18日から2024年8月23日まで(6日間) - 会議概要
- 会議の形式:理事会、一部オンライン
- 会議の開催周期:定期(1年に1回)
- 会議開催地、会議場:スウェーデン国・イェーテボリ市
- 会議開催母体機関:国際宗教学宗教史学会
- 会議開催主催機関及びその性格:
ヨーロッパ宗教学会第21回大会組織委員会
大会を主催するイェーテボリ大学所属研究者から成る
(国際宗教学宗教史学の理事会は、その地域学会であるヨーロッパ宗教学会の年次大会にあわせて開催される) - 参加状況(参加国名・数、参加者数、日本人参加者の氏名・職名・派遣機関)
参加国名:デンマーク、日本、ノルウェー、リトアニア、ドイツ、アイルランド、スウェーデン、アメリカ合衆国、
メキシコ、ナイジェリア、インド
参加国数:11か国
参加者数:11名(うち日本人1名、報告者のみ)
(ヨーロッパ宗教学会の参加者は約500名) - 次回会議予定(会期、開催地、主なテーマ):
会期 :2025年8月23から2025年8月30日まで8日間
開催地 :ポーランド・クラクフ市、ヤギェウォ大学
主なテーマ:「相互に関係しあう世界の中の宗教学」
- 会議の学術的内容
- 日程と主な議題:
8月18日~19日
(台風により、現地への出席が叶わず、オンラインでの参加に切り替えたが、参加ができたのがこの2日間のみとなった。)1.会長報告
2.事務局長報告
3.会計報告・予算案の承認
4.会員資格と投票権について
5.議事録の取り方と保管について
6.学会への問合せについて
7.IAHR Best Graduate Student Paper Awardの新設
8.IAHR Summer Schoolの新設
9.2025年世界大会の開催準備について
10.学会誌の企画運営について - 提出論文:
なし(会合が学会の運営を協議する理事会のため)
- 学術的内容に関する事項:
なし(会合が学会の運営を協議する理事会のため)
- その他の特記事項:
いずれの議題も学会の運営に関するものだったが、他の国際学会とも共有しうる課題としては、
・過去における学会の各種会合や加盟学会との連絡の記録などの歴史的資料をどのように保管し、どのタイミングで公開していくか
・ロシアやイスラエルの学会との関係を維持することについて、両国に批判的な会員にどのように説明するか
・学会賞や助成金を設ける場合、非英語圏の研究者が申請において不利になるという状況をどう是正するか
報告者は事務局長として会議資料を作成・整理するほか、会議進行を務めた。
- 日程と主な議題:
所見
報告者は対面で参加する予定だったが、台風による欠航のため、渡航が困難になり、オンラインで参加した。会議人数が10名程度のため、オンラインで議事進行を行うのに大きな支障はなかったが、やはり対面で参加し、コーヒーブレイクや食事の間も会話を行わないと、各委員の考えの深いところやニュアンスは把握できないことを痛感した。他方、AIの発達により各種書類の作成は大いに助けられている。これまで日本人が事務局長や会員に着任しがたかった原因の一つは言語の壁だが、状況は急速に変化している。
なお、ロシアやイスラエルの学会との関係については、本学会やその加盟団体であるCIPSH(国際哲学・人文学会議)は、そもそも冷戦期に東西の学術交流の道を確保することを設立の目的の一つとしていたため、政治的状況によって関係を変えることは原則としていないということを確認した。