代表派遣会議出席報告
会議概要
- 名 称
(和文)カナダ王立協会G7リサーチサミット
(英文)RSC G7 Research Summit - 会 期
令和4年11月21日~23日(3日間)
- 会議出席者
岩崎 渉、谷内江 望
- 会議開催地
レイクルイーズ(カナダ)
- 参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)
10カ国95名(うち日本人参加者2名)
- 会議内容
2022年のGサイエンス学術会議における3つの提言のうちの一つである「The Need for a One Health Approach to Zoonotic Diseases and Antimicrobial Resistance」について、より議論を深めることを目的とする。
会議の模様
会期1日目には、夕方からウェルカムレセプションが開催された。カナダ王立協会の科学者のほか、各国から招聘された科学者が交流を深めた。
会期2日目は、カナダ王立協会の国際幹事であるPaul Young博士、先住民族の代表者であるDoreen Bergum氏、カルガリー大学の学長であるEd McCauley博士、トロント大学で本会議の学術的内容の議論を主導したSam Mubareka博士による挨拶から始まった。その後、「A One Health Approach to Climate Change and Biodiversity Loss, Mitigating a Planet in Crisis」、「Learning from Indigenous Relationships with the Natural World」、「Addressing Globalization and Polarization: Towards Multilateral One Health Solutions for a Changing World」の3つのトピックに分かれたパネルディスカッションが行われた。特に、地球環境の健康と人間の健康を統一的に捉える学術横断的な課題であるワンヘルスについて、地球温暖化・先住民族の文化や生活・世界の二極化といった現代世界における重要な観点からの有意義な議論が行われた。午後には「Reducing the risks from emerging and re-emerging zoonotic epidemics and pandemics」、「Strengthening the assessment, management and communication of food safety risks」、「Integrating the environment into One Health」の3つのテーマ・9つのグループに分かれてのブレークアウトセッションが行われ、人獣共通感染症によるパンデミック、食の安全、環境保護といったより焦点を絞った観点からさらに議論が深められた。特に、谷内江望連携会員はこのうち「Reducing the risks from emerging and re-emerging zoonotic epidemics and pandemics」のグループリーダーを務め、議論における主導的な役割を果たしたので付記する。その後夕食を兼ねて、カナダ政府の主任科学アドバイザーであるMona Nemer博士によるキーノートスピーチが行われた。
会期3日目には、ブレークアウトセッションで議論を深めた内容について9つのグループからの報告が行われ、参加者全体での議論の共有と深化が行われた。その後開催された閉会式において、カナダ王立協会においてイニシアチブを立ち上げ、ワンヘルスに関する具体的な研究プロジェクトの立ち上げなどを目指していくことが確認された。
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07_G7 Research Summit |