代表派遣会議出席報告
会議概要
1) 名 称 (和文) 科学技術データ委員会第23回国際会議・第28回総会(英文) 23rd International CODATA.Conference and 28th CODATA General Assembly
(CODATA: ICSU特別委員会, Committee on Data for Science and Technology)
2) 会 期 2012年10月28日~11月 2日(6日間)
3) 会議出席者名 長島 昭、岩田 修一、五條 堀孝、浜口 宏夫、村山 泰啓、渡辺 尭、ほか
4) 会議開催地 台北市(台湾)
5) 参加状況 参加国数:20カ国以上(詳細はいずれ議事録に掲載予定)、参加者数:約280名、日本人参加者数:約25名
6) 会議内容
日程及び会議の主な議題
国際会議は学術的内容を主とするもので、10月28日から31日まで開催された。 総合テーマ「Open Data and Information for a Changing Planet」に応じる形で、科学技術データの”Open”対応を扱うセッションや講演および関連課題の研究発表が5つのパラレルセッションで併行して行われた。総会はCODATAの組織運営にかかわる議題を11月1日および2日に審議した。
会議における審議内容・成果
国際会議では、総合テーマ「Open Data and Information for a Changing Planet」に応じる形で科学技術データの”Open”の考えや実例、ビッグデータ、災害情報、環境データ、科学観測データ、データ協力、博物館情報、医学データ情報、データベースなどを始め最近の科学技術データの広がりを扱うセッションや研究発表があった。Open data, open knowledge, open accessなどは先進国と途上国の戦略的課題となる。総会では、CODATAの会員国の退会や新規加盟、会計報告など、運営に関する通常の議題を承認した。また、組織の将来に関わる議題として、今後6年間の戦略案、会員枠の拡大、各国の分担金を今後見直していくことなどが決定された。
会議において日本が果たした役割
国際会議には日本人による多数の研究発表があった。 日本の補助によるデータサイエンスジャーナルに謝意が表されたが、問題点も指摘され、継続検討課題となった。 日本から副会長と幹事(8名中の1名)が出ており、運営に貢献している。 日本がWDS事務局を担当することは謝意が表された。
その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
会員の枠組みの拡大(個人や教育研究機関) CODATAとWDSの役割の特徴が論点となった。 科学技術データにかんする倫理は今後の検討課題に取り上げられた。
会議の模様
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10月28日 会議参加者の登録(CODATA)
科学アカデミー(台北)による歓迎セッションがあり、科学アカデミー会長他の歓迎挨拶があった。
会場ロビーにてカクテルパーティーがあった。
CODATA行事ではないが、WDSのオープンフォーラムが午後に開催された。10月29日 国際コンファレンスの開会式に続いてキーノート公演とハイレベルセッション(招待講演)が行われた。
一般公演が5室に分かれて行われた。
夕刻にCODATA Prize受賞式が行われた。10月30日 一般公演が5室に分かれて行われた。
午後にはハイレベルセッションの続きも行われた。
夕刻に晩餐会が開催された。10月31日 一般公演が3室にて行われ、併行してパネルセッションがあり、さらに併行してポスターセッションがあった。
午後4時から閉会式が行われた。
挨拶や謝辞のほか、優秀ポスター講演の表彰、TGや若手科学者グループの活動報告などがあった。11月 1-2日 総会が開催され、予定通りの議事を終了した。
主催国台湾の科学アカデミーの熱心な取り組み姿勢には感心した。科学アカデミー会長みずから諸行事はじめ、一部セッションにも出席しているようであった。日本に理解が深く、国際理解やデータ活動の理解が深い人である。
科学アカデミーの用意した会場は大変立派で、設備も完備していた。強いて言えば会場への一般的なアクセスはやや不便で、主催者側ではホテルとの送迎バスを準備した。
出席者数がやや少なめであったのは、特に欧米からは各国の経済事情の悪化によるものと思われ、日本からは最近の日中関係(台湾は別であるにもかかわらず)も影響したかと思われる。 -
次回開催予定
次回開催予定2014年(平成 26年) 10月末から11月初旬の間。正確な月日は未定。 開催地 インド国ニューデリー市 主催機関 インド国立科学アカデミー(INSA) 主なテーマ....”Accelerated Development through Data Driven Research” という総合テーマのもとに広く科学技術データの諸問題を採り上げる予定。 詳細は近くCODATA理事会ならびに準備委員会にて協議して決定される。
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