代表派遣会議出席報告
1. 会議概要
1) 名 称 (和文) 国際天文学連合 第28回総会(英文) International Astronomical Union XXVIII General Assembly)
2) 会 期 2012年 8月 20日~ 31日(12日間)
3) 会議出席者名 大石雅寿、渡部潤一、岡村定矩、吉川真ほか
4) 会議開催地 中華人民共和国 北京市
5) 参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)
76カ国、3027名 日本人参加者 127名
6) 会議内容
本会合は3年ごとに開催される国際天文学連合における最大の会議であり、連合の会務規則の改定、天文学で用いる定数、名称などを初めとする共通ルールについて決議等を行う総会、および、各種の科学的成果を披露し、議論する多数のシンポジウムなどからなる複合的な国際会議である。
・日程及び会議の主な議題
2012年8月20日から31日までの12日間にわたり、2度の総会(21日及び30日)、4つの特別招聘講演、8つのシンポジウム、18の特別セッション、6つのジョイントディスカッション、および分野別委員会等の会議などが開催された。議題は天文学全般に及ぶ。
・会議における審議内容・成果
今回の総会においては、1天文単位を定義定数とすること、可視赤外線域の天文学上の帯域名称の制定、地球近傍小惑星早期警戒システムの構築などの決議がなされた。
・会議において日本が果たした役割
日本人参加者は各分野において積極的な発表を担い、各シンポジウム、特別セッションなどの組織委員を多数務め、積極的に議論をリードした。特に特別セッション15(データ活用型天文学)では、大石は組織委員長をつとめ、本分野の研究進展と交流に貢献した。
・その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
総会において、新会長に海部宣男氏(元国立天文台長)が選出された。中華人民共和国副主席習近平氏が開会式に参加された。
7) 会議の模様
3000名を越える本会議では分野間の研究者の交流も盛んであり、各種のシンポジウムなどを通じて新しい共同研究の芽も多数生まれた。また、特別セッションやジョイントディスカッションを通じて新しい天文学研究の方向性が生まれ、また、確認されたと感じている。特にアジア地区の参加者が多く、新たな研究交流を促進することにおおいに役だったと考えている。
次回はアメリカ合衆国・ハワイ州ホノルル市で開催の予定であり、今回生まれた共同研究の成果が期待される。
次回開催予定 2015年 8月
