公開シンポジウム「計算音響学の目指すもの」

 本シンポジウムは総合工学委員会・機械工学員会合同計算科学シミュレーションと工学設計分科会の中の「計算音響学小委員会」の活動を反映させたものである。本小委員会では、音の発生、音の伝播、聴覚器官による音響感覚、音楽、騒音等、音に関するあらゆる現象を扱うなど、その領域は物理学・工学・心理学・感性工学・生理学など多くの分野にわたるまさに総合工学である。これまで、スーパーコンピュータを用いた「コンサートホールの音響」のシミュレーション、AIと音質シミュレーション、楽器の発音機構のモデリングとシミュレーションから作曲に至るまで実機を用いず感性の領域までバーチャル・シミュレーション(MBD)の議論に至っている。ドイツ国ではこの動きを第4次産業革命と位置付け「インダストリー4.0」が精力的に進められているが本小委員会では「インダストリー4.0」では見られない感性とも融合させている。このような動きを我が国でも組織的に検討すべき時が来ており、その加速の一助とすべく本シンポジウムを開催する。

イベント概要

開催日時 令和5年3月27日(月)11:00~17:10
開催地 日本学術会議講堂(ハイブリッド開催)
対象 どなたでもご参加いただけます。
プログラム
11:00 挨拶
越塚 誠一(日本学術会議連携会員、東京大学工学系研究科システム創生学専攻教授)
11:05 開催の趣旨
吉村 卓也(日本学術会議連携会員(特任)、東京都立大学システムデザイン研究科機械システム工学域教授)
司会 山本 崇史(工学院大学工学部機械工学科教授)
11:10「アンティーク・ヴァイオリンの振動と音場に関する数値解析」
横山 真男(明星大学情報学部情報学科教授)
11:40「楽器の研究における計測とシミュレーションについて」
若槻 尚斗(筑波大学システム情報系教授)
12:10-13:20 ( 休憩 )
13:20「自動作曲の可能性と限界」
嵯峨山 茂樹(東京大学名誉教授)
13:50「観察と対話に基づく自律エージェントの音声言語獲得」
篠崎 隆宏(東京工業大学工学院情報通信系准教授)
14:20「音を直感的に表現するオノマトペの数値化」
坂本 真樹(日本学術会議連携会員、電気通信大学 副学長)
14:50-15:00 ( 休憩 )
司会 谷口 隆晴(神戸大学大学院システム情報学研究科准教授)
15:00「音響楽器シンギング・リンの振動音響解析」
黒沢 良夫(帝京大学理工学部 機械・精密システム工学科教授)
     「音の脳への影響」
満倉 靖恵(慶應義塾大学システムデザイン工学科教授)
15:40「計算音響学と自動車」
石濱 正男(明治大学客員研究員)
16:10 総合討論「計算音響学の今後へ向けて(夢が拡がる計算音響学)」
司会 雉本 信哉(九州大学大学院工学研究院機械工学部門教授)
コメンテーター 
岡村 宏(芝浦工業大学名誉教授)
坂本 慎一(東京大学生産技術研究所教授)
満倉 靖恵(慶應大学システムデザイン工学科教授)
17:10 閉会の挨拶
萩原 一郎(日本学術会議連携会員(特任)、明治大学研究・知財戦略機構研究特別教授)
 申し込み方法 下記URLより、事前に参加申込をお願いいたします。定員になり次第締め切らせていただきます。
参加申込みページへのリンク
(3月22日(水)まで、定員になり次第締切)
 問合せ先 吉村卓也(東京都立大学)研究室:yoshimu*tmu.ac.jp (送信の際には*を@に変えてください)
備考 主 催:総合工学委員会・機械工学委員会合同計算科学シミュレーションと工学設計分科会
共 催:可視化情報学会、CAE懇話会、日本応用数理学会、日本音響学会、日本機械学会、 日本計算工学会、日本計算数理工学会 日本計算力学連合、日本シミュレーション学会、アジア太平洋計算力学連合、国際計算力学連合
後 援:自動車技術会、騒音制御工学会