学術フォーラム「コロナ禍を共に生きる#5 感染症をめぐる国際政治のジレンマ 科学的なアジェンダと政治的なアジェンダの交錯」

 現在の国際社会は、伝統的な安全保障の脅威に加えて新型コロナウィルス・パンデミックのような非伝統的な脅威にも直面している。感染症の脅威に対処するためには高度な専門知が要求され、政策決定者はその専門知に基づいて政策を立案・実施しなければならない。だが国家のレベルでは経済対策と感染症対策を巡る利害対立が、また国際的には医療資源を持つ国とそれを持たない国との間の利害対立が、益々先鋭化している。国家を超える共通政府を持たない国際社会は、はたしてこのような重層的な利害対立を克服して科学的知見に基づいて感染症に立ち向かうことができるのだろうか。既に日本学術会議は、コロナ禍を共に生きる#3として「パンデミックに世界はどう立ち向かうのか~国際連携の必然性と可能性~」と題する学術フォーラムを開催している。本企画では、そこで明らかにされる国際連携の必要性やITによって開かれるグローバルな情報共有や格差解消の可能性を前提とした上で、政治学の視点から感染症をめぐる国際制度の脆弱性や国家の政治体制のあり様について検討し、感染症の脅威から人類を守るための政治や行政の役割について考察する。具体的な論点としては、今回のパンデミックへの世界保健機関(WHO)の対応をどう評価すべきか、ワクチンや治療薬への公平なアクセスをどのように実現するのか、日本を含むアジア諸国の対応は欧米諸国の対応とどのような点で異なっているのかなどを想定している。これらの論点について、世界保健機関での実務経験を有する国際政治学者や知的所有権に詳しい国際政治経済学者、さらにはアジアや欧州の感染症対策に詳しい地域研究・比較政治学者や行政学者を交えて多角的に検討し、感染症を巡る政治的な課題への国民の理解を促進したい。

イベント概要

日時 2022年2月6日(日)13:30~17:15
開催地 オンライン開催
対象 どなたでも視聴参加いただけます。
プログラム
13:30-13:35 挨拶
鈴木基史(日本学術会議第一部会員、京都大学大学院法学研究科教授)
13:35-13:40 趣旨説明
山田高敬(日本学術会議連携会員、名古屋大学環境学研究科教授)
13:40-14:10 「COVAXファシリティとワクチン外交-国際制度論の観点から」
勝間靖(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授)
14:10-14:40 「COVID-19ワクチンをめぐる公衆衛生と知的財産権保護の相克―国際政治経済論の観点から」
古城佳子(日本学術会議連携会員、青山学院大学国際政治経済学部教授)
14:40-15:10 「パンデミックの比較政治学 - アジアとジェンダーの視角から」
竹中千春教授(日本学術会議連携会員、立教大学法学部教授)
15:10-15:20 休憩
15:20-15:50 「コロナ禍と欧州のジレンマ:『価値の同盟』、『新冷戦』か、あるいは『アジアとの連携』か?」
羽場久美子(日本学術会議連携会員、神奈川大学国際日本学部教授)
15:50-16:20 「新型コロナウイルス感染症への日本の対応と課題-行政学の観点から」
城山英明(日本学術会議連携会員、東京大学公共政策大学院教授)
16:20-17:10 質疑応答
17:10-17:15 閉会の辞
山田高敬(日本学術会議連携会員、名古屋大学環境学研究科教授)
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 問合せ 内容に関するお問い合わせ:
山田高敬(名古屋大学)yamada.takahiro(a)k.mbox.nagoya-u.ac.jp
※(a)を@にしてお送りください。
その他お問い合わせ:
日本学術会議事務局企画課学術フォーラム担当
電話:03-3403-6295
備考 主催:日本学術会議