公開シンポジウム「コロナ禍における社会の分断:ジェンダー格差に着目して」

 コロナ禍は、全地球を巻き込んだ社会リスクである。ただ、個々人が実際に受け るリスクの中身や程度は、ジェンダー、年齢、国籍・人種といった属性によって大 きく異なる。日本においては特にジェンダー格差が大きいこともあり、女性や女の 子たちへの影響が深刻であるとみなすべきデータがある。すなわちコロナ禍は、こ れまで長きにわたって存在したジェンダー格差を露呈させた。これについて、学術 として何ができるか、何をなすべきかを議論する場として本シンポジウムを企画し た。具体的には、これまで解決、解消されてこなかった日本の深刻なジェンダー格 差について、コロナ禍の現在でこそ原因と解決の糸口までを視野にいれ、検討を試みる。
 いま世界が直面する危機的状況にあって、学術に何ができるのか、学術として何 をなすべきなのか。経済学、社会学、政治学等の社会科学の観点から、学術におけ る政策議論の意味を探りたい。ここで特に強調したいポイントは、政策立案に直結 する研究のみならず、学術としての実証研究、実験研究の蓄積があってこそ、効果 やインパクトがえられる政策に結びつくという、学術の総合的な役割である。複数 の専門分野から、実証データも取り入れながら多角的な議論を展開していく。


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イベント概要

日時 2021/9/19(日)13:30~17:00
開催地 オンライン開催
定員 3,000人
対象 どなたでも参加いただけます
プログラム
司会
中谷文美(日本学術会議連携会員、岡山大学文明動態学研究所教授)
13:30~13:40
開会挨拶:
柘植あづみ(日本学術会議連携会員、明治学院大学副学長・社会学部教授)
企画趣旨説明:
白波瀬佐和子(日本学術会議会員、東京大学大学院人文社会系研究科教授)
13:45~14:25 1. 母親就労に着目して
湯澤直美(日本学術会議連携会員、立教大学コミュニティ福祉学部教授)
山口慎太郎(東京大学大学院経済学研究科教授)
14:25~15:05 2. 家族と医療現場に着目して
筒井淳也(日本学術会議連携会員、立命館大学産業社会学部教授)
武藤香織(日本学術会議連携会員・東京大学医科学研究所教授)
15:05~15:45 3. 政治・国際動向に着目して
竹中千春(日本学術会議連携会員、立教大学法学部教授)
三浦まり(日本学術会議連携会員、上智大学法学部教授)
15:55~17:00 フリーディスカッション(モデレーター:白波瀬佐和子)
討論者:
大沢真理(日本学術会議連携会員、東京大学名誉教授)
谷口洋幸(日本学術会議連携会員、青山学院大学法学部教授)
 申込み 参加費無料・要事前申込
以下のページのリンク先にあります申込フォームよりお申し込み下さい
申し込みフォームへのリンクページ
 問い合わせ 東京大学現代日本研究センター事務局
メールアドレス: contact(a)tcjs.u-tokyo.ac.jp ※(a)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議社会学委員会ジェンダー研究分科会、日本学術会議経済学委員会、日本学術会議政治学委員会、社会学委員会・経済学委員会合同包摂的社会政策に関する多角的検討分科会
後援:東京大学現代日本研究センター