公開シンポジウム「人・移動・帰属 変容するアイデンティティ」

「人」は古典的には権利義務の結節点であり、「国民」としてのアイデンティティを付与され、国家の管理に服する存在であった。しかしながら、人の国際移動の活発化によってこの前提は崩れ始めている。すなわち、国際的に移動する「人」は、人の移動を制御しようとする国民国家の移民法制を逆手に取りつつ、複数の国家にまたがる越境的な関係の中で自らの権利や自由を確保しようとしている。こうした現代的な現象を前に、「人の移動」という視点から、法学の基礎的概念である「人」、そして国家や市民社会の役割を再検討する。

イベント概要

日時 2020/10/31(土)13:00-18:00
開催地 オンライン開催
対象 どなたでも参加していただけます
定員 500名(先着順)
プログラム
開会挨拶
佐藤 岩夫(日本学術会議会員・東京大学社会科学研究所教授)
企画趣旨説明
大西 楠・テア(専修大学法学部准教授)

第1部 報告

「前近代における人・移動・帰属」
佐藤 団 (京都大学大学院法学研究科准教授)
「移動・ジェンダー・世代――現代ヨーロッパにおける労働移動の事例から」
松前 もゆる (早稲田大学文学学術院教授)
「日本の外国人法における『在留資格』概念の肥大化――そのイデオロギー批判のために」
小畑 郁 (名古屋大学大学院法学研究科教授)
「わが国における移民・難民の包摂と排除――序論的考察」
長谷川 貴陽史 (東京都立大学法学部教授)
「移動と帰属を徹底的に区別する」
瀧川 裕英 (東京大学大学院法学政治学研究科教授)

第2部 総合討論

司会 亀本 洋(日本学術会議会員・明治大学法学部教授)
   浅野 有紀(日本学術会議連携会員・同志社大学大学院司法研究科教授)
閉会挨拶 小川 浩三(比較法学会理事長・専修大学法学部教授)
 申込み 参加無料・10月27日までに、以下の参加登録フォームより事前申込みをしてくださいますようお願いします。
参加登録フォーム
 問い合わせ 基礎法学系学会連合事務局
kisohogaku*gmail.com
(*を@に変更して送信して下さい)
備考 主催:日本学術会議法学委員会
基礎法学系学会連合(日本法社会学会、日本法哲学会、比較法学会、法制史学会、比較家族史学会、民主主義科学者協会法律部会)