公開シンポジウム「トランスジェンダーの権利保障を目指して―尊厳を保障するための法整備に向けて―」

本シンポジウムは、参加者の安心に配慮し、延期することに致しました。
新しいシンポジウム開催日は、別途ご連絡させて頂きます。



 2020年オリンピックに向けた機運の中、メディアにおける性的マイノリティの認知は高まり、教育・労働企業を中心に具体的な取り組みも活発になってきた。しかし、依然として性的マイノリティを取り巻く現状は楽観視できるものではない。とくにトランスジェンダーについては、特例法の持つ根源的な問題点とトランスジェンダーを取り巻く環境の困難さがますます明らかとなっている。世界では、トランスジェンダーに対する殺人・暴力事件はあとをたたず、性的マイノリティの権利保障に積極的な国でも、トランスジェンダーに関する施策の停滞や後退がみられる。また、ジェンダー抑圧構造を問題視してきたはずのフェミニズムの一部からも、不用意な誤解や偏見に基づくトランスジェンダー排斥の動きもみられる。

 このように、特例法の改正を含め、トランスジェンダーの人権保障に取り組むことは急務である。さらに、個人の性自認・ジェンダー表現を尊重する法・社会政策の実現は、トランスジェンダーだけでなく、ジェンダー抑圧構造により不利益を受ける人々の権利保障にもつながるものである。本シンポジウムでは、市民活動、立法者、学術関係者の3者による対話を通じて、トランスジェンダーの人権保障のあり方を考える。

イベント概要

日時 2020/3/19(木) 13:00-17:30
開催地 早稲田大学早稲田キャンパス8 号館3 階大会議室
(東京都新宿区西早稲田1-6-1)
対象 どなたでも参加いただけます。
定員 約---名(当日先着順)
プログラム 総合司会
 立石 直子(岐阜大学准教授, 日本学術会議連携会員)
開会挨拶
 高橋 裕子(津田塾大学学長, 日本学術会議連携会員)
趣旨説明
 三成 美保(奈良女子大学副学長, 日本学術会議副会長・第一部会員)
第1部(13:15-14:45)
二宮 周平(立命館大学教授, 日本学術会議連携会員)
 「日本学術会議法学委員会LGBTI 分科会からのからの提言」
土井 香苗(ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表)
 「トランスジェンダーと人権:報告書『高すぎるハードル』から」
原 ミナ汰(LGBT 法連合会共同代表)
 「性同一性障害者特例法改正とSOGI 差別解消法制度のあり方」
第2部(15:00-15:45)
コメント
三橋 順子(性社会文化史研究者) 針間 克己(はりまメンタルクリニック院長)
谷合 正明(参議院議員, LGBT 議員連盟事務局長)
第3部(16:00-17:30)
総合討論「尊厳を保障するための法整備に向けて」
  モデレータ  谷口 洋幸(金沢大学准教授, 日本学術会議連携会員)
閉会挨拶
 棚村 政行(早稲田大学教授, 日本学術会議連携会員)
 申込み 入場無料・申し込み不要
 問い合わせ 三成美保(奈良女子大学副学長, 日本学術会議副会長・第一部会員)
Email:mitunari*cc.nara-wu.ac.jp(*を@に変えてください)
備考 主催:日本学術会議法学委員会社会と教育におけるLGBTI の権利保障分科会
共催:ヒューマン・ライツ・ウォッチ, LGBT 法連合会, 早稲田大学家族と法研究会
科研費基盤研究A「ジェンダー視点に立つ『新しい世界史』の構想と『市民教養』としての構築・発信」(代表・三成美保)
後援:ジェンダー法学会