公開シンポジウム「第9回防災学術連携シンポジウム 低頻度巨大災害を考える」

新型コロナウイルス感染症の拡大防止を考慮し、日本学術会議へのご来場はお断りし、インターネットによって公開中継します。3月18日に防災学術連携体HPのトップページからアクセスしてください。
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われわれは、地震や台風、火山噴火など、地球規模の物理的な営みの影響を受ける環境の中に暮らしている。地球の営みは人間の一生よりもはるかに長いスケールで変化・変動しており、人類が地球上に現われたのちに注目しても、記録が文書に残されるより以前から、われわれの祖先は多様な自然災害に見舞われながら生きていたはずである。本シンポジウムでは、現在の社会の構築、構造物の設計や防災活動において、一般的に想定している自然外乱よりも、発生頻度は低いが、もし発生するとわれわれの社会に非常に大きな影響を及ぼし国難級の被害となる巨大自然災害を対象として議論したい。これらの中には防ぐことが極めて困難な災害も含まれると予想されるが、学術分野として躊躇することなく、これらの発生の可能性を把握しつつ、取組みの方向性を考えておく必要がある。

この低頻度巨大災害を引き起こす極端な自然事象の発生の可能性を、現在までに得られている科学的知見に基づき、理学系各分野の専門家より解説していただき、これらが社会に及ぼす影響について工学系、および人文・社会科学系の各分野の専門家より発表していただく。これらをもとに、今後の学術分野における取組みの方向性を議論する。

イベント概要

日時 2020/3/18(水)12:30-17:30
開催地 日本学術会議講堂
(東京都港区六本木7-22-34)
対象 どなたでも参加いただけます。
定員 約---名(当日先着順)
プログラム 司 会
 田村和夫、永野正行(日本学術会議連携会員)

開会挨拶
 米田雅子(日本学術会議会員、防災減災学術連携委員長)

来賓挨拶
 青柳一郎(内閣府政策統括官(防災担当))

趣旨説明
 和田 章(日本学術会議連携会員 防災学術連携体運営幹事)

【第1部】
   我が国の近年の極端気象と地球温暖化
     中村 尚(防災減災学術連携委員会)
   低頻度巨大災害分科会の活動
     寶  馨(低頻度巨大災害分科会委員長)
   南太平洋島嶼国を対象とした沿岸域防護のためのモニタリング
     桑原祐史(日本リモートセンシング学会)
   近年の台風から見た低頻度巨大災害
     牧原康隆(日本気象学会)
   わが国における竜巻の実態とその観測
     小林文明(日本風工学会)
   千島海溝で発生する巨大津波
     岡村行信(日本地震学会)
   都市域に伏在する活断層と地震災害
     石山達也(日本活断層学会)
   火山が起こす低頻度巨大災害
     山元孝広(日本火山学会)
   過去200万年間における極低頻度巨大噴火の歴史と自然環境へのインパクト
     鈴木毅彦(日本第四紀学会)
   巨大山体崩壊と流域地形環境変化(仮)
     須貝俊彦(日本地理学会)
   十和田火山における想定大規模噴火と社会対応の問題点
     林信太郎(日本地質学会)
【第2部】
   低頻度に伴う不確実性について -数理統計の視点から
     北野利一(横幹連合)
   避難シミュレーションを活用した避難支援の取り組み
     有川太郎(日本地震工学会)
   巨大広域災害からの広域経済の減災・早期復旧戦略
     西川 智(地域安全学会)
   ふくしま復興デザイン再考-原発事故被災地の9年目の今とこれから-
     山川充夫(日本地域経済学会)
   低頻度巨大災害からの復興とランドスケープ(仮)
     藤田直子(日本造園学会)
   大規模複合災害・巨大地震災害の全貌解明への取り組み
     目黒公郎(土木学会)
   国難となる巨大災害の事前対策
     河田惠昭(日本自然災害学会)
【質疑応答、総合討議】
   コメンテータ
   三木浩一(日本学術会議会員、防災減災学術連携委員会副委員長)
   平田 直(日本学術会議連携会員、地震調査委員会委員長)

閉会挨拶
 古谷誠章(防災学術連携体代表幹事、日本建築学会前会長)
 申込み 申込みフォーム
 問い合わせ 防災学術連携体 榎本和正(日本建築学会)
電話 03-3456-2057
Email:enomoto*aij.or.jp(*を@に変えてください)
備考 主催:日本学術会議 防災減災学術連携委員会、
土木工学・建築学委員会 低頻度巨大災害分科会
防災学術連携体(57学会)