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現代における私と公、個人と国家 - 新たな公共性の創出
20世紀は国家の世紀であり、個人は、その生存と権利の保護を国家に求め、国家に委ねてきた。国家は、国民によって支えられるべき国家として運営され、国家の役割はたえず増大してきた。
世紀末から国家の役割の見直しがはじまり、市場の機能と私的イニシアティブを重視した役割の再配分が進められ、21世紀に入っている。これまでの国家を中心としたあり方のもとでは、私に対する公は、
国家と同一視された。現代における国家の役割の見直しは、私個人が私として国家に向き合うのみならず、「私たち」として自ら「公」を形成する新しい可能性の探索を示しているのではないか。
社会の制度および秩序の形成のあり方について、個人の権利のあり方について、私と公、個人と国家の2項対立の意味をあらためて検討し、新しい展望を探る。
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