日本学術会議 SCIENCE COUNSIL OF JAPAN 日本学術会議 SCIENCE COUNSIL OF JAPAN
  我が国84万人の科学者の代表機関
内閣府共通検索
お問合せ・ご意見 サイトマップ English
日本学術会議 トップページ > 代表派遣 > 代表派遣結果等
 
代表派遣会議出席報告
1 名 称   IAC理事会、IAP-IAC-IAMP合同セッション
        (IAC Board Meeting and IAP-IAC-IAMP Joint Session)
2 会 期  2011年3月27日~29日
3 会議出席者名  日本人:唐木英明(日本学術会議副会長)
                  武市正人第三部会員(国際委員会国際対応戦略立案分科会委員長)
4 会議開催地  アメリカ(ワシントンDC)
5 会議概要

  3月28日(月)IAC理事会
   ・会議構成(詳細は別添参照)

     (1) 開会の挨拶(IAC共同議長Lu氏)
     (2) 議題案、IAC年次報告案等の承認
     (3) 世界の課題に取り組むIACの機会(IAC共同議長Dijkgraaf氏)
     (4) IACによるIPCCレビューについて(Updates and Lessons Learned)
     (5) IACの共同研究テーマ1:Green Technology
     (6) IACの共同研究テーマ2:Global Water Resources
     (7) IACの共同研究テーマ3:Scientific Ethics and Responsibilities
     (8) IACの共同研究テーマ4:Improving Metrics for Global Food Security
     (9) IACの共同研究テーマ5: Options for Worldwide Nuclear Energy in Aftermath of Japanese Earthquake and Tsunami
     (10) IAC財務報告(概要のみ)(IAC事務局長Campbell氏)
     (11) IAP/IAC Development Advisory Committee(3月27日)の委員追加検討状況の報告

   ・会議議事概要:
     ・Lu共同議長の開会の挨拶では、日本の被災者に対するお見舞いと日本からの参加への歓迎の言葉が述べられた。
     ・Dijkgraaf共同議長による「世界の課題に取り組むIACの機会」の報告では、IACの最近の活動について、昨年の「IPCCへのレビュー」を評価しつつ、そのフォローアップをどう行うかが課題であるとした。また、本日議論する今後の共同研究プロジェクトとして「Green Technology」
      「Global Water Resources」「Scientific Ethics and Responsibilities」「Improving Metrics for Global Food Security]「Options for Worldwide Nuclear Energy in Aftermath of Japanese Earthquake and Tsunami」が提示された。

     ・IPCCレビューについては、Shapiro氏(Review Committee委員長)の電話参加を得、IACとしての対応の評価とともに今後の対応につき意見交換がなされた。

     ・新規研究テーマ案 Green Technology:グリーン・テクノロジー
       再生可能エネルギーの問題は地球規模の課題の解決を図るうえで取り組むことが必要との提案がなされた。

     ・新規研究テーマ案 Global Water Resources:水資源の効率性
       ここ数年重点的に取り組まれてきた研究課題であり、その成果も順次まとまる見込みであることから、細分割しても継続すべきとの意見が支持された。

     ・新規研究テーマ案 Scientific Ethics and Responsibilities
       ・ IAP事務局から加盟国アカデミーに対し科学者の公正に関する取組みの材料提供が依頼されていたが、現時点までの回答を基に、多くのアカデミーが重要と考えている事項は概ね共通しているとの報告がなされた(IAP顧問Jones氏)。
       ・ 中国の科学者の論文に引用文献数が非常に多いのは評価システムが異なるためとの議論があったが、この問題は中国に限らず世界の科学者に共通する課題とされた(IAP共同議長Alper氏)。
       ・ 本テーマは、数年前から国際フォーラムで継続して議論が行われており、アカデミー関係者はもっとこの問題の重要性に早く気付くべきであった(IAP共同議長Alper氏)。
       ・ 科学データのデジタル化が進む中で、共通のデータベースへのアクセスが容易な分野、そうでない分野に差が生じており、一般的な基準策定は問題解決の助けにならない。専門分野毎の策定が必要となりそのためには数年を要する(全米科学アカデミー会長Cicerone氏
        他)。

     ・新規研究テーマ案 Improving Metrics for Global Food Security
       Bill and Merida Gates財団による研究費支援が決まっている本テーマについては、同財団農業開発副局長の説明を受け、プロジェクトを進めることが支持された。

     ・潜在的研究テーマ案 Options for Worldwide Nuclear Energy in Aftermath of Japanese Earthquake and Tsunami)
       前アメリカ原子力規制委員会委員長Dr. Richard A. Meserve(Former Chair of the Nuclear Regulatory Commission: NRC)の講演を基に意見交換がなされた。
       ・ 日本の状況につき学術会議側に説明が求められ、武市会員より3月11日以降の人的・物的被害、各国アカデミーからの見舞いに対する御礼、日本学術会議の対応状況(緊急集会、政府への緊急提言等)、福島原発の緊急事態で明らかになっている被害等について説明を
        行った。
       ・ Meserve氏からは、現時点の情報に基づく被害の現状認識、大津波によって原発に緊急事態が発生したメカニズムの分析等について説明がなされた。
       ・ 日本の原子力利用の方向に関する日本側への質問に対し、唐木副会長より「事態はまだ流動的であり、注視している状況にある」と回答した。
       ・ IAP議長Alper氏より、「日本の人たちとは30年を超える付き合いがあるが、困難に直面する都度、それを乗り越えて強くなっているとの印象がある。今回の危機も必ず日本人の力で克服することを期待する。」との発言があった。
       ・ 本テーマは、IAC共同研究として取り上げるべきとの意見があったものの、IACの研究は早急な成果が求められるテーマであり、その要請に応えることには難しいとの慎重な意見が多かった。
     ・前述の5つの共同研究テーマ案はいずれも重視すべきテーマであるとの意見に賛同が多かったものの、研究実施に必要な予算の確保が十分でないことから、優先順位について議論され、研究費の支援が決まっている「世界の食料確保のための収量改善(ビル・ゲーツ財団が
      研究費支援)」、「水資源の効率性」の準備継続が支持された。他のテーマは引き続き関係者に予算の確保への努力が求められた。
     ・CAETS(国際工学アカデミー)会長Antonio氏より、2011年6月にメキシコシティで開催されるCAETS convocationでリスクの科学的同定・評価を議論するとの紹介があった。
     ・IAC財務報告について、IAC事務局長Campbell氏から簡単な報告がなされた(2010年財務報告書案は2011年5月初めまでにIAC財務委員会に付される予定)。また、Dijkgraaf共同議長からアカデミー・メンバーによるサポートへの感謝とともに、依然として債務が残っており財務
      の安定化が課題との発言があった。執行の効率化に関して外部機関のプロジェクトとの一層の連携強化など様々な提案がなされた。
     ・IAP/IAC Development Advisory Committee(DAC) へ追加する外部委員の検討状況等について、IAP共同議長Alper氏より報告がなされた。

  3月29日(火)IAP-IAC-IAMP合同セッション
   ・会議構成(詳細は別添参照)

     (1) 挨拶(Cicerone全米科学アカデミー会長(合同セッション議長))
     (2) 前回(IAP/IAC合同セッション)議事録の了承
     (3) IAC研究プロジェクト、IAP/IACのタスクフォース立ち上げによる勧告の評価等
     (4) 将来に向けた戦略ビジョン
     (5) 「大いなる挑戦と発展」に関する講演(Jeseph Rotman, DAC)
     (6) 分科会(Breakout Session)
        「科学とコミュニケーション」「科学の地平のスキャニング」「キャパシティ構築」
     (7) プロセスと手続き他(Processes and procedures)

   ・会議議事概要:
     ・合同セッション議長 Cicerone氏より歓迎の挨拶があった。
     ・前回(2010年3月)の会議議事録の確認がなされた。
     ・将来に向けた戦略ビジョンが議論された。
     ・IAPにはイタリア政府から支援を受けている優位性があるが、ユネスコから支援を受けるのがよいとの意見が強かった。
     ・Rotman氏からカナダにおけるGrand ChallengeとしてGlobal Healthへの取組みが紹介された。
     ・今回初めてIAP-IAC-IAMPの3国際学術連合の合同のセッションを開催(IAP-IAC合同セッションは対話促進、人的予算資源の有効利用を目的とし2008年以降開催)し、一層の連携を模索(ただし、日本学術会議はIAMPには未加盟のため直接は関係しない)。
     ・IAC研究プロジェクト等の報告が行われた他、IAC-IAPのタスクフォース立ち上げによるエネルギー・ワークショップの勧告の評価、共同政策レポートのアイディアなどが話し合われた。
     ・新興国における子どもの健康問題とGrand Challengeによる取組みに関し、IAP/IAC Development Advisory CommitteeのRotman氏の講演・質疑が行われた。
     ・テーマ別分科会では、「科学とコミュニケーション」「科学の地平のスキャニング」「キャパシティ構築」の3テーマで意見交換が行われ、全体会合への議論の報告では、第一のテーマでは、政治家・マスコミとのコミュニケーションの重要性等、第二のテーマでは、原子力の危惧、
      脳科学、イノベーションの統合があげられ、第三のテーマでは、事務局の強化、若手科学者の育成が指摘された。


(別添)
    
     InterAcademyCouncil
     ANNUAL MEETING,27.~28MARCH2011,Washington D.C.

     ELEVENTH ANNUAL MEETING OF THE IAC BOARD
     28 MARCH 2011
    
     08:00 Working Breakfast
     09:00 Convening the IAC Board, Adoption of the Agenda
     09:15 Annual Report of the IAC Executive Director
        Approval of the Minutes
     09:30 Overview of the IAC Opportunities for Addressing Global Challenges
        (Robert Dijkgraaf, IAC Co-Chair)
     10:00 IAC Review of IPCC-Status Update and Lessons Learned
        (Guest Speaker: Prof. Harold Shapiro, Chair, IAC Review of IPCC)

     11:00 Proposed New IAC Project on Green Technologies
        (Lu Yongxiang, IAC Co-Chair)

     12:00 Update on Planning for New IAC Project- Global Water Resources
     12:30 Working Lunch
     13:30Proposed New IAC Project on Scientific Ethics and Responsibilities
     14:30 Proposal for New IAC Project on Improved Metrics for Global Food Security
        (Guest Speaker: Dr. Prabhu Pingali,Dep. Director for Agricultural Development, Bill and Melinda Gates Foundation)
     15:30 Discussion- Options for Worldwide Nuclear Energy in Aftermath of Japanese Earthquake and Tsunami
        (Guest Speaker: Richard Meserve, former Chair,U. S. Nuclear Regulation Commission)

     16:30 Financial Reports of the Executive Director and IAC Financial Committee
        Report on 27 March Meeting on IAP/IAC Development Advisory Committee-Implications for AIC Programmatic and Financial Planning.
        (To be distributed at the meeting)
     17:30 Session Adjourns

    March 29, 2011
    IAP/IAC/IAMP Joint Sessions

     1.Welcome and Introductions
     2.Minutes of March 2010 meeting
       Written Updates on matters arising (IACC Review, regional workshops, IAMP etc)
     3.Strategic Vision for the Future-structure and activities
     4.Presentation-“Grand Challenges and Development”by Joseph Rotman, DAC member
     5.Breakout Sessions: 1) science communication
                   2) horizon scanning
                   3) building capacity
       Report back from breakout sessions, and discussion
     6. Processes and Procedures
     7. IAP/IAC Development Advisory Committee-update
     8. Any other business



            会議風景

このページのトップへ
Copyright 2010 SCIENCE COUNCIL OF JAPAN