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                | 1 会議概要 1)名 称 (和文) 日本学術会議-英国王立協会共同ワークショップ:先進技術と社会革新
 (英文) Science Council of Japan ? Royal Society Joint Workshop: Emerging Technologies and Social Innovation
 2)会 期 平成20年9月22日?23日(2日間)
 3)会議出席者名 国際委員会日英学術交流分科会:柘植綾夫 (第3部会員)、唐木英明 (第2部会員)、金出武雄 (連携会員)、村井純 (第3部会員)、鈴木達治郎 (特任連携会員)、
城山英明 (特任連携会員)、竹村誠洋 (特任連携会員)
 4)会議開催地 英国王立協会(英国、ロンドン)
 5)参加状況 オブザーバー、スタッフも合わせて日英約30名、うち日本人16名。
 6)会議内容
 ・日程及び会議の主な議題
 日本学術会議?英国王立協会共同ワークショップ「先進技術と社会革新」は、2005年度に2度にわたり開催された「ナノテクノロジーの健康・環境・社会影響」
に関する共同ワークショップに続くワークショップである。ナノテクノロジーに加えて、ロボット工学、コンピューター・ネットワーク、医療・バイオなどの先進技術も対象とし、
それらを発展させて社会革新を実現するために必要な枠組みについて討論した。
 セッション1?3においては、各テーマについて日英から報告を行い、セッション4でそれらを総括すべく、ラウンドテーブル討論を行った。
  
 9月22日
 セッション1:科学技術政策・戦略の概観
 ①科学技術政策の概要が報告。
 日本:総合科学技術会議による第三期科学技術基本計画。
 英国:昨年新たに設立されたDIUS(産業・大学・技術省)によるプログラム。
 ②科学技術政策の方向性の探索。
 日本:科学技術ガバナンスに関する課題。
 英国:DIUSの技術未来プログラム(Foresight)。
 セッション2:ナノテクノロジーの健康・環境・社会影響?過去2回の日本学術会議?英国王立協会共同ワークショップから学んだこと
 ①過去2回のナノテクノロジーの健康・環境・社会影響に関する共同ワークショップのレビュー。
  ②その後の日英及び国際的取り組みの紹介及びナノ粒子の毒性学に関する解説。
 9月23日
 セッション3:先進技術及び社会革新:展望およびケーススタディ
 ①テクノロジーアセスメントに関するプロジェクト
 日本:RISTEX(社会技術開発研究センター)のプロジェクト「先進技術の社会影響評価(テクノロジーアセスメント)手法の開発と社会への定着」
 英国:DIUSのWIST(Wider Implications of Science and Technology)プログラム。
 ②ナノテクノロジー以外の先進技術の具体事例紹介。
 日本:ロボット工学、コンピューター・ネットワーク。
 英国:合成生物学、医療機器。
 セッション4:先進技術のガバナンスの枠組みに関するラウンドテーブル討論
 技術革新とそれを健全に促進する社会制度について問題提起と自由討論が行われた。                                          (写真上下)ワークショップの状況
 
 ・会議における審議内容・成果
 ①いわゆるイノベーション(革新)には、技術、制度、社会の次元があり、技術革新と制度革新がうまく噛み合ってこそ社会革新が実現される。日英双方から、社会革新を実現するための国家科学技術戦略及びそれに基づく投資が強調された。産学官連携が重要な鍵を握ることも共通の認識であった。
 ②テクノロジーアセスメントに関連する日英のカウンターパートが把握できたことは、今後の交流に大いに役立つはずである。先進技術がもたらす利益とリスクを予測し、最適化するプロセスには、多様なステークホルダーの参加が望ましいということに概ね合意が得られた。
 ③ラウンドテーブル討論においては、特に人材育成に関する討論が活発であった。ナノテクノロジーを始めとする先進技術の多くはconverging technology(収斂技術)であり、その研究開発には異分野間の学際研究が求められる。さらにそれをイノベーションにまで発展するためには基礎研究から応用研究までを見通す能力も重要である。このようなことから、幅広い分野に関する知識と経験を持つ研究開発者の育成が強く求められる。
 ④過去2回の合同ワークショップにおいては、健康・環境影響が中心議題であった。社会的影響に関しては国による捉え方の差も少なくないことから、あまり討論に時間を割かなかった。今回はあえてそれに焦点を当てたが、実際には共有できる課題も多いことを認識できた。
 
 2.会議の模様
 ・日本側から現地日本人のオブザーバー参加があり、かつ彼らからの積極的発言も多く、発言量においてバランスがとれていた。
 ・テクノロジーアセスメントを始めとする、科学技術の社会影響に関する取り組みにおいては、やはり英国は日本よりかなり先行しており、政策の中に根付いているという印象を受けた。
 ・本ワークショップ終了時点において、次回開催の予定はない。
 
 
   
 
 
 
 
 
 
 
 
 Royal Society職杖                      ワークショップの状況
 
 
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