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代表派遣会議出席報告
1 会議概要
1)名 称 (和文)国際農業工学会2007年幹部会及び関連会議(英文)The Presidium and Related Meetings of CIGR 2007
2)会 期 2007年7月1日~5日(5日間)
3)会議出席者名 前川孝昭、岸田義典、木谷 収、町田武美、中野和弘  
4)会議開催地 イギリス、グラスゴー市   
5)参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者) 30カ国,200名,日本人参加者8名
             
6)日程及び会議の主な議題   
7月1日 9:00-12:30   CIGR会則改正委員会 会則改正案と内規作成計画の検討を行った。明年の総会に会則案を諮ること、内規案を2,3年かけて検討し、包括的な内規を整備することを理事会に提案することを決めた。 7月2日 13:00-15:00 CIGR理事会 CIGRの活動・予算等について明年の総会までの計画を検討し承認した。また、2012年までのCIGR主催会議を決定した。更に2010-2013の次期事務局体制について審議し決定した。     7月3日- 5日 9:00-17:00  農業情報技術の研究発表会 農業環境情報、新農業情報諸技術、食の安全のための情報システム等にまたがる分野について約150の研究成果が発表された。  
・ 会議における審議内容・成果
(1)次期(2010-2013年)CIGR事務局を北海道大学に置くことが承認された(事務局長は同大学木村俊範教授の予定であり、明年の選挙で正式決定される)。なお、現在事務局は筑波大学にあり、同大学前川孝昭名誉教授が事務局長(任期:2006-2009年)を務めている。 (2)2012年にCIGR Conferenceを東京で開催することが承認された。
・会議において日本が果たした役割
CIGRの76年の歴史の中で、同事務局が初めて欧米を離れて、昨年から 日本に移ってきて、今や日本は農業工学関係の国際的中枢の役割を果 たしている。また、2012年のCIGR Conferenceを主催することで、更に 大きな影響力を発揮することになろう。
・その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
会議の前日、6月30日にグラスゴー空港で自爆テロかあり、会議参加者の中には、わずかな時間差で難を逃れた人々もいた。筆者もロンドン・ヒュースロー空港で足止めされ、夜雨の降る中、半濡れになりながら長い間バスを待って(空港建物が封鎖されて中で待たせてくれない)、翌日払暁にようやくグラスゴーにたどり着くありさまであった。中には、ロンドン空港に着いたものの、あきらめて引き返した人もいたようである。参加者はそれぞれ苦労してやっと会議に出てきたようで、お互いに無事をよろこび合った。

2 会議の模様・課題など
2010年から4年間、北海道大学にCIGR事務局をおくことが決定されたので、筑波大学からの移転が円滑に行われるよう前川事務局長を中心に計画 を立てる必要がある。また、次期事務局長候補の北海道大学木村教授を来年の次回の選挙で確実に通すよう、執行部会等の力で万全を期すことが求められる。  CIGR会則については、改正案をつめて明年春頃までに成案を作るとともに、既存の内規類を整理して2,3年のうちに包括的な内規案を作成する。 参加国が90か国を越えるようになった現在、内規を整備しなければ、国際学会の運営に支障をきたす恐れがある。 農業情報技術による環境と農業の持続性維持に関する研究発表の中には GISによる精密農業等の発表も目立った。しかし、実際の農業、とくに圃場での情報を自動的に収集する鍵となるセンサー開発等のハードウエア面での研究開発の進展が今一歩と感じた 。
3 次回開催予定ほか
2008年 8月31日~9月4日 ブラジル リオデジャネイロ
(CIGR理事会)理事会の様子


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