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日本学術会議会長コメント

平成16年12月24日
 このたび、理化学研究所の研究者による研究論文の改ざんが行われたことは、大変残念です。  
 日本学術会議においては、「科学における不正行為とその防止」は重要な課題であると認識しており、平成15年6月24日、学術と社会常置委員会から、その防止のための対応策についての提言を行っています。  
 その中で、論文の改ざん、捏造等の不正行為は科学の健全な発展を阻害し、科学に対する社会的評価を損なうだけでなく、人々の生存、生活、福祉に重大な影響を与え、基本的人権や人間の尊厳を傷付けることにもなりかねません。科学における不正行為の防止は、科学者コミュニティが社会に対する説明責任を果たし、科学者が広く国民から評価され、尊敬される社会を築くために不可欠な、科学者が自ら解決すべき実践的課題であることを明らかにしています。  
 この提言を踏まえ、日本学術会議は、現在、「科学者の代表」として、社会と対話しつつ科学者コミュニティ内の議論を深め、不正行為の抑止と研究上の誠実さの確保に関する具体策の策定に向け、引き続き、鋭意審議を進めているところであり、このような不正行為の再発防止に向けて、早急に提言を取りまとめてまいりたいと考えています。
日本学術会議会長 黒川 清
【参考】
対外報告「科学における不正行為とその防止について」
(平成15年6月24日)
http://www.scj.go.jp/ja/info/print/pdf/taigai_reef.pdf
         
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