公開シンポジウム「トランプ関税と国際経済秩序」

 今春、米国トランプ大統領は、米国政府が輸入品に課す関税を大幅に引き上げる、いわゆる「トランプ関税」を公表した。これは対米貿易黒字を計上している国の対米輸出を縮小しつつ、海外の生産拠点を米国に還流して米国の製造業を再生し、労働者の就業機会を維持・拡大することを狙いとしたものである。公表後、トランプ政権は、同措置の発動に猶予期間を設定し、その間、二国間のディールを通じて米国に有利となるように関税率を再設定しようとしている。こうした超大国の交渉戦略は、世界貿易機関(WTO)法や同法を含む現代の国際経済秩序に通底する法の支配や多国間主義に反するもので、世界経済に深刻な打撃を与えることが懸念されている。本シンポジウムは、世界を震撼させているトランプ関税を取り上げ、多角的に議論する。

イベント概要

開催日時 令和7(2025)年11月16日(日)13:30 ~ 16:30(13:00受付開始)
開催地 上智大学 四谷キャンパス 紀尾井坂ビルB-210(ハイブリッド開催)
対象 どなたでも参加いただけます。
定員 会場200名、オンライン1000名
プログラム
開会 13:30
開会の辞 13:30~13:40
都留 康子(上智大学総合グローバル学部教授)
進行:服部 莉奈(上智大学大学院法学研究科博士後期課程 日本学術振興会特別研究員(DC))

第1部 講演 13:40~15:15

「多国間貿易体制の今後―『85%』のための国際ルール ―」
川瀬 剛志(上智大学法学部教授)
「変容する国際通商秩序とシナリオ分析」
飯田 敬輔(政策研究大学院大学特別教授)
「トランプ関税の経済学的分析」
石川 城太(学習院大学国際社会科学部教授(日本学術会議連携会員) 一橋大学社会科学高等研究院特任教授)
休 憩
「トランプ2.0と中国の夢」
宗像 直子(東京大学公共政策大学院教授)
「貿易ネットワークの変化と日本」
鈴木 一敏(上智大学総合グローバル学部教授)
「トランプ関税の国内政治」
鈴木 基史(京都大学名誉教授(日本学術会議会員))
休 憩

第二部 ラウンドテーブルと質疑応答 15:30~16:25 全登壇者

閉会の辞 16:25~16:30
鈴木 基史(京都大学名誉教授(日本学術会議会員))
 申込み 参加費無料
申込は下記リンク先の申込フォームよりお申込下さい。
参加申込フォームへのリンク
ウェビナー参加者は11月15日正午迄に要事前申込(同日20時迄にウェビナー情報を送付予定)。
対面参加者は事前申込不要。
 問い合わせ sympo20251116(a)gmail.com ※(a)を@に変えてお送り下さい。
備考 主催:日本学術会議政治学委員会、経済学委員会
共催:上智大学国際関係研究所、日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究A「分断する国際政治における国際協調とガバナン スの政治経済分析」(代表:鈴木基史、令和5~8年度)