公開シンポジウム「戦後80年の国境横断ガバナンスの形成と変容―開放と閉鎖の相克―」
第二次世界大戦の終結後、モノ、カネ、ヒト、情報の国境を越える移動を促しつつ、管理する国境横断ガバナンス(transboundary governance)が構築され、進化してきた。この地球規模のガバナンス体制は、植民地主義や重商主義に翻弄された戦前の体制に対する反省に則り、適正な国境移動を樹立することを通じて、国際の友好、平和、開発を目指すものである。しかし、戦後まもなく東西・南北対立が発生し、これに伴う政治的駆け引きによって、ガバナンスの恩恵が均質に発生することは妨げられてきた。こうした不均衡を是正する取り組みは主権という名の下で否定され、モノ、カネ、情報はある特定地域に集中する一方、ヒトは貧困地域から富裕地域に流れようとし、環境破壊、感染症、武器、犯罪は地域を問わず無秩序に拡散している。さらに近年、制度の閉鎖化を図ろうとする国々が増加し、国際社会の分断を修復する道は遮られ、ガバナンスの本来の意義の達成は遠のいている。以上の背景に鑑み、本シンポジウムは国境横断ガバナンスの功罪を検証することによって、戦後80年の国際関係の軌跡と展望を幅広く議論する。
イベント概要
開催日時 | 令和7(2025)年9月27日(土)14:00 ~ 17:00(13:30受付開始) |
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開催地 | 青山学院大学青山キャンパス17号館17311教室(東京都渋谷区渋谷4-4-25)(ハイブリッド開催) |
対象 | どなたでも参加いただけます。 |
定員 | 290名(会場)、1000名(オンライン) |
プログラム |
第一部 講演
第二部 ラウンドテーブルと質疑応答
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申込み | 参加費無料・要事前申込 ウェビナー参加者は9月26日正午迄に要事前申込(同日20時迄に ウェビナー情報を送付予定)。 以下のページのリンク先よりお申込みください。 ウェビナー参加申込フォームへのリンク 対面参加者は事前申込不要。 |
問い合わせ | 中山裕美:yumi-nakayama(a)aoyamagakuin.jp ※(a)を@に変えてお送り下さい。 |
備考 | 主催:日本学術会議「紛争下の人道的危機に関する国際政治分科会」 共催:日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究A「分断する国際政治における国際協調とガバナンスの政治経済分析」(代表:鈴木基史、令和5~8年度)、同基盤研究A「国際社会における保護・禁止等の範囲をめぐる学際的研究」(代表:石田淳、令和3~7年度) |