近畿地区会議学術講演会「社会の持続可能性と水問題」

 私たちの暮らす地球は、その表面積の71%が水でできており、まさに「水の惑星」ともいわれてきました。また、水は生命の源でもあることはよく知られた事実です。なかでも山地や森林に恵まれた日本は、世界でも稀な「美味しい飲料水」に満ちた社会であり、歴史的にも私たちの生活は、農耕や水運などを含め水に支えられてきたと言ってもいいでしょう。
 ところが、現在、水を巡ってさまざまな危機的状況が生まれつつあります。人口爆発は、私たちの生命を支える水の問題を顕在化させようとしています。また、水道の民営化問題は経済の発達した諸国を中心に様々な議論を呼び起こしつつあります。さらに、日本社会を振り返ってみれば、年初に埼玉県八潮市で発生した道路陥没の事件は、老朽化した上下水道の補修は待ったなしの課題であることを私たちに警告しています。
 水という身近でありながら見落とされがちな問題を、歴史的にまたグローバルな視点も踏まえて、改めて考えてみたいと思います。

イベント概要

開催日時 2025年9月13日(土)13:00~17:00
開催地 京都大学芝蘭会館稲盛ホール(京都市左京区)対面・オンライン併用開催
対象 どなたでも参加いただけます。(事前参加申込制)
参加費 無料
プログラム
総合司会: 矢野 桂司(日本学術会議第一部会員、立命館大学文学部教授)
13:00~13:10 開会挨拶
三枝 信子(日本学術会議副会長・第三部会員、国立研究開発法人国立環境研究所理事)
時任 宣博(京都大学副学長、京都大学学際融合教育研究推進センター長)

講演

13:15~13:55 基調講演「水の未来と水みんフラ」
沖 大幹(日本学術会議第三部部長、東京大学大学院工学系研究科教授)
13:55~14:15 講演1「水が育んだ『千年の都・京都』」
鈴木 康久(京都産業大学現代社会学部現代社会学科教授)
14:15~14:30 休憩
14:30~14:50 講演2「日本の水辺と『さとうみ(里湖・里海)』」
佐野 静代(同志社大学文学部文化史学科教授)
14:50~15:10 講演3「水道インフラの維持管理問題とフューチャー・デザイン ~自治体での実践事例を基に~」
原 圭史郎(大阪大学大学院工学研究科教授)
15:10~15:30 講演4「アジア・アフリカの水・衛生とサニテーションの意義」
原田 英典(京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科准教授)
15:30~15:45 休憩

パネル討論・質疑応答・全体総括

15:45~16:45 パネル討論・質疑応答
パネリスト
上記の講演者
コーディネーター
伊藤 公雄(日本学術会議連携会員、京都大学名誉教授、大阪大学名誉教授)
16:45~16:55 全体総括
村山 美穂(日本学術会議第二部会員、京都大学野生動物研究センター教授)
 申込み方法 要事前登録
以下のリンク先にある申込フォームからお申し込みください。(申込み締切:9月9日(火))
参加お申込みフォームへのリンク
 問い合わせ 日本学術会議近畿地区会議事務局(京都大学総合研究推進本部内)
Email:scj-kinki(a)mail2.adm.kyoto-u.ac.jp ※(a)を@にしてお送りください
備考 主催:日本学術会議近畿地区会議、京都大学