公開シンポジウム「国立自然史博物館設立をめざして -自然史資料の保全、自然史科学の発展と将来への礎」

ポスター1 公開シンポジウム「国立自然史博物館設立をめざして -自然史資料の保全、自然史科学の発展と将来への礎」ポスター

 国立自然史博物館の設立は長く自然史研究者の念願であった。近年、自然史資料はその収蔵施設が不足する中、貴重な標本類が急速に失われているのが実情である。また、自然史科学は自然の多様性の把握とその起源・進化を明らかにする学問として発展しつつあり、その研究の中心機関として国立自然史博物館の設立は急務である。過去の動植物相の変遷を知り、現在から未来にわたってその変化をモニターするために蓄積されるべきデータは、生物多様性を把握し地球環境の保全にも役立つ自然史博物館が持つべき重要な機能の一つで、わが国の持続可能性に寄与するだけでなく、次世代教育を含めた社会貢献にも欠かせないものである。国立自然史博物館を持たないことは、今後の自然史研究においてのみならず、日本の科学全体にとって取り返しのつかない損失となるだろう。
 本シンポジウムでは国立自然史博物館の設立に向けて、長く自然史研究に携わってきた研究者を中心に、国立自然史博物館の必要性を訴えていただくと同時に、国立自然史博物館を実現するために多様な分野の研究者で力を合わせ、具体的に何をすべきかを議論することを目的とする。

イベント概要

開催日時 令和7(2025)年11月22日(土)13:00~17:00
開催地 オンライン開催(Zoomウェビナー使用)
対象 どなたでも参加いただけます。
定員 500名(ウェブ申し込みへの先着順)
プログラム
総合司会
大路 樹生(日本学術会議連携会員/名古屋市科学館館長)
13:00 開会の挨拶
磯 博康(日本学術会議副会長/第二部会員/国立健康危機管理研究機構国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター長/理事長特任補佐)
13:10 趣旨説明
大路 樹生(日本学術会議連携会員/名古屋市科学館館長)

第1部「自然史研究の重要性と問題点」

13:20 講演「自然史研究の一次資料はどれほど大学から失われたのか」
堀 利栄(日本学術会議第三部会員/愛媛大学大学院理工学研究科教授)
13:40 講演「自然史研究の醍醐味 新しいテクニックを用いた研究から見えてきたこと」
三上 智之(独立行政法人日本学術振興会特別研究員PD)
14:00 講演「国立自然史博物館の研究機関としての役割」
遠藤 一佳(東京大学大学院理学系研究科教授/自然史学会連合代表)
14:20 講演「国立沖縄自然史博物館設立を目指して」-設立準備運動に携わってきた立場から
岸本 健雄(一般社団法人国立沖縄自然史博物館設立準備委員会代表理事)
14:40 講演「進化学分野から国立自然史博物館に求めたいこと」
石川 麻乃(日本学術会議連携会員/東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授)
15:00~15:20 休憩

第2部「総合討論」

15:20
    パネラー
  • 西田 治文(日本学術会議連携会員/中央大学名誉教授)
  • 村上 哲明(日本学術会議連携会員/兵庫県立人と自然の博物館館長)
  • 久保田 好美(日本学術会議連携会員/独立行政法人国立科学博物館地学研究部環境変動史研究グループ研究主幹)
  • 堀 利栄(日本学術会議第三部会員/愛媛大学大学院理工学研究科教授)
  • 三上 智之(独立行政法人日本学術振興会特別研究員PD)
  • 遠藤 一佳(東京大学大学院理学系研究科教授/自然史学会連合代表)
  • 岸本 健雄(一般社団法人国立沖縄自然史博物館設立準備委員会代表理事)
  • 石川 麻乃(日本学術会議連携会員/東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授)
16:45 閉会の挨拶
大路 樹生(日本学術会議連携会員/名古屋市科学館館長)
 申し込み 参加費無料、以下のページのリンク先よりお申込み下さい。
参加申込フォームへのリンク
 問い合せ先 大路樹(名古屋市科学館)
e-mail:t.oji(a)ncsm.city.nagoya.jp ※(a)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議自然史・古生物学分科会、動物科学分科会、海洋生物学分科会、進化学分科会、植物科学分科会、IUBS分科会
共催:一般社団法人国立沖縄自然史博物館設立準備委員会、日本分類学会連合、自然史学会連合