公開シンポジウム「デザインをめぐる知の構築と社会的理解に向けて」

 近年、社会課題の解決をめぐる議論において、「デザイン」というキーワードが重要視されている。デザインは、物理的な空間やモノの造形にとどまらず、システムや人と人との関係性といった不可視な領域にまで広がり、さまざまな文脈で活用される概念となっている。しかし一方で、デザインは依然として「形態意匠上の付加価値」として矮小化され、特に公共分野においてその重要性が十分に理解されていない現状がある。
 本シンポジウムでは、デザインの概念と意義を広く俯瞰するとともに、地域社会に生きる人々のエンパワーメントを支える環境、空間、インフラの創造におけるデザインの役割を再検討する。さらに、デザインが持つ知としての価値を探り、その社会的理解を深めるための議論を展開する。

イベント概要

開催日時 令和7年(2025年)6月6日(金)13:00~17:00
開催地 オンライン開催
プログラム
13:00 開会
司会:斎尾 直子(日本学術会議連携会員、東京科学大学環境・社会理工学院建築学系教授)
13:00 趣旨説明と解題
    「都市・地域をめぐるデザインへの問い」
佐々木 葉(日本学術会議第三部会員、早稲田大学理工学術院教授)
13:20 「芸術文化史学における「デザイン」の範疇——芸術、福祉、奉仕、寛容」
近藤 存志(日本学術会議連携会員、東洋大学福祉社会デザイン学部人間環境デザイン学科 教授)
13:40 「都市政策におけるデザインーイギリス都市計画に着目して」
坂井 文(日本学術会議連携会員、東京都市大学都市生活学部都市生活学科教授)
14:00 「公共調達と都市・土木デザイン」
久保田 善明(富山大学学術研究部都市デザイン学系教授)
14:20 「建築設計の選定について」
小野田 泰明(日本学術会議連携会員、東北大学大学院工学研究科・工学部都市・建築学専攻教授)
14:40 「ランドスケープの視点から-未来の風景を共有する」
片桐 由希子(日本学術会議連携会員、金沢工業大学工学部環境土木工学科准教授)
15:00 「公共とデザイン」
石塚 理華(一般社団法人公共とデザイン共同代表)
― 休憩 ―
15:30 総合討論
コーディネーター:佐々木 葉
パネリスト:講演者6名
16:50 閉会挨拶
田井 明(日本学術会議連携会員、福岡工業大学社会環境学部社会環境学科准教授)
 申込先 参加費無料・要事前申込み
以下のリンク先申し込みフォームより、申し込みください
参加申し込みフォームへのリンク
 問合先 豊橋技術科学大学 小野悠 E-mail: ono.haruka.ac(a)tut.jp ※(a)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議土木工学・建築学委員会デザインをめぐる知の構築と社会的理解分科会
共催:一般社団法人日本建築学会、公益社団法人土木学会、公益社団法人日本都市計画学会
後援:一般社団法人日本計画行政学会