公開シンポジウム「地名標準化の現状と課題―UNGEGNの活動を理解し日本の地名を考える―」

 近年、地名をめぐって様々な問題が浮上しており、国際的にも国連地名専門家グループ(UNGEGN)が地名の商業化回避、現地以外の言語での地名であるエクソニムの使用などについて議論しているが、日本は国際的な動向への対応が十分とは言えない。
 国内では、平成の大合併を契機に行政地名に関する意見が多数出され、歴史的地名の保護、外国語表記の不統一、地理的表示制度との関連、住所データの扱い、地名データベースの問題などが課題として挙げられる。
 こうした状況を踏まえ、本公開シンポジウムではUNGEGNでの議論の報告、国内における地名問題の報告を行うとともに、その対応を議論することを目的とする。

イベント概要

開催日時 令和7年(2025年)5月24日(土)13:00 ~ 17:00
開催地 オンライン開催
対象 どなたでも参加いただけます。
定員 300人
プログラム
総合司会:伊藤香織(日本学術会議連携会員/東京理科大学創域理工学部建築学科教授)
13:00 挨拶
小長谷有紀(日本学術会議第一部会員/国立民族学博物館名誉教授)
13:05 趣旨説明
高木彰彦(九州大学名誉教授)

第一部 国連地名専門家グループでの日本の活動-UNGEGNの報告を中心に

13:15 外務省からのメッセージ紹介
(代読)
13:20 「UNGEGN2025の会議がどのように進められたのか」
渡辺浩平(日本学術会議連携会員/帝京大学文学部教授)
13:40 「漢字圏部会の新設に向けて」
高木彰彦(九州大学名誉教授)
13:50 「国連はなぜ地名標準化に取り組み始めたのか」
村上広史(青山学院大学地球社会共生学部地球社会共生学科教授)

第二部 地名を取り巻く社会

14:10 「海底地形の命名について」
八島邦夫(元GEBCO(大洋水深総図)指導委員会委員・SCUFN(海底地形名小委員会)委員)
14:20 「商標と地理的表示-地名問題の観点から-」
荒木雅也(茨城大学人文社会科学部教授)
14:40 「漢字圏での漢字地名をどのように同定するか」
岩月純一(東京大学大学院総合文化研究科教授)
15:00-15:10 休憩
15:10 「世界遺産と地名」
鈴木地平(文化庁文化財調査官)
15:30 「歴史的遺産としての沖縄県の地名-琉球弧の島嶼名と失われる微小地名:歴史史料の再検討と西表島地名データベースを例に」
当山昌直(沖縄大学地域研究所特別研究員)
安渓遊地(山口県立大学名誉教授)
15:50 「旭川市におけるアイヌ語地名を平等に併記する地名表示の試みについて」
小野有五(北海道大学名誉教授)
16:10 「市民の学びの場としての日本地名研究所の取り組み」
小田富英(日本地名研究所理事)
16:10-16:25 休憩

第三部 総合討論:地名・UNGEGN小委員会の今後の活動について

司会:若林芳樹(日本学術会議連携会員/東京都立大学名誉教授)
16:25
矢野桂司(日本学術会議第一部会員/立命館大学文学部教授/地理学連携機構代表)と講演者全員
16:55 閉会の挨拶
春山成子(三重大学名誉教授)
 申込み 参加費無料・要事前申込
参加をご希望の方は、5 月23 日(金)までに、以下リンク先の申込フォームよりお申し込みください。
参加登録フォームへのリンク
 問い合わせ メールアドレス: yano(a)lt.ritsumeikan.ac.jp ※(a)を@にしてお送りください
備考 主 催:日本学術会議地域研究委員会地域情報分科会・地球惑星科学委員会IGU分科会
共 催:日本学術会議地域研究委員会地域情報分科会地名・UNGEGN小委員会、地理学連携機構 後 援:公益社団法人日本地理学会、一般社団法人人文地理学会