公開シンポジウム「科学におけるダイバーシティを考える 〜自分らしい進路・キャリアパス選択のために〜」

 科学的思考は、生命科学や理工学のみならず、人文・社会科学を含むあらゆる学問分野に共通する普遍的な基盤である。近年、データサイエンスやデジタル・ヒューマニティーズなど分野横断型の融合領域が急速に拡大している。従来の「理系・文系」という枠組みを超えた多様な視点と経験による自由な発想が、次世代の革新的研究や技術開発の原動力である。しかしその一方で、「ジェンダー・ステレオタイプ」や「無意識のバイアス」 が進路選択やキャリア形成に影響を及ぼし、才能ある人材が十分に能力を発揮できない状況が深刻な課題となっている。
 本シンポジウムは、こうした無意識のバイアスの実態と影響を多角的に捉えつつ、大学・研究機関・企業が推進するジェンダー・ダイバーシティ戦略やキャリア支援施策の最新動向を共有し、科学分野における包摂的で持続可能な研究・教育環境の構築を目指すも のである。
 本シンポジウムが、参加者一人ひとりにとって「学問の多様性は個の多様性に支えられる」という気づきをもたらし、将来に向けた前向きなキャリア像を共に描く契機となることを期待する。

イベント概要

開催日時 令和7(2025)年 10 月4日(土)13:30〜16:00
開催地 オンライン開催
対象 どなたでも参加いただけます
定員 500名
プログラム
座長
熊谷 日登美(日本学術会議連携会員/日本大学生物資源科学部食品開発学科教授)
東原 和成(日本学術会議連携会員/東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
1)オープニングリマークス
13:30
樋田 京子(日本学術会議第二部会員/北海道大学大学院歯学研究院口腔病態学分野血管生物分子病理学教室教授)
2) 挨拶
13:30
矢野 理香(北海道大学ダイバーシティ・インクルージョン推進本部副本部長)
3)講演
13:40 講演1「科学の発展戦略としてのジェンダーダイバーシティ」
束村 博子(名古屋大学名誉教授・名古屋大学大学院生命農学研究科特任教授・前名古屋大学副総長(多様性・男女共同参画担当))
14:05 講演2「物理学博士からワイン研究家へ〜ダイバーシティ・ロールモデル〜」
杉山 明日香(株式会社オー・トロワ・ソレイユ代表取締役・予備校講師)
14:30 講演3「中高生の進路選択における意識改革を目指した取り組みの紹介」
北川 尚美(日本学術会議第三部副部長/東北大学大学院工学研究科教授・研究科長補佐(DEI 担当))
14:55 講演4「なぜ日本の「トップ大学」は男だらけなのか」
矢口 祐人(東京大学副学長/東京大学グローバル教育センター長/東京大学大学院総合文化研究科教授)
4)総合討論
15:20-15:50 (30 分)
座長
竹山 春子(日本学術会議第二部会員/早稲田大学理工学術院教授)
樋田 京子(日本学術会議第二部会員/北海道大学大学院歯学研究院口腔病態学分野血管生物分子病理学教室教授)
5)クロージングリマークス
15:50
竹山 春子(日本学術会議第二部会員/早稲田大学理工学術院教授)
16:00 修了
 申し込み 参加費無料・事前申込要
以下のリンク先申込フォームより、申し込みください。
参加申込フォームへのリンク
 問い合わせ先 樋田京子 北海道大学大学院歯学研究院 血管生物分子病理学教室
E-mail: khida(a)den.hokudai.ac.jp ※(a)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議第二部生命科学ジェンダー・ダイバーシティ分科会、科学者委員会ジェンダー・エクイティ分科会、第一部総合ジェンダー分科会、第三部理工学ジェンダー・ダイバーシティ分科会
共催:北海道大学ダイバーシティ・インクルージョン推進本部、 早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構規範科学総合研究所
後援:日本生命科学アカデミー、生物科学学会連合、日本農学アカデミー、一般社団法人男女共同参画学協会連絡会