公開シンポジウム「持続可能な畜産を目指して~温暖化を防止する技術の最前線~」
地球温暖化は昨今の世界的課題となっており、その要因である温室効果ガス(GHG)の削減は、世界198ヶ国が参画する国際連合の枠組み「気候変動枠組条約締約国会議(通称COP)」により、1995年から継続的に取り組まれています。日本は2021年に2013年度比の約20%のGHGを削減しており、2050年には温室効果ガス排出実質ゼロとなるカーボンニュートラルを目指しています。国連食糧農業機関(FAO)が提示した世界GHG総排出量に占める畜産分野の割合は14.5%(2013年)となっており、その半数は、反芻家畜由来の呼気や家畜排せつ物由来の直接排出といわれています。一方、日本GHG総排出量に占める畜産分野の割合(直接排出のみ)は約1%(2020年)であり、世界と比べると少ないものの、排出量にとらわれることなく、畜産分野からの排出削減に向けた対策や技術開発が求められています。
家畜は、人間には摂取することができない牧草などを栄養価値の高い肉や生乳などの動物性タンパク質に変換してくれる貴重な産業動物です。この動物性タンパク質を含む畜産物を人間が摂取することにより、体位(身長・体重)の向上、脳血管疾患死の減少、平均寿命の向上に一定の役割を果たしてきたと考えられています。このことから、今後も地球温暖化の抑制に取り組みながら持続可能な畜産を目指していくことが重要と言えます。
本シンポジウムでは、温暖化を防止する技術に焦点を絞り、反芻家畜からのメタン排出の制御、低メタン牛の育種方法、家畜排せつ物由来の一酸化二窒素発生抑制などの最新技術や手法についてご紹介しながら、今後の畜産の展望を参加者の皆様と議論し考える機会にしたいと思います。
イベント概要
開催日時 | 令和7年(2025年)9月14日(日)13:10 ~ 16:20 |
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開催地 | 東海国立大学機構 岐阜大学 講堂(岐阜県岐阜市柳戸1-1)とオンラインとのハイブリッド開催 |
対象 | どなたでも参加いただけます。(無料) |
定員 | 講堂は上限200名程度、オンラインは上限500名 |
プログラム |
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申し込み | 会場にて参加される方は、お申し込みは不要です。オンラインで参加される方は、 9月8日(月)までに事前登録が必要です。以下のリンク先よりお申込み下さい。 オンライン申込みへのリンク |
問い合せ先 | scj.animalscience(a)gmail.com ※(a)を@にしてお送りください。 |
備考 | 主催:公益社団法人日本畜産学会、日本学術会議食料科学委員会畜産学分科会 共催:日本畜産学アカデミー、国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学、農林水産省委託プロジェクト研究「畜産からのGHG排出削減のための技術開発」 後援:公益財団法人伊藤記念財団 |