公開シンポジウム「日本在来馬は、どこから来て、どこへ行くのか?」

 日本在来馬とは、古くから日本の各地で飼養されてきた日本固有の馬のことです。日本固有の馬と言っても、日本に起源があるのではなく、4世紀末にモンゴルから日本に伝わってきた馬たちです。在来馬は、7世紀以降、人や物資を運ぶ重要な交通手段となり、その後は、戦に用いられる軍馬、田畑を耕す農耕馬、はたまた神様へ奉納する御神馬など、私たち日本人の生活や文化にしっかり根付いた存在となってきたのです。しかし、文明開化の明治以降は、大きな馬格を持つ西洋の馬が好まれるようになり、在来馬の多くは外国から来た馬と交配され改良が行われてきました。結果、現在、日本在来馬として現存しているのはわずか8品種だけになってしまいました。
 今回のシンポジウムでは、日本人の生活や文化を支えてきた在来馬たちにスポットを当て、在来馬たちの起源や、在来馬たちを取り巻く現状、そして、未来にも在来馬たちが絶えることなく存続していくために、私たちが為すべきことなどを、多くの方と一緒に考える機会になることを期待しています。

イベント概要

開催日時 令和7年(2025年)3月15日(土)13:10~15:05
開催地 オンライン開催
対象 どなたでも参加費無料で参加いただけます。
定員 500名(先着順)
プログラム
13:10-13:15 開会の挨拶
笠嶋 快周(日本学術会議連携会員/JRA日本中央競馬会競走馬総合研究所技術参事役/岩手大学客員教授)
13:15-13:20 本シンポジウム企画趣旨の説明
座長:戸崎 晃明(公益財団法人競走馬理化学研究所遺伝子分析課長/岐阜大学客員獣医学系教授)
13:20-13:40 「1.日本在来馬とは?」
近藤 誠司(北海道大学名誉教授/北海道大学総合博物館資料部研究員)
13:40-13:55「2.日本在来馬はどこから来たのか?」
戸崎 晃明(公益財団法人競走馬理化学研究所遺伝子分析課長/岐阜大学客員獣医学系教授)
13:55-14:10「3.北海道和種馬の保全と利活用について」
天野 朋子(酪農学園大学農食環境学群循環農学類教授)
14:10-14:25「4.対州馬の保全と利活用について」
吉原 知子(鹿児島大学大学院共同獣医学研究科博士課程/元対馬市島おこし協働隊対州馬保全・活用担当)
14:25-14:40「5.飼養形態の相違から見る在来馬(木曽馬と御崎馬)」
高須 正規(岐阜大学高等研究院准教授)
14:40-15:00「6.総合討論 在来馬のための明るい将来とは?」
モデレーター
笠嶋 快周(日本学術会議連携会員/JRA日本中央競馬会競走馬総合研究所技術参事役/岩手大学客員教授))
戸崎 晃明(公益財団法人競走馬理化学研究所遺伝子分析課長/岐阜大学客員獣医学系教授)
パネリスト
近藤 誠司(北海道大学名誉教授/北海道大学総合博物館資料部研究員)
天野 朋子(酪農学園大学循環農学類教授)
吉原 知子(鹿児島大学大学院博士課程/元対馬市対州馬保全・活用担当)
高須 正規(岐阜大学大学院高等研究院准教授)
15:00-15:05 閉会の挨拶
木村 直子(日本学術会議第二部会員/山形大学大学院農学研究科教授/岩手大学大学院連合農学研究科教授/日本畜産学アカデミー幹事)
 申し込み 事前の参加申し込みが必要です。以下のページのリンク先よりお申込み下さい。
申し込み〆切日:2015年3月10日(木)
参加登録フォームへのリンク
 問合せ先 scj.animalscience(a)gmail.com ※(a)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議食料科学委員会畜産学分科会
共催:日本ウマ科学会
後援:公益社団法人日本畜産学会