公開シンポジウム「人間にとって学習とは何か?」

 人はなぜ学び続けるのでしょう? 学習と教育の重要性が高まる今、人類学の多様な視点からその本質を問うために、本シンポジウムを企画しました。
 成長期のみならず人生を通じた個人の学習、そしてそれを支える体系化された社会の教育システムは、現代の常識となっています。しかし過去を振り返ればその起源は意外に浅く、世界を見渡せばそのあり方も実に多様であることがわかります。それでは、私たちはなぜ、どのように「多くを学び続ける存在」になったのでしょう? この大きな疑問に迫るため、6人の専門家がそれぞれの視点で語ります。さらにそこから学校教育現場へどのような示唆が得られるのかを、討論します。

イベント概要

開催日時 令和7年(2025年)3月20日(木・祝) 13:00~16:30
開催地 東京大学理学部2号館講堂(東京都文京区本郷7-3-1)及びオンライン配信のハイブリッド開催
対象 どなたでも参加いただけます。(要事前登録)
定員 会場参加100名、オンライン1,000名
プログラム
13:00 開会挨拶
村山 美穂(京都大学野生動物研究センター)
13:10 第1セッション 話題提供「人間にとって学習とは何か?」
司会 松本 晶子(琉球大学国際地域創造学部)
① 霊長類学の視点から:「同調・伝染から模倣・協力へ至る社会学習の生物学的基盤」
香田 啓貴(東京大学大学院総合文化研究科)
② 行動進化の視点から:「社会学習の起源と帰結」
井原 泰雄(東京大学大学院理学系研究科)
③ 形態学の視点から:「ヒトの大脳化と学習の起源と進化」
荻原 直道(東京大学大学院理学系研究科)
休憩(14:10-14:20)
④ 成長学の視点から:「カラダ・アタマ・ココロのせめぎあい」
山内 太郎(北海道大学大学院保健科学研究院)
⑤ 文化・歴史的発達の視点から:「遊び、学習、労働をつなぐ社会的基盤」
高田 明(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
⑥ 人類史の視点から:「文明と学習」
松本 直子(岡山大学文明動態学研究所)
休憩(15:20-15:30)
15:30 第2セッション 総合討論「教育現場との交差:「勉強したくない」という気持ちの謎」
司会 海部 陽介(東京大学総合研究博物館)
⑦ 教育現場より:「自律的に学ぶ子どもを育てる~自分らしい学びの創造~」
西田 淳(奈良女子大学附属小学校副校長)
16:25 閉会挨拶
宮路 淳子(奈良女子大学研究院人文科学系)
 申し込み 参加費無料・要事前申込
下記リンク先よりお申し込みください(締切3月16日(日))
参加申込みフォームへのリンク
※オンライン参加の方には開催日までに視聴用URLをメールでご案内します。
 問合せ先 「人間にとって学習とは何か?」事務局
E-mail: gakushusympo2025(A)gmail.com ※(A)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議統合生物学委員会自然人類学分科会
後援:日本人類学会、日本霊長類学会、日本文化人類学会、日本人間行動進化学会、日本成長学会、日本生理人類学会