公開シンポジウム「迷走する国際秩序と人道危機」

 冷戦終結後、リベラルな秩序は拡大し、深化してきたが、再び冷戦期に似た分裂と対立の時代に突入しようとしている。これを示すように、東ヨーロッパや中東などの地域では、自由圏と権威主義圏の狭間で武力紛争が勃発し、凄惨な人道危機が生じている。このような状況下で、抑圧からの自由を訴え、市場経済を推奨するリベラリズムの普遍性が疑問視される一方、個人の自由に対して統治の安定を優先する権威主義の倫理性も懐疑的に見られている。本学術シンポジウムでは、社会や政治に関連する価値観の相違によって分断された現代の国際秩序に焦点を当て、人間の安全保障に資する国際秩序について考える。

イベント概要

開催日時 2024/10/5(土)13:30-17:00(受付開始13:00)
開催地 東京大学駒場Ⅰキャンパス18号館ホール(東京都目黒区駒場3-8-1) ハイブリッド開催
対象 どなたでも参加いただけます
定員 300名程度
プログラム
13:30-13:40 開会の辞
竹中 千春(日本学術会議連携会員)
13:40-13:55 解説
「国際秩序における国家の安全と人間の安全」
石田 淳(日本学術会議連携会員/東京大学大学院総合文化研究科教授)
13:55-14:20 講演
「Liberalism and Its Challenges: Navigating Divisions, Conflicts, and Humanitarian Crises in the Contemporary International Order」
サブリ・キチマリ(コソボ共和国駐日大使)
14:20-14:30 休憩
14:30-15:40 報告
人間の安全保障の観点から
栗栖 薫子(日本学術会議連携会員/神戸大学大学院法学研究科教授)
国家安全保障の観点から
中西 寛(日本学術会議連携会員/京都大学大学院法学研究科教授)
国際政治経済の観点から
鈴木 基史(日本学術会議第一部会員/京都大学大学院法学研究科教授)
地域研究の観点から
宇山 智彦 (日本学術会議第一部会員/北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授)
15:40-15:50 休憩
15:50-16:55 ラウンドテーブル討論と会場との質疑応答
登壇者全員
16:55-17:00 閉会の辞
鈴木 基史(日本学術会議第一部会員/京都大学大学院法学研究科教授)
 申込み 参加費無料・要事前申込
以下のリンク先のフォームよりお申し込みください
参加申込フォームへのリンク
(ウェビナー参加者のみ。対面参加の場合は申込不要。)
 問い合わせ 石田淳:ishida(a)waka.c.u-tokyo.ac.jp ※(a)を@に変えてお送りください。
備考 主催:日本学術会議 政治学委員会 紛争下の人道的危機に関する国際政治分科会
共催:科学研究費補助金(基盤研究A「分断する国際政治における国際協調とガバナンスの政治経済分析」、基盤研究A「国際社会における保護・禁止等の範囲をめぐる学際的研究」)