公開シンポジウム「ワンヘルス ~未来を創る世代とともに考える~」

 近年、私たちは、気候変動による災害や食糧問題あるいは大規模感染症などの健康危機に直面しています。国際的な開発目標として「持続可能な開発目標(SDGs)」が掲げられていますが、この根底にあるのは「ワンヘルス」あるいは「プラネタリーヘルス」といった考え方です。どちらも、「人の健康」「動物の健康」「環境の健全性」は互いに密接な関係にあり、一体的に守っていく必要が有る、という認識から生まれた概念です。
 科学は、こうした人類が直面する問題を解決する力を持っています。一方で新たな問題を生むこともあります。例えば、健康大国である日本人の平均寿命は延び、同時に獣医学も進歩してペットの寿命も延びています。その結果、高齢者が高齢ペットの看護をする「老々介護」という問題も生じています。
 そこで、本シンポジウムでは、気候変動、食糧問題、少子・高齢化・バリアフリー、人獣共通感染症、という具体的な課題について、科学の力で「ワンヘルス」実現のためにできることを、未来を創る次世代とともに一緒に考えたいと思います。
 共同主催機関である岡山大学は、「プラネタリーヘルス」の実現に向かって、地域と地球の「ありたい未来の共創」に貢献することを使命としており、岡山地域や国際社会と一体となってSDGsやESD(持続可能な開発のための教育)を推進しています。そこで、本シンポジウムは、岡山大学のオープンキャンパスのイベントの一環として行います。

イベント概要

開催日時 令和6年(2024年)8月8日(木)13:00 ~ 15:30
開催地 岡山大学共育共創コモンズ(岡山県岡山市北区津島中1-1-1) 及びオンライン会議併用のハイブリッド開催
対象 どなたでも参加いただけます
定員 現地:300名・ウェビナー:500名
プログラム
13:00 開会の挨拶
磯 博康(日本学術会議副会長(第二部会員)、国立研究開発法人国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センターセンター長)
那須 保友(岡山大学学長、日本学術会議連携会員)
13:10 「気候変動下で水災害と食糧問題に立ち向かうには」
辻本 久美子(岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域准教授)
13:25 「環境に配慮したスマート化で農業は強くなる」
髙山 弘太郎(豊橋技術科学大学大学院工学研究科教授、愛媛大学大学院農学研究科教授、日本学術会議第二部会員)
13:40 「出産・子育ての希望をかなえるワンヘルス社会へ」
牧 尉太(岡山大学病院産科婦人科講師)
13:55 「人生100年時代、ペットの寿命も延びるのか」
水野 理介(岡山理科大学獣医学部教授)
14:10 「日本に「障壁のない世界」を創る」
片岡 祐子(岡山大学病院聴覚支援センター准教授)
14:25 「新たに出現した人獣共通感染症に挑む」
米田 美佐子(東京大学生産技術研究所特任教授、日本学術会議第二部会員)
14:40 5分休憩(パネルディスカッション用に会場設営)
14:45 総合討論
講演者及び学生パネリスト3名によるパネルディスカッション
<モデレーター>
 狩野 光伸 (岡山大学副理事/副学長/学術研究院ヘルスシステム統合科学学域教授、日本学術会議第二部会員)
15:30 閉会の挨拶
尾崎 紀夫(名古屋大学大学院医学系研究科精神疾患病態解明学特任教授、日本学術会議第二部副部長)
 申込み 参加費無料・要事前申込み
以下のリンク先申込フォームより、申し込みください。
申し込みフォームへのリンク
※定員になり次第、締め切ります。
 問い合わせ先 岡山大学社会共創課
メールアドレス:office-agora(a)adm.okayama-u.ac.jp ※(a)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議第二部・岡山大学
後援:日本生命科学アカデミー、公益財団法人日本学術協力財団
協力:おかやま地域発展協議体おかやまSDGs研究会